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2025年2月13日 (木)

東本願寺 宮御殿・桜下亭の特別公開

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

東本願寺の伽藍を見たあと、京の冬の旅で42年ぶりに特別公開されている宮御殿と桜下亭(おうかてい)に向かいました。TOPは拝観受付がある「参拝接待所」。

途中で「参拝接待所ギャラリー」を通りました。ここでは親鸞聖人の生涯に関する常設展示のほか、季節ごとにさまざまな展示を行っています。

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この日は「蓮如上人御影道中」展を行っていました。春に行われる伝統行事で、福井県あわら市の吉崎で行われる法要にあわせて、東本願寺から吉崎東別院の間を、本願寺第八世蓮如の影像を奉じて徒歩で往復します。

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「宮御殿」(重文) 明治34年(1901)の「御真影遷座三百年紀念法会」にあわせて大宮御所から移築された御殿です。

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内部には宮中の四季行事が描かれた美しい大和絵の襖絵が飾られています。途中の小間には「大鷹狩図」がありました。雪が積もった中で馬に乗って鷹狩をしています。

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広間には様々な資料や写真が展示されていました。

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広間から横の小間にある「子日遊図(ねのひあそびず)」が見えます。新年はじめての子(ね)の日に野原に出て、小松を引き、若菜を摘んで宴遊した子の日の遊びを描いています。松は冬でも緑を失わないことから不老の象徴とされました。

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奥の12畳の間にある「撰虫図(むしえらびず)」、部屋には入れず斜めからの写真を正面から見えるように加工しています。

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撰虫図は秋草が茂る嵯峨野で松虫や鈴虫を捕って、宮中に献上する虫合(むしあわせ)を描いています。広間には拡大写真が展示してありました。よく見ると籠の中に虫がいます。

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作者が不明ながら、登場人物の表情や衣装、周囲の風景がのどかに描かれていて見ていてあきません。下の写真も撰虫図で、虫を取っている子供、籠の虫を見ている公家、虫とは関係なく談笑している二人が描かれています。

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宮御殿の南側には、奥に御影堂を山に見立てた風情のある池泉式の庭園が広がります。高さ5mの石垣に盛土して傾斜をつけ、築山のように見せています。

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東本願寺は何度も火災にあっていますが、その火元はいずれもこちら(北側)でした。万が一の火災の際には御影堂などへの延焼を防ぐために、築山が防火壁の役割をするように考えられているそうです。

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かっては琵琶湖疏水から引いた本願寺水道の水を利用していましたが、現在は井戸水をくみ上げています。

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こちらは東側、参拝接待所の屋根が見えます。

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「桜下亭」(重文) 第22代現如(げんにょ)上人の十七回忌法要にあわせて東京の霞が関にあった住居の一部を昭和14年(1939)年に移築した建物です。数寄屋風の洗練された意匠を持ち、三室それぞれに円山応挙59歳頃の作が飾られています。

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素地や金地に描かれた減筆体による水墨画は、応挙晩年の円熟した作風が窺えます。減筆体とは文字でいうと草書のように、筆数を少なく描く技法です。襖絵「稚松(わかまつ)図」 

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襖絵は岐阜別院にあったものを移設しています。桜下亭の内部は撮影禁止で3枚は京都観光Naviからの転載です。「壮竹図(そうちくず)」

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「老梅図」 枝にはほとんど花が咲いていませんが、威風堂々とした姿です。

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戻る途中に「東本願寺視聴覚ホール」が見えました。近代的な円形ホールが地階にあります。向うは烏丸通に面する菊門、最後の写真は参拝接待所から見た御影堂門です。

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このあと、門前の商店街を見ながら京都駅の方に向かいました。お帰りの際には、ブログランキングの応援のクリック↓をよろしくお願いします。

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コメント

こんばんは。ゆーしょーです。
東本願寺へは小6の修学旅行の時と、
60年ばかり前に2回と、計3度
行っただけです。
あの立派な庭園が忘れられないです。
ポチ♪2

投稿: ゆーしょー | 2025年2月14日 (金) 02:23

★ゆーしょーさん こんばんは♪
立派な庭園は渉成園(枳殻邸)のことかも知れませんね。

投稿: りせ | 2025年2月20日 (木) 00:19

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