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2022年6月 9日 (木)

京の名水をめぐる 伏見編

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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一昨日の記事に続いて、伏見の名水をめぐります。

最初の「御香宮神社」の詳しい創建年は不明ですが、当初は御諸(みもろ)神社と呼ばれていました。平安時代の862年、境内の椎の木の根元から香のよい清泉が湧き、病人が飲むと病が治ったといいます。

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清和天皇は「御香宮」と名づけ、勅令により社殿を修復させました。本殿には祭神として神功皇后を祀り、安産、子育て、開運厄除などのご利益があるとされます。

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本殿の左手前に「御香水」が湧いています。伏見七名水の一つで、徳川家代々の産湯にも使われたそうです。昔、諸国を回ってきた猿曳が息も絶え絶えにたどり着き、肩に乗っていた猿がこの水を飲ませるとたちまち元気になったという伝承もあります。

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水質検査で一時期飲用不可という結果がでたので、御香水をろ過したものが隣にあります。現在でも霊水として、病気平慰、茶道、書道用に持ち帰る人が多いそうです。

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本殿の右(東)に御香水の源の井戸があります。水が涸れていたのを1982年に復元したもので、現在は地下150mから汲み上げ、環境庁の「名水百選」(1985)に認定されています。

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「金札宮」 社伝によると天平勝宝2年(750)の創建と伝え、伏見で最も古い神社のひとつです。旧久米(くめ)村の産土神として崇敬されてきました。観阿弥作の謡曲「金札」の題材になっています。

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豊臣秀吉による伏見城築城の際、金札宮は守護神として伏見城内、鬼門の伏見山艮(うしとら)の方角に移されるなど幾多の変遷を経て現在に至っています。祭神は、天太玉命(あめのふとだまのみこと、白菊翁・白菊大明神)、天照大御神、倉稲魂命(うがのみたまのみこと)を祀ります。

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現在地の西方、御駕篭町の旧社地には、近年まで「白菊井」と呼ばれる名水が涌いていました。こちらの手水鉢の中には大きな勾玉がありました。

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「山本本家」 江戸時代前期の延宝5年(1677)白菊井の湧く現在地で創業、当主は代々源兵衛を名のっています。鳥羽伏見の戦い(1868)で全焼するも同年に再建、現在に至ります。隣の「鳥せい」は酒蔵を改造した鳥料理のお店です。

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鳥せいの横に伏見七名水のひとつ「白菊水」があります。延宝5年(1677)創業の山本本家の酒造りに使われてきて、御香宮の御香水と同じ水脈といわれ、冷たくてまろやかな水が勢いよく湧き出し、誰でも利用できます。

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「月桂冠大倉記念館」 月桂冠は、伏見城の築城とともに整備された伏見港開港の頃、寛永14年(1637)に創業しました。この記念館では、酒造用具類を保存し、伏見の酒造りと日本酒の歴史を紹介しています。
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「さかみず」 昭和36年(1961)に掘った井戸で、地下約50メートルから汲み上げています。桃山丘陵からここに流れ出る水は、非常にきれいで鉄分が少なく、酒造りに適しているそうです。

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内蔵酒造場の前の石で組んだ井戸(おなじ水脈)の方は実際に酒造りに用いられています。ちなみに、「さかみず」は「酒水」ではなく「栄え水」のことで、お酒の異名だそうです。

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「藤森神社」社伝によると、神功皇后が新羅から凱旋の後、山城の国深草の里藤森の地を聖地として撰び、纛(とう)旗(軍中の大旗)を立て、兵具を納め、塚を造って祀ったことが当社の起こりといわれています。

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本殿の右に湧き出る御神水は二つとない美味しい水という意味で「不二の水」とよばれ、武運長久・学問向上、特に勝運を授ける水と信じられています。

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「城南宮」 平安京以前からこの地にあった氏神に、平安遷都の際には都の安泰と国の守護を祈願し、平安時代後期には白河上皇や鳥羽上皇によって造営された城南離宮(鳥羽離宮)の鎮守となりました。

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手水舎「菊水若水」 江戸時代の初め霊元法皇がこの伏見の名水を飲み痛みが治ったといわれ、お百度を踏んで祈願して水を持ち帰る風習があります。若狭の水がこの下を通り、東大寺のお水取りの「若狭井」に通じているという伝承もあります。

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「清和荘」 昭和32年(1957)創業の墨染通にある料亭、昭和初期の数寄屋造りのお部屋で美しい日本庭園を眺めながら会席・京料理を楽しむことができます。

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こちらの「清和水」から生まれる「ダシ」は天然利尻昆布や本枯れ節だけにとどまらず、潮汁(うしおじる)や精進出汁にも「命」を与えるそうです。

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「長建寺」は正式名称を辨財天長建寺、山号は東光山(とうこうざん)という真言宗醍醐派の寺院で、「島の弁天さん」と呼ばれています。元禄12年(1699)伏見奉行に就任した建部政宇(たけべまさのき)が、

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伏見城廃城以後荒廃していた中書島の再開発のため、深草大亀谷の即成就院から塔頭多聞院を分離し、この地に創建したのが長建寺です。本堂には、本尊の八臂弁才天と脇仏の裸形弁財天を祀っています。弁才天を本尊とする寺は、京都では長建寺だけだそうです。

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伏見の名水の「閼伽(あか)水」が湧いています。以上が現在の「伏見七名水」で、更に4か所の名水を加えてスタンプラリーも行われています。

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コメント

湧き水が多いと、
水不足の時に助かるでしょうね。
給水車がこなくても、湧き水でしのげるかもしれませんよね。

投稿: munixyu | 2022年6月 9日 (木) 12:54

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