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2022年9月13日 (火)

南禅寺・大寧軒と御詠歌

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

金地院を出て、となりの「大寧軒(だいねいけん)」を訪れました。大寧軒は通常非公開ですが、2020年までは秋。あるいは春、夏などに特別公開されてきました。今年の特別公開の情報はまだありません。

大寧軒は、明治時代の茶人で「藪内流」家元であった藪内紹智(やぶのうちじょうち)によって作られた池泉回遊式庭園を有する建物です。

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現在大寧軒は南禅寺の所有ですが、この場所には、かつて南禅寺の塔頭・大寧院が建てられていました。(門を入ると北山杉の台杉がありました。)

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明治初めに出された神仏分離令後の廃仏毀釈により、明治4年(1870)に寺領は上知となって召し上げられ、大寧院は廃院になりました。その頃には、金地院の庭園がこの場所に造られていたそうです。

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明治23年(1890)に琵琶湖疏水工事が始まり、かって南禅寺の所有だったこの周辺は別荘地になりました。この跡地は茶道家元藪内家に払い下げられました。亀の形の手水鉢

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その後、所有は何人かの資産家を移りますが、明治末まで藪内家11代・透月斎竹窓紹智が作庭を続けました。茶室の「環翠庵」

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その後、平成16年(2004)に百数十年ぶりに南禅寺の所有に戻りました。

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庭園全体は苔で覆われ、飛石が主屋から茶室、待合へと置かれています。東山三十六峰のひとつ大日山を借景とする池泉回遊式庭園です。

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このあたりの別荘地の庭園の多くは7代目小川治兵衛の作庭で、それらは自然の景観を利用して疏水の水の躍動感を取り入れたおおらかな庭といえます。

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一方、大寧軒は茶人の作庭らしく、配石や苑路などに趣向を凝らし、自然の美しさを凝縮した「露地風」の庭園といわれています。こちらが待合で、ここで庭園の説明がありました。

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あちこちに粋な趣向が見られます。

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三柱(みはしら)鳥居 三脚鳥居ともいい、蚕ノ社の鳥居を模したものとか。厳島神社破風型鳥居と北野伴氏社石鳥居とともに、京都三珍鳥居とされます。池は三角形をしていて、三柱鳥居はそれに合わせて立てられています。

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琵琶湖疏水から引いた水が、南から滝となって池に流れ込みます。その水量にちょっとビックリです。

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小川(水路)の底に貝殻が見えます。これは琵琶湖の「瀬田しじみ」で、卵の状態で疏水によって運ばれてきたものです。底を掘ると生きた貝が出てくるそうです。

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ところで、南禅寺の行事で9月27日(火)にこの大寧軒でご詠歌の集い「寧日会」(無料、持ち物は特に必要ありません  )があるとお知らせしました。 (待合の西には、玉石を敷きつめた枯山水式の涸れ川もあります。)

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寧日会は南禅寺の独秀流御詠歌の体験及びお稽古をする集まりで、毎月第4火曜日(8月・12月は休会)、南禅寺・大寧軒や南禅会館などで行われてきました。(西端の道の飛び石沿いはちょっとした露地庭になっています。)

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御詠歌は平安時代より伝わり、仏教や禅の教えが七五調の和讃と詠歌で分かりやすく表現されています。その歌詞を厳かな鈴鉦の音に合わせて、曲の調べとして唱えます。(この石柱は兵庫県の玄武洞の柱状列石 現在は天然記念物となっています。)

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独秀流御詠歌の特徴は、筝曲(琴・尺八)の伴奏がついていることで、美しい伴奏に合わせて、我を忘れて無心に御詠歌を唱えることができるそうです。(主屋に戻ってきました。)

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主屋から見ると、鳥居内に滝の水が落ちているように見えるそうです(その通りでした)。最後に南禅寺の御詠歌(独秀流)を。

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ふれ合う功徳に結縁れて かたよらない心を修行しましょう
とけ合う功徳に結縁れて とらわれない心を修行しましょう
となえ合う功徳に結縁ばれて こだわらない心を修行しましょう

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コメント

細かく作り込まれた庭がいいですよね。
亀の形の手水鉢なんかも、凝ってますよね。

投稿: munixyu | 2022年9月13日 (火) 17:38

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