雲龍院 紅葉の庭園とライトアップ
過去の全記事 2006年1月27日から毎日更新しています。
雲龍院は東大路から東福寺への参道の途中にあり、11月12日(土)~12月4日(日)の期間「秋の特別拝観」、そのうち11月18日(金)~11月23日(水)の期間は夜間ライトアップを行っています。今年の情報を交えて過去の記事を再編集しています。
雲龍院は言宗 泉涌寺派 別格本山で、山号を瑠璃山という泉涌寺の別院、「京都駅から一番近い奥座敷」といわれています。「雲龍院」は南北朝時代は北朝の後光厳天皇の勅願により、竹巌聖皐を開山として応安5年(1372年)に創建されました。
後に同所に後円融天皇、康応元年(1389)は龍華殿を建立し、御宸翰を下して妙法写経を始められました。後円融天皇、後小松天皇、称光天皇など皇室の帰依を受けて発展したとされます。
文明2年(1470年)には応仁の乱の余波を受けて全焼し、後光厳天皇、後円融天皇の尊像を残すのみとなるほどの被害を被りました。江戸時代初期、如周宗師が隣接する後円融天皇縁の龍華院を併合しまし。
厳寒を入ってすぐにある「衝立の龍」、左からゆっくり歩いて見ると大きさが変わり動いているように見えるとか。
本堂・龍華殿(重文)に安置されている本尊・薬師三尊像(藥師・日光・月光)は極めて写実的な鎌倉時代の作で、西国薬師霊場四十番札所になっています。 皇室との縁が深く、江戸時代にはしばしば下賜金を賜り諸堂の修理を行い、玄関、方丈、勅使門(上)を賜りました。霊明殿前の石灯篭
寺は応仁の兵火により焼失しましたが、後柏原天皇より後土御門天皇使用の御殿の寄進を受け本堂として再建し、江戸時代には寺領も広く多数の僧侶が集いもっとも興隆しました。後光厳天皇はじめ歴代天皇の尊牌を祀る霊明殿は、明治の初めに完成しました。
通常の拝観時間は午前9時~午後5時(午後4時30分受付終了)で、本山泉涌寺とは拝観料(¥400)は別となります。霊明殿には北朝歴代天皇の御尊牌が奉安されています。
駐車場は泉涌寺駐車場をご利用ください(無料)。ただし、台数に限りがあるので、できるだけ公共交通機関でお越しください。足の不自由な方がいらっしゃる場合は別途ご相談ください。
「蓮華の間」の四つの窓は、それぞれ「松、楓、燈籠、椿」が見られる窓となっていて、四季折々が楽しめるようになっています。こちらでお抹茶がいただけます。
真ん中に灯籠が見える位置で。
庭の方から蓮華の間
訪れたのは11月28日。泉涌寺の御座所の紅葉が見頃を過ぎかけているのに、こちらはやっと色付いたという感じでした。
中央に紅く色付いた大きな紅葉
木に歴史を感じます。
「大倫の間」 大倫(たいりん)とは、人として行なうべき大切な道理のことだそうです。瞑想用の椅子や石が並べられています。
「悟りの間」 「悟りの窓」を通して老梅が見え、外の景色と一体化した奥座敷の雰囲気を味わえます。
見えているのは紅梅の古木でした。(春の写真)
障子の向こうに・・・
オレンジに色づいた楓、
赤い南天の実と・・・白いおみくじ
ここからは泉涌寺・別院のライトアップされた雲龍院です。以下のライトアップにはサツキの頃の写真も混じっています。下は今年の雲龍院のポスター。
今回の特別拝観では、水墨作家 堂野夢酔作 14面襖絵『双龍風雷圖』特別公開致します。雲龍院龍華殿から今日も京都の街の平穏を見守り続ける壮大な双龍の襖絵をごゆっくりと堪能できます。
「走り大黒天」 毎年1月の第2月曜日(成人の日)に行われる泉山七福神巡りでは五番として大黒天を祀っています。家庭的なお寺です。「走り大黒天」を案内してくださったのは若い奥様。そこへ息子さんが「ただいま~おやつ」って帰ってこられました。
大輪の間から、空はまだ濃い藍色で、いわゆるマジックアワーでした。ライトアップは日没後~午後8時30分最終受付で、昼・夜の入れ替えはありません。
少し横から悟りの窓を見ると紅葉が写ります。
新型コロナ感染拡大防止のため、拝観時はマスクの着用をお願いします。境内が混雑している場合や密な状況だと判断される場合には、拝観をお待ちいただく場合があります。
京都市の感染状況が悪化していると判断される場合には拝観を中止させていただくそうです。
上の方にもあった霊明殿前の石灯篭、徳川幕府最後の将軍・慶喜が寄進した灯籠、灯籠の下の菊の紋が泉涌寺が皇室ゆかりのお寺ということを表しています。幕末期、当時の住職が慌てて灯籠を避難させたことから少し傾いているというのも注目ポイントだそうです。
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コメント
窓に庭の背景を合わせるのは、難しいでしょうね。
いつもながら凄い事だと思います。
投稿: munixyu | 2022年11月11日 (金) 18:48