蓮の花と三室戸寺
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境内いっぱいに蓮の花が咲く三室戸寺です。
5000坪の大庭園を横に見下ろしながら坂道を上って来て、最後はちょっと急な60段の石段を上りきると三室戸寺のお堂があります。
かつては三室堂(みむろどう)とも呼ばれていました。
本堂前の「蓮園」には、250鉢の色とりどりの蓮が咲いています。
有名な大賀蓮や古代蓮など、100種もの蓮があるそうです。 6月半ばから次々と咲き初め、今頃は真っ盛りのはずです(撮影は6月29日)。
その様は、さながら「極楽浄土のよう」と言われています。
「蓮は 泥より出でて 泥に染まらず」
ハスの花、すなわち蓮華は、清らかさや聖性の象徴として称えられます。
三室戸寺 (みむろとじ)
明星山麓に位置する西国観音霊場十番の札所です。
宝亀元年(770)、光仁天皇の勅願により、三室戸寺の奥の岩淵より出現された千手観音菩薩を御本尊として創建。
開創以来、天皇・貴族の崇拝を集め、堂塔伽藍が整い、霊像の霊験を求める庶民の参詣で賑わうこととなりました。
「本堂」(京都府指定文化財)は、江戸時代、文化11年(1814)に建立。
勝負運祈願、金運、足腰健全、健康祈願、病気平癒の信仰があります。かぐや姫伝説にちなみ良縁祈願の信仰もあります。
蓮の花は、早朝に咲き昼過ぎには閉じ、3-4日これを繰り返した後に散るそうです。
狛兎 このあたりは、かって菟道(うじ)と称され、宇治の中心地でした。応神天皇と宇治の豪族の娘の間に生まれた皇子は、菟道稚郎子と呼ばれ、兎がこの地の道案内をしたとの伝承があるそうです。
仏教における蓮
仏教では泥水の中から生じ清浄な美しい花を咲かせる姿が仏の智慧や慈悲の象徴とされ、様々に意匠されています。
如来像の台座は蓮華をかたどった蓮華座で、厨子の扉の内側に蓮華の彫刻を施したりしています。主に寺院では仏前に「常花」(じょうか)と呼ばれる金色の木製の蓮華が置かれています。
また、死後に極楽浄土に往生し、同じ蓮花の上に生まれ変わって身を託すという思想があり、「一蓮托生」という言葉の語源になっています。
8月の上旬まで、蓮の花が楽しめます。
鐘楼(江戸時代・府文化財)
源氏物語宇治十帖内の浮舟の古蹟。もとは浮舟社という社でしたが、江戸時代石碑に改められました。
三重塔(府文化財)
江戸時代、元禄17年(1704)建立、全高16m。もとは兵庫県佐用郡三日月村(現・佐用町)の高蔵寺にあり、明治43年(1910)移築。大日如来像を安置しています。
蓮で有名な法金剛院はこの時期開門が早くなりますが、三室戸寺は年中同じ(8:30)ですのでご注意を。
7月10日(金)に、「ハス酒を楽しむ会」が催されます。蓮の葉に酒を注いで、茎から飲むと、健康・長寿に効ありと伝えられているそうです。先着300名、有料で500円、9:00-12:00の時間です。
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