折上稲荷神社 働く女性の守り神と稲荷塚ご利益めぐり
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山科にある坂上田村麻呂の墓の後、新十条通の北にある折上稲荷神社を訪れました。境内北にある稲荷塚(京都市史跡)は6世紀(古墳時代)のもので、稲荷神の前身、祖先神(田の神)が祀られていました。
後の奈良時代の和銅4年(711)に稲荷大神が降臨して、同じ時期に降臨した伏見稲荷と共に最古の稲荷神といわれています。
折上稲荷と伏見稲荷は東西の直線上にあり、いわゆる”レイライン”(聖地どうしが直線で結ばれる)をなしています。折上稲荷は伏見稲荷の奥の宮ともいわれ、同時にお参りすると稲荷のより強いご利益があるとされています。 手水舎
江戸時代末期の孝明天皇が即位した時に、側に仕える多くの女官が病気になり、折上稲荷神社に御祈祷が命じられました。 祈祷の後、女官達が奇跡的に回復したことから、女官達の間で「折上稲荷様の御利益は折り紙付き」といわれるようになりました。
天皇は、以後も女官達が元気で働いてくれる様にとの願いを込めて「長命箸」をこの神社に奉納したそうです。 祭神として、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)、保食神(うけもちのかみ)、稚産霊神 (わくむすびのかみ)を祀ります。
商売繁盛、良縁祈願、悪縁封じ、浮気封じ、美しい髪、心の病平癒など、特に女性の信仰を集めてきました。 女官たちの逸話にちなんで、宮司さんが一枚の紙で折り上げたキツネのお守りが授与されます。前掛けは風水にもとづいて毎年色が変わるそうです(最後の写真)。
稲荷塚には様々な神が祀られ、それぞれから様々なご利益を授かることができます。鳥居の左手前に「中臣群集墳跡」という石碑があります。
塚の上の鳥居の向こうは「五社稲荷大神」、子孫繁栄・家内安産の神たちです。
長年の願いをかなえる「一心大明神」、石段の途中にあります。
「ひょうたん大神」 祇園の芸妓・お雪は、財閥モルガン氏と結婚してアメリカの社交界で評判となり、日本人女性の地位を高めたといわれています。(稲荷塚の石段を上り左手にあります。)
モルガンお雪がいつも持っていたひょうたんのお守りの神を祀り、女性の玉の輿、良縁、出世にご利益があるとか。石段下の鳥居はお雪の姉。ウタの奉納で、営んでいた質屋の名にちなみ「加藤楼稲吉」と呼ばれます。
「折若・折光・菊一・折繁大明神」 目上の引き立てを得る、評判向上の神
「稲荷大神」、病気平癒・健康・家内安全の神で、ここが最初に降臨した場所のようです。
左は男性の客を呼び寄せ悪縁を断ち切る「福一・富士春・春崎・玉光・玉重大神」、右は女性の客を呼び寄せる「金森大明神」。
家内安全の「泰吉(たいよし)大神」、塚の上に鎮座する神々は以上で、石段を下りて右に回り込みます。
左は医者いらずの神「兵吉大神」、右は成功者となり試験に合格する「花丸大明神」。少し奥に「お稲荷さんの授け脳」、健康な脳を得て、ストレスをためないご利益があるとか。
中央は実業繁盛の「玉房大明神」、右は女性の想いを男性に知らせる「飛塚大神」。
左は「三吉大明神」禍を福に転ずる、凶運を吉運とする。
稲荷塚の右にある「三九郎稲荷神社」 折上稲荷大神が降臨したときに、苦労してお使いの役目を果たした白狐三頭をお祀りしています。生きる上での三大苦労(人間関係・健康・お金)を除いてくださるとか。
三九郎稲荷神社の右には北からの参道があります。はるか彼方に北の鳥居が見えます。
もう一度稲荷塚の下に戻って、左は「春吉大明神」耳の健康の神、右は「三一郎爾大神」足、腰の痛みを取る。
稲荷塚の北東にある「長橋御局様腰かけ石」 江戸末期、宮中の女官・長橋御局がお礼に参拝した時に座った石といわれ、後にモルガンお雪もご利益をいただこうと座ったそうです。
稲荷塚の裏にある「裏参りの御座」 稲荷塚の表正面だけでなく裏正面も参って御利益アップを祈願します。
「災害盾の石」 昭和9年に室戸台風で本殿が倒壊したときに、この石が盾となり御神体が無事だったそうです。当時の神主が災害除けの石として、稲荷塚の天門(北西)に祀りました。九死に一生を得るご利益があるとか。
中央は宝くじ、かけ事の「宝大神」、少し右は金神の守護を授かる「金森大明神」、右端は人の助けを受ける。人に恵まれる「瓢助大神」。以上で稲荷塚を一周しました。
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コメント
浮気封じは、リアルで怖いですよね。
あまりお願いして欲しくない願いかもしれません。
投稿: munixyu | 2023年5月21日 (日) 17:34
こんばんは。
京都は八百八寺と言われるくらい
神社仏閣が多いですね。
この折上稲荷神社は全然知らないです。
山科方面へはあまり行ってないです。
ポチ♪2
投稿: ゆーしょー | 2023年5月22日 (月) 00:01