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2022年11月19日 (土)

金戒光明寺 夜間特別拝観

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

金戒光明寺では昨日から「特別夜間拝観」が行われています。期間は11月18日(金)~12月4日(日)、拝観時間は17:30~20:30(最終入場 20:00)、受付場所は御影堂内です。内容は後ほど。

また、日中拝観を含めて様々な形の拝観や展示、イベントが行われています。それらの情報を加えて、過去の夜間特別拝観の記事を再編集しました。

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山門の下まで来ました。「山門」は江戸時代の万延元年(1860)に完成、楼上内に釈迦三尊像と十六羅鑑像が安置され、正面に後小松天皇宸翰「浄土真宗最初門」の勅額。天井に蟠龍図があります。(山門前から御影堂)

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「日中拝観」 拝観期間 2022年11月12日(土)~12月4日(日)、拝観時間 10:00~16:30(最終入場 16:00)で予約なしで拝観できます。(まだ時間があるので文殊塔の方に向かいます。)

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日中拝観として、御影堂・大方丈・庭園の拝観料は大人1000円、団体(15名以上)900円、総合受付は御影堂前です。日中拝観として山門の楼上に上がることができ、拝観料は大人1000円、団体(15名以上)900円、受付は山門東側です。上の2種類の拝観の共通券は個人・団体とも大人1600円です。なお、小学生の拝観料は大人の半額です。「極楽橋」

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時間がまだあるので、東の文殊塔の方に向かいます。蓮池は「兜之池」ともいい、一ノ谷の戦いで平敦盛を討ち取った熊谷次郎直実が、殺生の無常を悟り、出家を決意して兜を置いた場所とされています。

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文殊塔への石段の途中にある「五劫思惟阿弥陀仏像」 五劫という長い時間、もろもろの衆生を救おうと思惟を続けて頭髪(螺髪)がこのようにアフロヘア―になってしまいました。

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平安時代の1175年法然上人がこの地にあった白河石に腰を掛け念仏を称えると、紫雲がたなびき芳香がたちこめたといわれます。法然はここが念仏道場に相応しいと悟り、草庵を結んだのが金戒光明寺の始まりとされます。「文殊塔」

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「西雲院(さいうんいん)」 江戸時代初めの元和2年(1616)宗厳(そうごん)が金戒光明寺・住職から上の「紫雲石」を賜り、この地に草庵を結んだのが始まりです。東には会津墓地があります。ここから、もう一度蓮池の前まで下ります。

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「らくたび プレミアムガイドツアー」は金戒光明寺の中でも幕末・会津藩・新選組に所縁あるスポットをガイド付きで巡ることができるツアープラン(個人のみで予約が必要)。日程は11/12(土)、13(日)、19(土)、20(日)、23(水祝)、26(土)、27(日)、12/3(土)、4(日)の全9回で、午前の部 10:30~12:00、午後の部 13:30~15:00があり、各回所要時間90分、参加費4,000円(共通拝観券1,600円含む)、参加人数 1回あたり15名限定です。金戒光明寺のHPで予約を受け付けています。

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「団体ツアー」 日程は日中拝観と同じで、時間10:00~14:30 の時間内にスタートし、90分間のガイド案内、参加費 4,100円(イヤホンガイド機材レンタル代・共通拝観券1,600円含む)、参加人数1回あたり10名以上 (10~20名 ガイド1名、21名~40名 ガイド2名、41名~60名 ガイド3名)で、事前予約が必要です。お問い合わせはTEL.075-203-2940まで。

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陽が落ちて、空が暗くなってきました。蓮池の前から坂道を上り、御影堂に向かいます。「特別夜間拝観」では、御影堂・大方丈・枯山水庭園「紫雲の庭」の紅葉ライトアップが拝観できます。拝観料は個人1000円、団体(15名以上)900円、小学生は半額です。

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「プレミアム拝観プラン」 1日30名様限定のプランで、特別夜間拝観の期間中は毎日開催。特典は、30分早く入場できるのでゆったりと拝観でき、ご用達職人もしくは庭園コンシェルジュ(植彌加藤造園)が約30分間案内します。受付は16:30~17:00、拝観17:00~、案内後自由拝観、拝観料大人:1,500円、小学生:1000円(幼児は無料)。大方丈の勅使門。

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「京都守護職拝命160年特別展 幕末会津藩と鮭の聖地」が日中拝観期間に行われています。会場は大方丈、日中拝観(10:00~16:00)、夜間拝観(17:30~20:30)です。夜間拝観は11月18日(金)~、金戒光明寺拝観料がかかります。幕末会津藩史による新時代構想を表現した標津箱館図屏風、伊藤若冲「鶏図」江戸時代中期などです。拝観受付・入口は下の御影堂です。

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御影堂には法然上人75歳の御真影を奉安しています。毎年4月25日の御忌法要において一般参拝ができるそうです。円光大師25霊場第24番、京都25処第7番の霊場となっています。

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法然自ら鏡をとって修正したことから「鏡の御影」と呼ばれています。右脇壇には本尊・千手観音菩薩(吉備観音)、左脇壇には中山文殊(重文)を安置しています。室内は撮影できませんので、以下の2枚はパンフレットからの転載です。

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「吉備観音」 千二百余年前、遣唐使・吉備真備は、難を救った観音を中国から持ち帰った栴檀を刻んで吉田寺に安置しました。同寺が廃寺となり当山に遷されました。交通安全、厄難消除などのご利益があるとか。

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「中山文殊」かって黒谷の西の中山宝幢(ほうどう)寺にありましたが、江戸時代初期徳川秀忠の菩提を弔うために建立された三重塔に安置、平成20年御影堂に遷座されました。中山文殊とその脇侍は運慶作と伝わっています。(大方丈への渡り廊下)

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大方丈は昭和11年に再建され、謁見の間のほか、襖の開閉で見え方の変わる久保田金僊(1875-1954)筆の「虎」がある「虎の間」、今尾景祥(1903-1993)筆の襖絵がある「松の間」などがあります。下は「京の冬の旅 ガイドブック」から。

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「邦楽の生演奏」 夜間拝観期間中、大方丈でお琴や篠笛などの邦楽の生演奏が行われます。公演時間は17:45~、18:30~、19:15~です。大方丈前庭は、白砂が全面に敷かれ、正面に勅使門、塀際に植栽がある簡素な造りです。

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大方丈の東には平成24年(2012)に法然上人八百年遠忌記念に造営された「紫雲の庭」があります。法然上人の生涯と浄土宗の広がりを枯山水で表現し、白川砂を敷き詰めた中に大小の石で上人や出会った人々を表しています。

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茶室「紫雲亭」 前に露地庭があり、枯川の周囲に苔地の植栽や置石が点在します(暗くてはっきり見えませんが)。お茶席があり、となりには茶室「花峯庵」もあります。

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茶室の前を通り、南北に長い池の南にある橋を渡ります。向こうに大方丈と先ほど通った紫雲の庭が見えます。

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この池は古くからあったそうで、ここから北の庭は池の周囲を回遊する池泉回遊式になっています。池の周囲の紅葉がライトアップされていて、池の西を通り右回りに一周します。

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池には中の島があり、右に首のような石ががあり亀の形をしています。周囲の地形より数十m高い吉田山の頂上近くに池があるのは不思議です。

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池の北の少し高い場所にある「ご縁の庭」、2012年にNHKのTV番組「仕事ハッケン伝」で、麒麟・川島明さんが庭づくりに挑んだ庭です。その後庭師の整備を経て、その年の秋に公開されました。

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斜面の上から左の「青の道」と右の「赤の道」が中央の丸い石で出会っています。二つの道が二人の人生を表し、出会った後に「紫雲 共に歩む道」が手前に延びています。奥に東屋があり、ここまで来る人はほとんどいません。

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東屋から見える丸い石の両側の石は、左が開宗のときの法然上人、右が上人が比叡山を下りるきっかけとなった善導大師と見ることができるそうです。あるいは、三尊石組、相撲など、自由に発想すればよいとか。

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池の北のほとりにある法然上人の歌碑、「いけのみつ 人のこころに にたりけり にこりすむこと さためなければ」。

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北から見た池、右に先ほどの亀島があります。その横から水が湧き出しているようで、常に水紋が広がっていました。

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帰りは池の東の高い場所にある道を通ります。下は振り返って見たところ。

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石畳には、庭師の遊び心からか猫の足跡のような模様が。亀もいるはずですが見つかりませんでした。

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池の対岸に最初に通った散策路が見えます。

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最後は茶室の裏を通り、大方丈に戻ります。御影堂には戻らずに、玄関から外に出ます(蓮池や極楽橋からの坂道の正面です)。※感染症防止の為、マスク着用・下足袋を持参する必要があります。

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コメント

夜間のイベントも、
やるところは、やるんですね。
こういうところも、どんどん増えていくといいですね。

投稿: munixyu | 2022年11月19日 (土) 12:40

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