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2024年5月 8日 (水)

高野川・馬橋から松ヶ崎浄水場へ

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

先日高野川を遡って馬橋まできた続きです。こんどは逆に土手の道を通って松ヶ崎疏水の方に歩きました。このあたりの高野川右岸は比較的新しい住宅街です。下は「ラ・プティルウエスト」、築1996年、4階建、10戸、3LDKのマンション。

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こちらもマンションの「ラ・プティルウエスト」、築2016年、2階建、10戸、2LDKです。マンションの高さが低いのには理由があります。

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京都市は,優れた景観を守り、未来へと引き継いでいくため,平成 19 年から建築物の高さとデザイン、屋外広告物などを見直す「新景観政策」を実施してきました。

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さらに独自な政策として「眺望景観保全」のガイドラインを設けました。清水寺や修学院離宮、銀閣寺などから見下ろす市街地、特定の場所から東山や送り火の五山などを眺望する地域の建物の高さや広告物が対象となります。

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松ヶ崎のこの地域は、上の地図の松ヶ崎山の「法」を高野橋から眺望する扇形の区域になっていて、段階的に建物の高さのガイドラインが定められています。「北泉橋」

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北泉通の西は「京都工芸繊維大学(旧京都高等工藝學校)本館」。ちなみにこの辺りは「松ヶ崎小竹藪町」ですが、かっての竹藪の面影はありません。

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一昨年、京都市は市内南部の高さ制限を緩和すると発表しました。オフィスや住宅の供給を高層ビルを建てることによって緩和するねらいだといわれています。様々な議論がありますが、これ以上緩和しないで欲しいと思っています。

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[松ヶ崎児童館]昭和58年設置された京都市の施設で、0~18歳未満の児童が利用できます。放課後の学童クラブや、児童のさまざまなクラブ活動、子育て家庭を支援するイベント、地域のイベントなどに利用されています。

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この辺りから南は「松ヶ崎浄水場」です。京都市の水道は、明治45年琵琶湖第2疏水を利用した、わが国最初の急速ろ過式浄水場「蹴上浄水場」から始まりました。「急速かくはん池」

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下は松ヶ崎浄水場の施設配置図で、右下が歩いて来た土手の道です。それぞれの施設の役割はスペースがないので省略します。

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その後、京都市の発展とともに順次拡張し、平成14年度まで蹴上・松ケ崎・山ノ内・新山科の4つの浄水場で安定供給を続けてきました。手前に「ブロック形成池」奥に「薬品ちんでん池」。

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しかしながら、近年の水需要の減少に伴い、平成24年度末に山之内浄水場が廃止されました。現在では、蹴上・松ケ崎・新山科の3つの浄水場になり、合計給水能力は733,000立方メートル/日だそうです。「人道橋」

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松ケ崎浄水場は、昭和2年に京都市で2番目の浄水場として完成しました。当初は、緩速ろ過方式の浄水場でしたが、施設の老朽化や琵琶湖の水質悪化による処理能力低下のため、昭和44年度から拡張・改良工事を行い,

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急速ろ過方式及び集中管理方式へ順次変更して近代的な浄水場として生まれ変わりました。左に「急速ろか池」正面に「北浄水池」と「北ポンプ室」があります。

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こちらは土手の道から右(西)への脇道で、左に民家が建つ一画があります。

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「南浄水池」 松ヶ崎浄水場では、見学会の開催や水道水ができるまでのインターネットによるバーチャルツアーを行っています。

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工事の建築確認の看板がありました。こちらは「屋上(南浄水池)の防水層の修理」でサンノー技研株式会社(土木工事)などとともに、藤広造園株式会社(造園・土木・とび・石 工事業)が加わっていました。

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こちらは「粉末活性炭接触池の新設工事」で、大林組(土木工事)、ケイコン株式会社(土木工事)、協栄建設(土木工事)などの会社です。

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粉末活性炭は、原水に異臭味が発生している期間中に注入して、通常の凝集ちんでん処理では除去できない異臭味を除去します。現在は粉末活性炭の注入設備は蹴上の取水池施設内にのみ設置されています。土手の道はここで右に曲がります。

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いままで蹴上で活性炭を注入した原水を松ヶ崎浄水場が用いていましたが、新しく松ヶ崎浄水場にも粉末活性炭注入設備を導入するようです。

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曲がり角から西を見ると、中央がかっての琵琶湖疏水分線、その両側は桜並木です。

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しばらく歩くと松ヶ崎浄水場の「給水塔」があり、右が浄水場の「正門」です。最後は上の写真の突き当りで、現在の松ヶ崎疏水は浄水場からの水によってここから始まります。

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コメント

こんばんは。ゆーしょーです。
京都で水の需要の減少しているのですね。
人口が少なくなっているのでしょうか。
その点和歌山の水需要は増えています。
ポチ♪2

投稿: ゆーしょー | 2024年5月 9日 (木) 00:07

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