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2022年11月 3日 (木)

安楽寺 秋の一般公開と特別公開

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

鹿ヶ谷の安楽寺では、春と秋の時期に、本堂と書院の一般公開と文化財の特別公開が行われています。安楽寺は山門前の石段の敷き紅葉が見事なことでも知られています。

今日は、12月6日に撮影した紅葉の写真とともに、この寺の歴史と一般公開・特別公開を紹介します。なお、公開日は土・日・祝日で、直近では今日(3日)、5日(土)、6日(日)です。

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「安楽寺」 山号を住蓮山とい、法然上人の弟子、住蓮上人と安楽上人を開基とします。この開山両上人が、現在地より東1キロメートルあたりに「鹿ヶ谷草庵」を結び、布教活動の拠点としたのがこの寺のはじまりです。茅葺屋根の門が何とも素敵です。

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山門前の石柱(上から2枚目の写真)には、「浄土礼讃根元地」と刻まれています。開山の両上人は、唐の善導大師の『往生礼讃』に大原魚山(天台宗)の礼讃声明(らうさんしょうみょう)を転用して浄土礼讃を完成しました。

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両上人が称える礼讃はすばらしく、その場で出家を希望する人もありました。その中に、後鳥羽上皇の女官、松虫姫と鈴虫姫がいました。両姫は、法然上人や両上人の念仏の教えに感銘し、いつしか仏門に入りたいと願うようになりました。

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建永元年(1206)12月、両姫は後鳥羽上皇が紀州熊野に参拝の留守中、夜中秘かに京都小御所を忍び出て「鹿ヶ谷草庵」を訪ね剃髪、出家を乞います。最初、両上人は出家を認めませんでしたが、両姫の御詠(歌)に感銘します。「哀れ憂き この世の中にすたり身と 知りつつ捨つる 人ぞつれなき」

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19歳の松虫姫は、住蓮上人から剃髪を受け「妙智法尼」と法名を授かります。また17歳の鈴虫姫は、安楽上人から剃髪を受け「妙貞法尼」と法名を授かります。

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この事を知った上皇は激怒し、両上人は斬首されました。迫害はこれに止まらず、法然上人を讃岐国(香川県高松市)、親鸞聖人を越後国(新潟県上越市)に流罪に処します。いわゆる建永(承元)の法難です。  門から見下ろして・・・

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春と秋に特別公開される文化財として、近年復元修復された「住蓮上人松虫姫剃髪図」(左)と「安楽上人鈴虫姫剃髪図」(右)があります。

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その他、今年夏に完成した「小野小町九相図」も公開されます。華やいだ生活を過ごした絶世の美女も、いずれは死を迎え、人の世の儚(はかな)さや、無常観を絵解きしたものです。

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九相とは、生前相 新死相 肪脹相 血塗相 肪乱相 青瘀相 噉食相 骨連相 古墳相で、上は生前相と新死相、途中を省略して下は最後の古墳相です。

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その後、両姫は瀬戸内海に浮かぶ生口島の光明防で念仏三昧の余生を送り、松虫姫は35歳、鈴虫姫は45歳で往生を遂げたと伝えられています。(書院からも紅葉が見えます。)

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両上人の亡き後「鹿ヶ谷草庵」は荒廃しましたが、流罪地から帰京した法然上人が両上人の菩堤を弔うために草庵を復興するように命じ、「住蓮山安楽寺」と名付けました。(下は松虫・鈴虫両姫、住蓮・安楽両上人のお墓への中門)

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その後、天文年間(1532-55)に現在地に本堂が再建され、今日にいたっています。下3枚は春に訪れたときの写真で、松虫・鈴虫両姫のお墓(供養塔)。

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住蓮・安楽両上人のお墓(五輪塔)

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辞世の句  「極楽に生まれむことの うれしさに 身をば仏に まかすなりけり 住蓮上人」、 「今はただ 云う言の葉も なかりけり 南無阿弥陀仏の み名のほかには 安楽上人」

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瓦入りの塀も趣があります。

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石段の落ち葉はもっと増えると思います。

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コメント

もう11月に入りましたので、
どんどん紅葉が進んでいくでしょうね。
気軽に出歩けれるように、早く戻るといいですよね。

投稿: munixyu | 2022年11月 3日 (木) 15:58

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