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2022年6月30日 (木)

夏越大祓と茅の輪くぐり

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

今日(6月30日)は、あちこちの神社で夏越祓(なごしのはらい)や茅の輪くぐりが行われます。最初に、吉田神社の「夏越大祓式(なごしのおおはらえ)」を例に、この神事のあらましを紹介します。

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大祓は古来より、毎年6月(夏越)と12月(師走)の年2回、宮中を始め各神社で行われる重要な神事です。日常生活の中で知らず識らずに犯した罪や穢れを人形(ひとがた)に託して祓い清め、日々穏やかに過ごせるように願います。

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罪や穢れは、それぞれ災厄や病気をもたらすと考えられています。また、夏越の大祓は厳しい夏を健康で無事に過ごせるように願います。(最初に、本宮前の拝殿で神事があります。)

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あらかじめ氏名と住所を書いた人形が祭壇の上に置かれ、神事の始まりを奏上する宮司の祝詞が始まります。

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神官・参列者が大祓詞(おおはらえのことば)を合唱します。高天原への天孫降臨から始まる日本神話の中で、罪穢の種類の列挙、そして祓戸4神によりどのように罪穢が消えていくのかを述べています。

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次に、参列者が事前に渡された切り幣(ぬさ)を、体の左・右・左の順番で振りかけて清めます。

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斎場の四方を祓い清めます。

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神官や参列者もお祓いをします。

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祓(はら)えつ物として布を切り裂いて祓います。これは、災いは身に付いてしまった不要なものが引き起こすと考えて、それを祓うことで、本来の魂が輝きを取り戻すのだそうです。

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前の方から見ると、ちょっと珍しい光景です。

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神事の最後に、人形の束や切り裂いた布切れなどを浄火(いみび)にくべに持っていきます。

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神官を先頭に行列が出発します。

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参列者が多いので、かなり大きな弧を描いて茅の輪の方に向かいます。

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神官を先頭に茅の輪をくぐります。

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吉田神社では同じ方向(左回り)に茅の輪を3回くぐります。輪をくぐるときには、次の和歌を唱えます。「水無月のなごしの祓する人はちとせの命のぶというふなり」(拾遺和歌集・よみ人知らず)。

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ところで、夏越祓で茅の輪をくぐるのは、蘇民将来(そみんしょうらい)の説話にちなんでいるといいます。ここからは他の神社の茅の輪くぐりです。下は「御香宮神社」説明は省略しますが、神社によってくぐり方が違います。

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旅の途中で宿を乞うた武塔神(むとうのかみ)を裕福な村に住む弟の巨旦将来は断り、貧しい村の兄の蘇民将来は粗末ながらもてなしました。「北野天満宮」

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後に再訪した武塔神は、弟の巨旦に嫁いでいた蘇民の娘に目印に茅の輪を付けさせ、娘以外の巨旦の一族を滅ぼしました。一方で、茅の輪を付けた娘以外は疫病で死んでしまったという話も伝わっています。「下御霊神社」

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武塔神はみずから速須佐雄能神(スサノオ)と正体を名乗り、以後、茅の輪を付けていれば疫病を避けることができると教えたという説話です。「白峯神宮」

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武塔神は、これからは蘇民将来子孫家と門口に書けばどんな災厄も逃れることができるとも教えたといいます。宵山の「役行者山 (えんのぎょうじゃやま)」 

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武塔神や蘇民将来がどのような神仏が起源となっているかは諸説あって、現在でも判然としません。しかしながら、平安時代にはスサノオと災厄避けの神の話として各地で語り継がれてきたそうです。「熊野神社」

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小さな茅の輪を身に付けると厄払いになることは、風土記にも記されているといいます。そして、時代とともに茅の輪が大きくなって、江戸時代初期にはこれをくぐるようになったといわれています。「新熊野神社」

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神社によっては茅の輪をくぐった後に茅の穂が頂け、持ち帰って自分で厄除けの小さな「茅の輪」にします。「石清水八幡宮」

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また、蘇民将来の護符が家の門や祇園祭の粽(ちまき)に貼られるようになりました。「八坂神社」

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上賀茂神社では6月30日の午後8時から神職らが茅の輪をくぐった後、橋殿に上がります。

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神職らは橋殿の上から人形を「ならの小川」に流して穢れを祓います。このとき、藤原家隆「風そよぐ ならの小川の夕ぐれは みそぎぞ夏のしるしなりける」(小倉百人一首)が朗朗と詠まれます。鎌倉時代の上賀茂神社の夏越祓の情景を詠った和歌です。

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コメント

夏越祓は、東大阪の長瀬神社でもやっていました。
病院に持ってきた人形に、息を吹いておきました。
いろんなところでやってますよね。
小さな茅の輪をお土産にもらってきたようです。

投稿: munixyu | 2022年6月30日 (木) 15:19

★munixyuさん こんばんは♪
年中行事のなかでも、厄除けはしておかないと気になりますね。

投稿: りせ | 2022年7月 5日 (火) 01:33

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