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2023年9月14日 (木)

仁王門通を歩く 新高倉通から新間之町通へ

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

先日の記事で仁王門通から南に延びる新高倉通と新堺町通を歩きました。その間は南にある孫橋通を通ったので、今日は仁王門通の新高倉通から西に歩きます。新しい建物の軒に、鐘馗さんならぬ狛犬?が置いてありました。

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「Amitie仁王門」 、築2003年、3階建、5戸、1Kのマンションです。通りの北側に位置し、オートロック、エアコン、クローセット、シューズボックス、無料の光回線、駐輪場があります。

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こちらは南側の「三宅ビル」 ここから3軒は「三宅工務店」の建物です。工務店としては明治43年創業、会社設立は昭和44年、鉄筋コンクリート造・鉄骨造・木造などを手掛ける総合建築設計施工の会社です。

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一級建築士(4名)、一級施工管理技士(5名)、指定建設業管理技術者(6名)、二級建築士(7名)、宅地建物取引主任者(1名)、インテリア アドバイザ-(2名)が所属。京都府・京都市の諸施設、金戒光明寺や清浄華院などの寺院の御用達です。

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また、市内で多数の直営マンションを経営、先日歩いた新堺町通に2件、下鴨、山科、上京区などにもあります。本社の2階に理学(リハビリ)診療科・内科の「仁王門診療所」が入っています。

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向いは「清光寺」、山号を霊照山という浄土宗の寺院です。拝観寺院ではなく由緒は不明ですが、いつも山門は開いています。

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本堂は立派な建物で、正面は格子の障子戸、両側に花頭窓があり、2段構えの屋根にいくつも鬼瓦が載り、龍が彫られているものもあります。その中に元文元年(1736)と彫られた瓦が見えるそうです。

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先日の記事を書いたとき分かったのですが、仁王門通周辺の寺院は宝永の大火(1708)で被災、その後の防災計画で引寺(移転)を命じられました。本堂には本尊として阿弥陀如来を祀っています。

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しかし、最近の研究により、多大な資金を工面する必要があって実際の移転は享保年間(1716-1736)から宝暦年間(1751-1764)にかけて行われたことが分かりました。右手は「寺務所」。

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上記の瓦はこの説を裏付けるものです。また、寄進者と思われる氏名も彫ってあるそうで、移転して本堂を建てるときに瓦の奉納を募ったようです。

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この寺はかって「みどり保育園」を経営していたそうです。上の建物は保育園に使用されたと思われます。Googleマップに、保育園に通っていた方が、広い運動場だと思っていたが今見ると小さな中庭だった、というコメントがありました。

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本堂の左には「萬霊供養塔」と刻された宝篋印塔が立っています。新しい卒塔婆が添えられているので、今年のお盆に供養をしたようです。

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となりに賓頭盧(びんずる)尊者が座っています。釈迦の弟子の中で、特に法力があったのを余計なことに使用したとして、本堂に入れてもらえず「撫で仏」として庶民の救済に当たらされています。

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山門を出てみると、仁王門通の北側には新しい建物が並んでいます。手前に隙間があるので覗くと、奥に露地がありました。

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表通りとは違い、かっての町家の長屋が並んでいる典型的な路地でした。それぞれが民家だと思ったら、右手前に「遺芳庵」という看板がかかっていました。後で調べると1棟貸しのホテルでした。

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遺芳庵は、伝統的な京町屋を改装した、床面積 47.72㎡、宿泊可能人数2~4名様の2つ星ホテルです。英語で注意事項が書いてあります。

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1階はリビング、キッチン、バスルーム、トイレがあります。バスルームには五右衛門風呂があり、こんな新しい浴室に釜があるのを始めてみました。(下の2枚は紹介サイトからの転載です。)

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2階は洋室で、ダブルベッド、テレビラウンジがあります。

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ここは東山の観光には便利の良い場所で、平安神宮、京都市美術館は徒歩圏内。散策がてらもう少し足を延ばせば南禅寺、知恩院、円山公園なども歩いていけます。路地の奥は端正な顔のお地蔵さんの祠があり、豪華に飾られています。

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また、二条や三条通、東大路に出れば、歴史を感じるカフェ、古物店、甘味処、着物やお香、バッグなどの専門店があり、日中は賑やかに、夜はまったりと過ごすことができる場所です。お地蔵さんの前に、掃除道具一式がありました。

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「ニューオーモン」 1週間に2日、営業時間が午後5~7時の鉄板焼き屋さん。かって八百屋さんの建物で、美味しいお酒と料理、愉快なご主人に常連さんがあつまる楽しいお店だそうです。本業は骨董屋さんで子どものお風呂のために営業時間が短いとか。

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すぐ先の右(北)が新間之町通(最後の写真)、数メートル歩くと左(南)に新堺町通があります。今日はここまでで、ことあと新間之町通を歩きました。

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コメント

こんばんは。ゆーしょーです。
2枚目の狛犬?さんはシーサーのようにも見えますね。
ここのびんずるさんも本堂に入れてもらえず
外に置かれていますね。
可哀そうな気がします。
ポチ♪2

投稿: ゆーしょー | 2023年9月15日 (金) 00:06

★ゆーしょーさん こんばんは♪
確かにシーサーかも知れません。最近ではいろんな物がのっています。

投稿: りせ | 2023年9月19日 (火) 00:09

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