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2021年2月23日 (火)

雪の京都 圓通寺・借景庭園

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

現在、外出自粛を続けて過去に大雪が降った日の風景をお届けしています。大阪・兵庫・京都の3府県は政府に期日前での緊急事態宣言の解除を要請するようですが、いずれにしても雪景色は2月までにしようと思っています。

先日の記事の上賀茂神社を出て、再び深泥池の近くに戻り岩倉に向かいました。最初に訪れたのは圓通寺です。

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「圓通寺」は山号を大悲山という臨済宗妙心寺派の寺です。上の写真で、 門の石柱に圓通寺(右)、播枝離宮(左)と彫られています。

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江戸時代初期、後水尾上皇は比叡山の景色を眺められる土地を17年間探した末に、寛永16年(1639)この地にたどり着いて、幡枝(はたえだ)離宮を造営しました。

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上皇は庭園も設計したとされますが、水利が悪いために大きな池泉庭園を造ることができませんでした。そこで、明暦元年(1655)には比叡山麓の修学院に新たな離宮の造営を開始します。

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やがて修学院離宮が完成すると、後水尾上皇が幡枝離宮に訪れることが少なくなりました。上皇は霊元天皇の乳母の文英尼に幡枝離宮を下賜し、その山荘となりました。(山門を入って左にある高浜虚子の句碑、「柿落葉 踏みてたずねぬ 圓通寺」。)

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後の延宝6年(1678)、幕府の許可を得て文英尼は山荘を寺に改め、妙心寺第10世の景川宗隆を開山に招きました。そのとき、朝廷から現在の本堂が贈られたそうです。

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本尊の聖観世音菩薩は定朝の作と伝えられます。(鐘楼)

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19日に大阪府の吉村知事は2月末での緊急事態宣言の解除を要請すると発表しましたが、昨日京都府の西脇知事は「解除を検討するよう要請する」として、解除時期も明言しませんでした。本日(23日)に3府県で協議することになっています。

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寺の創建当時は茶室などもありましたが、現在では方丈(本殿)、客殿、庫裏だけが残っています。下は玄関。

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拝観受付を過ぎてお堂に上がると、庭園以外は撮影できません。

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前庭は借景式枯山水平庭で、国の名勝に指定されています。方丈の中から庭を眺めると、借景の比叡山が雪で覆われていました。すこしずつ左に移動して庭を撮影します。

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前景の平庭は苔で覆われ、生け垣の向こうは約50種の樹木からなる混ざり垣になっています。(部屋は開けっ放しになっていますが、中央に電気カーペットが敷き詰められていて寒くはありません。)

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向こうには民家が並んでいるのですが、高さが1.5mもある生け垣で隠されています。平庭に奥行きがあり、混ざり垣の効果もあって、生け垣がさほど高く見えません。

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平庭の左奥には三尊石など40数個の石が配置されていますが、大部分が土に埋められ主役の借景を引き立てるようになっています。

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1990年代にこの地域で大規模な宅地開発計画が持ち上がり、違法開発によって「岩倉五山」のひとつの一条山が破壊される事件も起きました。さらに、近くに高層マンションの建設計画も持ち上がりました。

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このため、平成14年(2002)に圓通寺はそれまで禁止していた庭園の撮影を認めることにしました。借景庭園の美しさと景観の保存の重要性を広く理解してもらうためです。相次ぐ高層建築計画や古い町並みが破壊されるのが問題となった時期でした。

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そのような状況の中で、平成17年に京都市の景観計画が策定され、地域ごとに建物の高さや形状が制限されました。平成19年には圓通寺が「眺望空間保全区域」に指定され、庭園から比叡山への眺望を妨げないように建物の段階的な高さ制限が設けられました。

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圓通寺の借景庭園は「特定の場所からの眺望」も保全すべき景観であるという考え方に大きな影響を与えました。(しばらく待っていると、比叡山を覆っていた雲が晴れてきました。)

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現在では、「眺望景観」を守る動きが全国の都市に広がっています。(比叡山頂上付近のアンテナやロープウェイの駅も見えてきました。)

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コメント

緊急事態宣言の解除。
問題はリバウンドがどうなるのか、ですよね。
また増えてしまうと意味がなくなってしまいます。
最後の花は黄梅だと思います。
こないだ作句の兼題にありましたが、
この枝の感じが重要ポイントだと言う意味が
わかった気がします。

投稿: munixyu | 2021年2月23日 (火) 13:58

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