2016 雨の大文字送り火
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昨日は五山送り火の日でした。ところが、肝心な点火時間に大雨となりほとんど火が見えませんでした。こんなことは珍しく、とにかくどのような状況だったかをお知らせします。上の写真は、一週間前の大文字です。
下は昨日の昼過ぎです。例年のようにテントが二つ張られています。
送り火は、盆に帰ってきた精霊が翌日に再び冥府(死後の世界)に戻るのを見送るという京都の伝統行事の一つです。(まだ火床には何もありません。)
送り火が始まったのは、仏教が庶民の間に深く浸透した中世の室町時代以降であるといわれています。 (18時過ぎに見たときにはテントが一つになり、火床に薪(アカマツの割り木)が据えられていました。)
五山のそれぞれに独自の歴史があり、庶民の行事として伝えられてきたので正式な記録も残されていない場合がほとんどです。(大勢の人が作業をしています。)
大文字の場合は、山麓の住民たちにより「大文字保存会」という組織が作られて大文字山を管理しています。市民や学生のボランティアやボーイスカウトなどの協力を得て、大文字送り火を運営しています。
以下では、大変な雨の中で送り火をやり遂げた人々に敬意を払って、その準備の日程を簡単に紹介します。大文字送り火の準備は、2月の大文字山でのアカマツの選定、切り出し 松葉採取に始まります。(18時45分頃です。雲の間に青空も見えていました。)
ところが、このあと雨が降り出し、大文字の点火時間の20時には豪雨となりました。下は20時5分で、例年ならば大の字の形が見える時間です。この状態がずっと続きました。
5月にはマツ割り木と松葉を大文字山から銀閣寺山門に下ろし、6月に麦わら束を八神社倉庫へ搬入、7月八神社でマツ割り木の小割作業をします。(20時18分頃、雨が小降りになり大の下の方の灯りが見えてきました。)
8月に入ると、浄土院で弘法大師堂勤行研修会を2回行います。(20時20分 もう少し上の方まで見えてきました。雨というよりは雲で大の字が隠れていて、それが上に昇っていくようです。)
20時25分 例年ならば火の勢いが衰えてきて大の字が細くなる時間です。やはり上の方が見えません。まだ雨が降り続いていて、この後再び大の字が見えなくなりました。
8月には大文字山の道作り・火床周辺の草刈 山道の補修なども行います。15日には弘法大師堂の飾りつけ、護摩木受付所、16日の当日にはマツ割り木運搬、点火準備・火床で割り木井桁組みを行います。 (ご参考までに昨年の送り火の写真を2枚)
17日には火床後片付け・倉庫整備を行い、11月には山頂に残されたマツ割り木を八神社の倉庫に移動します。
今年の送り火の見物は残念な結果でしたが、精霊送りの行事は無事に行われたようです。
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毎日、夕方にはねぐらに帰る鳥が見えます。
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