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2024年5月22日 (水)

出雲路の西光寺 復興はじまる

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

先日の記事の上善寺から鞍馬口通を東に行くと、出雲路橋の手前に西光寺という寺院があります。山号を天龍山という浄土宗の寺院ですが、少し荒れていて由緒も分からず気になっていました。

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入口の横に「地蔵堂」があり、厨子の中に彩色された美しいお地蔵さんが祀られています。花が供えられていました。

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この寺のある程度のことが分かったので4年前に記事にしました。江戸時代に書かれた代表的なガイドブックの『都名所図会』、『拾遺都名所図会』、『都林泉名勝図会』のいずれにも名前がなかったので、

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江戸時代までに創建された可能性は低いと考えられました。(本堂には本尊として阿弥陀如来が祀られています。)

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そこで、明治、大正、昭和初期の地図が載っている『近代京都オーバーレイマップ』を調べると、西光寺が建てられた時期がある程度分かりました。「庫裏」のようです。

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「石敢當(せきがんとう)」 魔除けの石柱で、家にぶつかるもろもろの邪気をくい止め追い払う威力があるとされます。鬼門よけとして表、裏鬼門に建てるか、門を入った正面あるいは玄関の横に建てるのだそうです。

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近代京都オーバーレイマップ から、この場所はかって(西にある)西園寺の境内で明治の廃仏毀釈で寺が手放した場所ということが分かりました。また、西光寺が建てられた時期は明治25年以降大正11年までだと推察できました。

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その後新しい情報は見つかりませんでしたが、今回訪れたところお墓の用具を収納する小屋に「西光寺だより」と「西光寺復興寄進報告」という紙が貼ってありました。

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西光寺だよりによると、昨年9月20日の秋のお彼岸法要のあとで檀信徒総会が開催され、本堂の復興大改修を計画したそうです。(墓地の入口に石仏が集められています。)

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ご住職の名前で、募金の準備に時間がかかって問い合わせがありましたが、ようやく「復興募金のお願い」を発送することができたと書いてありました。

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連絡先が宮津市にある寺になっていたので、ご住職はそちらにお住まい、あるいは事務手続きをそちらで行うようです。

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先ほどの貼り紙の西光寺復興寄進報告の方には多数の名前があり、西光寺には大勢の檀信徒がいることが分かりました。また、4年前と同様に、あちこちに新しい花が供えられていることから、いつも供養をされていることも分かりました。

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結局、多数の活発な檀信徒がいながら寺が荒れたのは、おそらく以前のご住職が不在となったからだと考えられます。(本堂の右手にお堂があります。)

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ちなみに、先ほどの貼り紙を書いたご住職は土方了哉氏で、浄土宗宗議会議員をされているようです。お堂の右手には「雲井弁財天」が祀られています。

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土方了哉氏は、「宗会報告新聞」を個人で発行していて、あまりに詳しいので浄土宗議会の正式な新聞と間違うと指摘されて名前を変更したほどです。(左手には「稲荷大明神」が祀られています。)

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先ほどの西光寺だよりも大変詳しく書かれ、すでに6号まで発行されていました。最新号によると、本堂の修理に先立ち、上の弁天堂の壁を塗り、額を直し鈴の房をつけたそうです。また、境内の植木をご住職自ら剪定したそうです。

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新しいご住職は行動力があって文章を書くのもお得意のようです。4年前と比べて本堂の傷みが激しくなりましたが、これから始まる復興を見守っていきたいと思っています。

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コメント

こんばんは。ゆーしょーです。
りせさんは色んなことを調べてるのですね。
頭が下がります。
西光寺は古い寺に見えますが、明治から
大正の間に建てられたまが新しい寺なのですね。
それにしては傷みがひどいですね。
本堂の屋根を見て驚きました。
ポチ♪2

投稿: ゆーしょー | 2024年5月23日 (木) 01:20

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