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2022年6月19日 (日)

菅原道真の産湯の謎

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

京都には名水のみならず、著名人の産湯も数多くあります。そんな中で菅原道真(845-903)の産湯とされるのが京都に3か所あり、それぞれ三つの神社が道真生誕の地とされています。

今日は道真の家系の経歴をたどりながら、これらの生誕の地の意味を考えていこうと思います。

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西大路通の南端近くに「吉祥院天満宮」があります。上の写真の左は「北政所吉祥女御住所蹟」という石標。北政所は道真の正室で、道真が大宰府に左遷されたあともこの地にどまったといわれています。「弁財天社」

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弁財天社の横に「鑑(かがみ)の井」があります。道真が参朝(朝廷に参内)するさいに顔を写したといわれる井戸(復元)です。

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道真の祖先は埴輪をつくる土師(はじ)の姓を名乗っていましたが、曾祖父の土師宿禰古人が天皇に書を講読する侍読(じとく)の職となったのを契機に、桓武天皇に改姓を請願して一族は菅原姓を名乗るようになりました。

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平安京への遷都(794年)の際に、土師古人は桓武天皇から所領としてこの地を与えられ本邸を構えました。参道の途中に「産湯の井跡」があります。社伝に基づいて井桁が復元されています。

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古人は裕福ではない学者だったので4人の息子は政府より奨学金を受けて成長しました。そのうち4男の道真の祖父・清公(きよきみ、770-842)は優秀で最澄らとともに遣唐使として唐に渡りました。「菅原公胞衣塚(えなづか)」

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帰国後、清公は大学頭・文章博士となり、従三位の位を得て、公卿くげの仲間入りを果たしました。社殿によれば、清公と道真の父もこの屋敷に住み、道真はこの地で誕生、成育したとされます。

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934年、道真を尊崇していた朱雀天皇は、日蔵上人のお告げを授かり、自ら道真の幼少像を刻みました。そして、この地に社殿を築き像を安置して道真の霊を祀ったといわれています。

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西洞院通に面して仏光寺通と高辻通の間に「菅大臣神社」(菅大臣天満宮)の鳥居があります。この地はもと菅原家の邸宅(白梅殿)や「菅家廊下」といわれた学問所の跡で、道真生誕の地とされています。

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清公の4男にあたる是善(これよし、812-880)も幼少のころから優秀で、大学頭・文章博士となり、従三位の位につき公卿となりました。是善は私塾「菅家廊下(かんけろうか)」を開いて門人を指導、多数の官吏登用試験合格者を育てました。「社務所」

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菅家廊下とは書斎につながる廊下を教室として利用していたためです。道真も父から英才教育を受け、8歳で文章生に合格、さらに貞観12年(870)26歳で国家試験に合格して、祖父や父と同じく式部少輔、文章博士も務めました。

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詳しい年代は不明ですが、道真の怨霊を鎮めるためにこの地にあった道真邸の跡地にその御霊を祀る社が建てられたと考えられています。本殿には菅原道真、尼神、大己貴命が祀られています。

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菅家の邸宅は南北に2ブロックの広大な敷地で、「紅梅殿」は後に道真邸として建てられました。おそらく、菅家廊下やその門下生との関わりなどが収入となっていたと思われます。「平安京オーバーレイマップ」

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境内の一番奥に、道真の産湯に使ったとの伝説がある井戸があります。そばに「天満宮誕生水」の石碑が建っています。

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下は京都御苑の西にある「菅原院天満宮神社」。ここには菅原氏の邸宅「菅原院」があり、道真の祖父・清公、父・是善、道真の三代が居住し、道真生誕の地と伝えられています。

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下も平安京オーバーレーマップで、この地に1ブロックを占める邸宅があったことは確かなようです。内裏へも近く、おそらく菅原院は官舎のような役割をしていたと思われます。

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道真没後、その菩提を弔うために歓喜光寺が建立され、彼らを祀るお堂が建てられました。

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その後、歓喜光寺は六条河原院へ移りましたが、お堂は残されて現在に至っています。結局ここまでの3か所のうち、どこが菅原道真の生誕の地か私には分かりません。

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他にも、喜光寺(奈良市)の寺伝では道真は現在の奈良市菅原町周辺で生まれたとされ、菅生天満宮(堺市美原区)、菅生寺(奈良県吉野郡吉野町)、菅原天満宮(島根県松江市)なども道真の生誕の地とされています。

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結局、父・是善も後の世に道真が神として崇められることになるとは思っていなかったのは事実でしょう。境内の隅に「菅原道真公産湯の井戸」があります。

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「道真公産湯の井戸」は長年枯れていましたが、そこから6m離れたこの場所を掘ったところ、同じ水脈から水が湧きだし、水質検査で飲用が可能と分かりました。参拝者が自由に飲むことができ、この日も水を汲みに来た方もいました。

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コメント

こういうのは、いろいろ考えれて楽しいですよね。
いきなり、書物か何かが出てくる日が来るのか、
永遠にわからないままなのか。
歴史のロマンですよね。

投稿: munixyu | 2022年6月19日 (日) 18:23

ブログ主様書込みお許し下さい。
日本が侵攻されぬ為どうか皆様に知って頂きたい、中韓へ忠誠を表明した野党が阻止する改憲の必要性とその日本献上策を、危機感を持ち知って頂きたく誠に恐縮ですが書込ませて頂きました。

報道するテレビが無い中、尖閣奪取を狙う、中国の日本領海侵犯が激しさを増す現状は、かつて9条の様に非武装中立で平和的であったチベット等を現在も中国が武力で侵略虐殺を行う惨状を連想させ、

韓国が日本の竹島を不法占拠した際、多くの船員が機関銃で襲撃され死傷し、北朝鮮には国民を拉致され、
尖閣には中国が侵犯する現状でも、9条により日本は国を守る為の手出しが何一つ出来ません。

中朝ロの数千発の核ミサイル標準は常時日本に向けられており、尖閣、台湾周辺の動きも激化する中、9条を改正し自立した戦力を持たなければ、
有事に敵地攻撃力を持たぬ現状防衛力では日本人の命と領土は守れません。

中韓による侵略は、野党が法制化を目指す外国人参政権や(民主党政権の超円高誘導は日本経済を破綻危機に追い込みました)

又「朝鮮の役に立ちたい」と表明した維新による、国の権限を弱め、地方独立から国家分断を図る道州制等、多様性と言う名の文化破壊活動からも始まっており、

外国人参政権は米国始め世界的に認める国は少なく、これを与えた事でハワイは米国に、ウクライナクリミア半島もロシアに乗っ取られた過去があります。

又背乗りやスパイ等の犯罪発見の役割も果たしている戸籍廃止に繋がる夫婦別姓や、日本人のみを処罰対象とした、特定国への反論を封じるヘイトスピーチ条例等、

先進国で唯一スパイ防止法が無い日本で、
中韓に軸足を置き、友好を刷り込む野党やメディアが、制度の危険性を隠し国民を誘導する現状からも、既に浸透工作は最終段階である事、
日本でウクライナの悲劇を生まない為に投票の大切さと、一人でも多くの方に目覚めて頂きたいと切に思い貼らせて頂きます。
https://pachitou.com
長文、大変申し訳ありません。

投稿: aki | 2022年6月20日 (月) 01:12

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