寺町通中ノ町を歩く
過去の全記事 2006年1月27日から毎日更新しています。
一昨日の記事に続いて、寺町通を南に歩きます。今日の寺町通は下京区中ノ町を通ります。下は前回に紹介したラーメン店の「麺匠 一粒万倍 寺町店」、外観が分かる写真がありました。
綾小路通との交差点(T字路)の南西、ホビーショップの「Japan Culture & Character Shop Guf 京都店」。
「SleepingBeauty」 ファッション、アクセサリーのお店です。
「THE CITY BAKERY 京都四条寺町」 ベーカリー
「カオサン京都」 ゲストハウスです。
後で気が付いたのですが、ここに浄土宗の「透玄寺(とうげんじ)」という寺があったのですが、見当たりません。工事フェンスで囲まれ、貼ってある建築計画を見ると、
「共同住宅、寺院」、敷地面積1,946.59㎡、建築面積1,116.04㎡、鉄筋コンクリート造、10階、81 戸、建築主「三井不動産レジデンシャル株式会社」、完了予定年月日2024年12月末日となっています。
以前に記事にした浄教寺と同じように、境内にビルを建てお寺はおそらくその1階に入るのでしょう。こちらのビルはかなり大きな分譲マンションのようです。以下では以前の写真をもとに簡単にその歴史を紹介します。
寺に伝わる縁起によると、難産の末生まれた源信が女性の安産を祈願して地蔵を彫ったとされます。源信は平安中期の天台宗の僧で、恵心僧都と尊称されています。
室町幕府の第九代将軍足利義尚の弟・義兼の嫡子である僧覧が創建し、十六世住持が源信が彫った地蔵をこの寺に祀ったといわれています。江戸時代には上下寺町三十六地蔵めぐりの第三十一番札所として賑わったそうです。
上の本堂には本尊・阿弥陀如来を祀り、庫裡に付属した地蔵堂には源信の地蔵が祀られ。「安産背競地蔵」として信仰されてきました。透玄寺も財政的な困難を解決するために、マンション建設に踏み切ったようです。
都会の中心地の寺院は檀家も少なく、よほどの拝観寺院でないと寺の収入ではその経営や建物の維持は困難なことが想像できます。かって「あかかべ寺」と呼ばれた外観がどうなるのか気になりますが、今後を見守っていきたいと思います。
「仙太郎 本店」 創業明治19年(1886)の和菓子屋さんで、定番のご存じ最中やおはぎ(粒あん、きなこ)に加え、季節の和菓子があります。現在は栗どら、栗もち、渋皮むし、月見だんごなどです。
「haku」 1階はアートギャラリー、2階はへアーサロンのようです。改装工事中でした。
隣(通りの西側)の露地の奥に「菜ノ菜 - Sai no Sai -」 京都風日本料理のお店です。
仙太郎の隣は「今井ビル」、その右に山門が見えます。
「聖光寺」 平安時代の後期、この土地に仏師康慶(運慶の父)の邸宅がありました。鎌倉時代の建久8年(1197)九州にいた聖光房弁長(聖光上人、鎮西上人)が康慶に仏像の製作を依頼し、その間邸宅に寄宿したそうです。
聖光上人が帰郷する際に、別れを惜しんだ康慶は上人自筆の真影を乞い、草庵に安置して聖光庵と名づけたのがこの寺の始まりとされます。差山門の右には「鎮西聖光上人遺蹤」という石碑が立っています。
その後戦乱などで幾度か焼失しましたが、安土桃山時代の天正11年(1583)僧良阿が再建し、聖光寺と改めました。江戸時代にも焼失しましたが、華頂宮尊超法親王が大施主として復興したのが現在の建物です。
本堂には本尊の嵯峨式釈迦如来立像の他に、天保3年の火災で無事だった聖光上人自筆の「焼残りの御影」、康慶作の聖光上人坐像、恵心僧都筆の「山越の弥陀三尊」などが安置されています。
江戸時代には(阿弥陀如来)四十八願寺めぐりの第四十二願として賑わったそうです。墓地には、大石内蔵助の実母、赤穂浪士を陰で支えた豪商・天野屋利兵衛、鞍馬天狗で有名な俳優の嵐寛寿郎らの墓があります。
「HF四条河原町レジデンス」、築2003年、13階地下1階建、130戸、1K/2LDKの賃貸マンションです。左(東)に河原町通まで続く脇道があります(最後の写真)。
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コメント
「共同住宅、寺院」
これはまたいい方法ですね。住宅と組み合わせると、
土地代とか維持費がずっと寺に入るわけで。
住職さんが大家さんのようなもんで、1階に寺があって住職さんが
いてくれたら防犯にもなりますし、上手く寺が生き残れる気がします。
投稿: munixyu | 2023年9月25日 (月) 16:59
こんばんは。ゆーしょーです。
綾小路通という通りがあるのですね。
今、またCDを売り出している
綾小路きみまろを思い出しました。
ポチ♪2
投稿: ゆーしょー | 2023年9月26日 (火) 02:13