わら天神と彫刻の小みち
過去の全記事 2006年1月27日から毎日更新しています。
西大路通を歩いてきた途中、わら天神宮に立ち寄りました。昨年1月に記事にした後に完成した新しい庭園を紹介します。わら天神宮の正式名称は「敷地神社(しきちじんじゃ)」といい、その起源は北山の神という山を神格化した存在でした。
天長5年(828)の大雨と大地震の際、時の淳和天皇が北山の神に幣帛(へいはく、棒の先端に短冊形の紙垂がついたもの)を奉られた旨が『類聚国史(るいじゅうこくし)』に記載されており、その創建は平安時代以前と推定されます。
天長8年(831)この地に氷室が設けられることとなり、その夫役(農民や庶民が国や領主の命令で行う労働)として加賀国の人々が移住してきました。
彼らは移住にあたり、崇敬していた菅生石部神(すごういそべのかみ)の分霊を勧請し、御祭神をその御母、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)と定め、北山の神の西隣に祀りました。
木花咲耶姫命は瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の妻となり、一夜で懐妊して炎の中で次々と3人の子を産み落としたことから、安産の神と崇められています。菅生石部神は3人の子の神の総称です。(上と下は「神楽殿」。)
室町時代の応永4年(1397)三代将軍足利義満による北山第(後の金閣寺)が造営されると、人々は参拝に不便となり、北山の神と木花開耶姫命の両社を合祀して現在地へ遷座、社号を菅生石部神社の通称である「敷地神社」としました。
北山の神は金閣寺の裏山の大北山に祀られていて、昨日の記事の氷室通(蓮華谷通)が参詣道だと考えられます。氷室はもっと北の長坂(土坂)氷室ではないかと思いますが、正確な所在地は不明です。(本殿左の神具庫が休憩所になっています。)
その後は応仁の乱などで一時荒廃しましたが、仮社殿を設けて御神徳を受け継ぎ、弘化4年(1847)の大補修、昭和10年(1935)の改修を経て現在に至ります。この神社が「わら天神」と称されたのは、安産の護符に藁(わら)が用いられることによります。「拝殿」
藁は、祭神の女神に捧げる供物を包んだ編み物であり、その包みの藁を持ち帰り身に付けるのです。本殿には祭神として木花開耶姫命を祀っています。無事に出産できたお礼に、拝殿には子供のよだれ掛けが奉納されています。
境内の南に前方後円墳があり、大正3年(1914)に石棺が発掘され平安時代初期の墳墓と判明しました。この右に新しく造られた庭園があります。
昨年4月に完成した「わら天神 彫刻の小みち」 彫刻家で氏子の木代喜司(きしろよしじ)氏から寄贈された作品を配置した庭園です。和やかでほっこりする木代氏の彫刻と、かわいい山野草を楽しみながら散策できます。
木代喜司氏は昭和15年京都市に生まれ、昭和35年京都学芸大学特修美術科卒業。その後、主に人間や鳥、自然をテーマにした彫刻を制作してきました。『膝にすわって』
昭和38年日展初入選、京展市長賞受賞、昭和52年京展京展賞受賞、昭和53年京展審査員を務めました。昭和56年日展特選受賞。
昭和60年~平成15年 京都教育大学美術科教官を務めました。昭和63年全国身体障害者スポーツ大会記念メダル制作。『青い空と鳥』
平成元年日展審査員就任、平成3年紺綬褒章受章。『鳥と少女』 この作品はガラスの反射ではっきり写りませんでした。
平成13年~15年夏の全国高等学校野球大会メダル制作、平成13年京都美術文化賞受賞。『お出かけ』
平成15年京都芸術文化賞受賞、平成17年コンスタンチン・ブランクーシ賞受賞、平成28年日展会員賞受賞。木代氏の小さい作品のクローズアップがこちらのNoteで見ることができます。
平成31年京都府美術文化賞功労賞受賞、令和2年京都市芸術復興賞受賞。同年2月、楽空間祇をん小西が「木代喜司 傘寿記念展」を開催しました。『まっすぐ前へ』
その時のことば「大学入学以来60年休むことなく彫刻と向き合い、彫刻にすがりついて生きてきました。どの作品も私を励ましてくれた残がいで、私の涙の跡でできた固まりですが、皆様に喜んでいただければ本当に嬉しく思います」『鳥が好き』
木代喜司氏は現在も、日展特別会員、京都教育大学名誉教授、京都彫刻家教会会員として活躍しています。『明かるい朝』
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コメント
こんばんは。ゆーしょーです。
安産の守り神、わら天神ですね。
和歌山にも和歌浦に塩釜神社
という安産の神社があります。
昔、家内もその神社で妊娠
5か月の戌の日に腹帯を祈祷
してもらったことがあります。
投稿: ゆーしょー | 2025年8月25日 (月) 21:07
ポチ♪2
投稿: ゆーしょー | 2025年8月26日 (火) 01:44
★ゆーしょーさん こんばんは♪
最近は神社に安産のお願いする人は少ないかも知れません。わら天神で見かける人も、たいていはお祖母ちゃんが一緒にいます。
投稿: りせ | 2025年8月28日 (木) 01:04