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2022年7月31日 (日)

月遅れの行事と御香宮神社・茅の輪神事

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

今日は御香宮神社の「茅の輪神事」が行われます。ほとんどの神社では6月30日ですが、この神社と八坂神社の疫神社だけが月遅れの7月31日に行われます。実は多くの伝統的行事が月遅れで行われており、その背景を紹介します。

京阪の丹波橋から歩いて北門から入ります。神事が始まるまで少し時間があったので、境内北部の摂末社を見ながら本殿前に向かいます。

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明治5年(1872)に明治改暦が行われ、旧暦(陰暦)から太陽暦が採用されました。それ以前の暦は太陰太陽暦といい、太陰暦を基として、太陽の動きも参考にして閏月を入れて月日を定める暦でした。家康を祀る 「東照宮」

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 旧暦で行われてきた伝統的行事を、新暦ではいつに行うかは様々な考えや工夫があり、その結果が現在の年中行事の日程になっています。「松尾社」 松尾大神を祀り、社殿に酒造りの彫刻があります。

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新暦への移行により季節が約1月早くなるため、それまでの行事の日程が本来の季節からずれてしまうものが多数ありました。「弁天社」 中根金作の作庭の弁天池の島に社殿があります。

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そこで、日程を1月遅らせることにより、かっての時代の季節から大きくずれないようにする「月遅れ」が多くあります。その代表的なものがお盆で、旧暦7月15日のお盆は8月15日になりました。本殿の北西隅に「稲荷社」があります。

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一方、桃の節句、端午の節句などの五節句は日付を変えると意味がなくなり、月遅れは採用されずかっての日付で行われます。「太神宮」 伊勢神宮の内宮と外宮の祭神、天照大御神と豊受大御神を祀ります。

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旧暦で7月7日行われてきた七夕は、梅雨明け後の行事でした。新暦では梅雨の季節となり織姫と彦星が出会えなく、天の川を眺めるにも不向きな時期になりました。ただし、京都では月遅れの8月に「京の七夕」が各会場で行われています。豊臣秀吉を祀る「豊国社」

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祇園祭の場合は少し複雑です。(本殿の右に御香水の源の井戸があります。水が涸れていたのを1982年に地下150mから汲み上げて復元、環境庁の「名水百選」に認定されています。)

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貞観11年に日本の国の数66基の矛を立てての神泉苑で御霊会が行われたのは6月7日でした。「絵馬堂」 御香水の霊験説話を画題にした「社頭申曳之図」をはじめ、江戸時代に奉納された貴重な絵馬があります。

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本殿の右手前に「安産の社」という石碑と「慈(いつくしみ)」というタイトルの母子像があります。御香宮神社の主祭神・神功皇后は、臨月の身で朝鮮へ出兵、帰国後無事に応神天皇を出産して、安産の神として信仰されています。

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後に祇園社(八坂神社)の神輿渡御として、6月7日の神幸祭、6月14日の還幸祭となり、それぞれに先立って山鉾巡行が行われてきました。 本殿の前では茅の輪の準備をしていて、その前には既に行列がありました。

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明治5年の改暦(12月3日が明治6年1月1日となりました)以後の明治6年からは、旧暦6月7日と6月14日に相当する太陽暦の日に神幸祭と還幸祭が行われ、それらの日に山鉾巡行が行われました。「拝殿」(府指定文化財)

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しかし旧暦に相当する太陽暦の日は毎年変わるので不便が多く、明治10年の太陽暦7月17日を固定して、以後毎年この日に神幸祭を行うこととなりました。自分で「水無月の なごしの祓 する人は ちとせの命 のぶといふなり」と唱えます。

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7月31日に行われる疫神社の夏越祭は月遅れというよりは、7月に行われる祇園祭の最後の日の行事です。茅の輪をくぐってから本殿にお参りします。人形によるお祓いは本殿で行われ、社務所で受け付けているようです。

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他の神社の夏越の大祓は、半年の最後の日という旧暦と同じ日に行われています。(平安時代の862年、境内から香のよい清泉が湧き、病人が飲むと病が治ったことから、清和天皇から「御香宮」の名を賜りました。)

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なぜ、御香宮神社の茅の輪神事が月遅れで行われているのか理由は分かりません。(水質維持のため、隣に濾過機を通した水が出ています。)

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一つだけいえるのは、かってはこの暑い時期に茅の輪くぐりが行われていたということです。この後、久しぶりに「遠州ゆかりの庭園」の拝観をしました(社務所が受付です)。

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コメント

俳句の世界も、
旧暦と新暦とかで、ひと月ほど季節がズレています。
明日から8月ですが、俳句としては秋になります。
違和感がありますよね。

投稿: munixyu | 2022年7月31日 (日) 18:58

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