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2022年5月 4日 (水)

蹴上から南禅寺水路閣へ

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

先日、三条通を歩いて日向大神宮を訪れた後、琵琶湖疏水分線沿いに南禅寺水路閣に向かいました。TOPはインクラインの上から、桜はすっかり緑になっていますが、よく見ると大勢の人がいます。

下は、蹴上水力発電所の導水管、遠くに平安神宮の大鳥居が見えます。こちら側の背後には取水施設があります。

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蹴上疏水公園から取水施設の前を過ぎると、疏水分線に水門がいくつかあります。疏水分線から庭園用水が振り分けられ、南禅寺界隈の別荘群へ流れていきます。

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疏水分線はやがて山の斜面に沿って北に流れていきます。昨年までこの道は整備のために通行止めだったので久しぶりに歩きます。

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左の崖側に新しく鉄柵ができていました。GoogleMapを見るとこのあたりは「水路閣の上の疏水(ポエムの路)」となっていて、「ポエムの路」は初耳です。整備工事をきっかけに京都市が名付けたのかも知れません。

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この路は見晴らしがあまりよくないのが難点ですが、それでも樹間から南禅寺界隈別荘群の一つ何有荘(かいうそう)の庭園が見えます。やがて疏水分線は東に向かって曲がり南禅院に近づきます。

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振り返って、左下の石段は南禅院の門前へ、左上は鐘楼とその先に後嵯峨天皇皇后姞子(きっし)粟田山陵があります。疏水分線はここから水路閣の上を東に流れていきます。

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当初の計画ではもっと手前の山腹にトンネルを通すことになっていましたが、南禅院の亀山法皇の御廟を避けるため地上の施設をつくることになりました。

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蹴上付近の水面が標高80mで、市内の北では70m程度の標高がありますので、水位を低下させないように高い場所に水を通す必要がありました。景勝院の前で疏水分線はトンネルとなり若王子取水池に向かいます。

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当時、名刹の境内に近代的な洋風建築物をつくることは景観を損ねると、反対運動が起こりました。福沢諭吉は、計画が発表されるやいなや反対の口火を切ったそうです。南禅院の前に来ました。

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琵琶湖疏水の総工事費が当時の京都府の年間予算の1.8倍にもなり、国や府の補助金や市公債などのほかに、京都市民に多額の目的税が課せられたことも反対運動の背景にあったといわれています。

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しかし、当時の知事の権限は絶大で計画が変更されることはありませんでした。今では美しい産業遺産の一つとして人気の観光名所となっていることは、先見の明があったといえます。

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また、今なお現役の水路としても活用されていることは、当時の建築技術が優れていたことを示しています。水路閣の横にはシャクナゲが咲いていました。

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昭和58年(1983)インクラインと水路閣は京都市指定史跡、 平成8年(1996)には琵琶湖疏水関連施設12箇所が国の史跡に指定されました。(南禅寺の南の参道に出ると、法堂の横には八重桜が咲いていました。)

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平成19年(2007)には琵琶湖疏水・琵琶湖疏水記念館所蔵物・南禅寺水路閣・蹴上インクライン・蹴上浄水場・蹴上発電所が経済産業省により近代化産業遺産として認定されました。(この参道の突き当りは本坊です。)

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令和2年(2020)「京都と大津を繋ぐ希望の水路 琵琶湖疏水~舟に乗り、歩いて触れる明治のひととき」が日本遺産に認定されました。(法堂の前から三門を通る中央の参道を行くことにします。)

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「日本遺産(Japan Heritage)」とは、文化庁が、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを認定するものです。(三門の前から法堂の方を振り返って)

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ストーリーを語るうえで不可欠な魅力ある有形無形の文化財群を総合的に活用し、国内外へ発信していくことで、文化財群を有する地域の活性化を図ることを目的としています。

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琵琶湖疏水のストーリーの概要は、(1)琵琶湖疏水で遊覧船に乗り、疏水沿いを歩いて触れられるのは、明治の偉業から生まれた、京都と大津の知られざる魅力である。

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(2)明治に京都の人々は、多くの困難を乗り越え、琵琶湖疏水の建設を成し遂げ、豊富な水が経済、産業、文化などを発展させた。(3)今も京都と大津を繋ぎ、まちと暮らしを潤しながら、明治の壮大な事業が、時を超えて今に息づいていることを感じさせてくれる。

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このストーリーを構成する文化財として、琵琶湖疏水に関連する40の名所、史跡があげられています。また、日本遺産に関して「琵琶湖疏水沿線魅力創造協議会」が結成され、様々な活動を行っています。

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コメント

疎水は、どう分かれて、どう流れていくのか、
水になって、流されてみたい気がしてしまいます。
凄い技術にたくさん出会えるでしょうね。

投稿: munixyu | 2022年5月 4日 (水) 16:30

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