妙心寺・大雄院 安川如風と襖絵プロジェクト
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昨日につづいて、妙心寺塔頭の大雄院(だいおういん)の新しい襖絵を見て回りました。TOPは中庭に面する間で、水琴窟になっている手水が見えます。昨日の記事では客殿(本堂)にある柴田是真作の襖絵を紹介しました。
明治皇室の御所であった明治宮殿には、千種の間という広間があり、そこには柴田是真による大作、花の丸大天井がありました。112種もの草花の花の丸が格天井いっぱいに描かれており、それは荘厳で美しい部屋だったそうです。
その花の丸図は後世の絵師たちが描く花の丸の基本、お手本となっていました。しかし、その天井画は太平洋戦争の戦火で失われてしまったため、是真直筆の下絵(東京藝大大学美術館蔵)を残すだけとなりました。下は「向日葵」と「桔梗」の下絵。
大雄院は数少ない柴田是真の襖絵を有する縁で、下絵をもとに花の丸図を襖絵として復活させるべく「襖絵プロジェクト 千種の花の丸襖絵」を発足しました。左は下絵の柴田是真筆「紅牡丹」、右は安川如風筆「紅牡丹と蝶」(大雄院襖絵)。
筆をとったのは日本で唯一人の宮絵師・安川如風です。安川は、絵師として長年、社寺の絵画制作や国宝や重要文化財の復元彩色に関わり、日本の伝統芸術を守ってきました。「玄関から客殿」、襖絵や以下の部屋は大雄院のHPからの転載です。
宮絵師とはお宮(神社)や、寺院を彩色で彩る絵師のことだそうです。実は、寺社仏閣を専門に彩色をする絵師に対する名称はなく、安川如風は宮大工の「宮」をつけて「宮絵師」と名のっています。「糸桜とメジロ」
このプロジェクトは2017年に発足、2020年秋に花の丸図43種・襖18面をもって完成しました。 「黒揚羽蝶と大雄院引手」
「安川如風」は1946年京都に生まれ、1965年京都市立日吉ヶ丘高校美術コース日本画専攻卒業、1969年武蔵野美術大学造形学部美術科日本画専攻卒業。「客間西面」
1974年 川面美術研究所入所、二条城障壁画(重文)模写、同唐門(重文)彩色修復、清水地主神社拝殿天井画(龍図)模写復元、北野天満宮社殿(国宝)彫刻物彩色修復。「 杜若(かきつばた)と貝」
1977年 川面美術研究所より独立 安川如風宗美術研究所設立、奈良霊山寺白金堂天井画制作、1979年 春日大社舞楽面(重文)模写複写彩色修復(仏師松本明慶氏との共同制作)、那智大社八社殿蟇股彩色修復。「玄関」
1987年 株式会社宮絵師安川設立、大峰山金峰寺散華仏画3点制作、高野山別格本山南院十二天像他3点制作、伏見稲荷大社白狐像修復。 「庫裏玄関」
1991年 建築家若林広幸氏等と外務省・文化庁後援の『1991YUGO展』をニューヨーク・マンハッタンで開催、1993年 大阪北御堂津村別院2階 総会室壁画『六鳥画』制作、明治神宮桧扇・絵衣・舞楽胡蝶装束の制作。 「飛ぶ雀」
1994年 明治神宮舞楽の蘭陵王面を富山井波の3代目南部白雲氏と共同制作、1995年 浄土真宗本願寺派神戸別院(モダン寺) 1階大ホール3面壁画制作、1996年 長刀鉢稚児天冠『花天冠』176年ぶりに修復。 「葛花と雀」
1999年 浄土真宗本願寺派堺別院襖絵『南蛮船堺港図』製作、湯島天神蟇股のデザインと彩色及び宝物館壁画『鳳凰図』制作、2000年 浄土真宗本山西本願寺経蔵の扁額『転輪蔵』修復、八坂神社本殿(重文)向拝の蟇股手狭木鼻など彩色復元。「客間」
2002年 浄土真宗西大谷本廟礼拝堂壁画『天女図』制作、2004年 枚方交野天神社(重文)蟇股等、現状模写と復元彩色。2018年 松尾大社 随神一対修復奉納。その他、一般社寺500ヶ寺以上を手がけています。 「蓮花と雀」
2008年 京都府伝統産業優秀技術者(京の名工・彩色)を受賞、2017年 「宮絵師」が商標登録されました。現在宮絵師研修生若干名を募集しています。「三又」
このあと、前回見過ごした妙心寺の伽藍や塔頭を見て回りました。最後の写真は参道から見える庫裏の玄関正面。
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コメント
こんばんは。ゆーしょーです。
黒揚羽蝶と大雄院引手など
素晴らしいですね。ポチ♪2
投稿: ゆーしょー | 2026年5月 1日 (金) 00:16