雪の京都 大原・実光院
←目次 2006年1月27日から毎日更新しています。
現在外出自粛中で、過去に大雪が降った日の風景をお届けしています。2月になりましたが、もうしばらく雪景色が続きますのでよろしく。
先日の記事で、大原の勝林院と宝泉院を訪れた後、三千院の方に戻り律川にかかる橋の手前に実光院があります。「実光院」は山号を魚山という勝林院の支院です。山門の正面は庫裏(拝観入口)で、最初に左にある客殿に上がります。
客殿は大正10年(1921)の建造で、仏間には本尊の地蔵菩薩坐像を安置、欄間には江戸時代中期の狩野派による「三十六歌仙画像」があります。南には「契心園(けいしんえん)」があり、中央に心字池がある池泉鑑賞式庭園です。
律川沿いの傾斜地を背にして、築山の松は鶴、池の島は亀を表し、築山には石造の五重塔があります。池の手前を俗世、向こうを浄土に見立てているそうです。
実光院は、平安時代後期の1013年寂源が建立し、後に良忍が開いた来迎院と合わせて魚山大原寺と呼ばれ、天台声明の中心道場でした。
当初は向かいにある後鳥羽天皇、順徳天皇陵の場所にありましたが、1919年に勝林寺の僧院だった普賢院と理覚院を併合して、現在地(普賢院跡地)に移転しました。(書院の西側には解放的な庭があります。)
拝観受付の後から、西の庭に降ります。この庭は理覚院が廃寺となった後、当時の住職が作庭したものです。緩やかに傾斜していて、その先の谷には大原の里があり、金毘羅山と小塩山を借景としています。
左手にある「不断桜」 初秋から春(11月-4月)まで花を咲かせる珍しい品種です。この日もところどころに小さな花が咲いていました。
不断桜の下に「観音菩薩」と童像、この下を先ほどの心字池からの水が流れ、
庭の中央にある瓢箪池に注ぎます。通常ならば池の周囲を散策できるのですが、この日は南側(左)には行けないようになっていました。
「梵音寂」 声明の第一人者だった前々住職・天納傳中(あまのでんちゅう)が、中国の声明ゆかりの地・山東省魚山を訪ねた時に現地に石碑を建立して、同じ碑をこの庭にも建てたのだそうです。
池の横に来ました。向こうに律川沿いの塀があります。
茶室「理覚庵」 前住職の設計によって昭和50年(1975)に建てられたものです。
風情がある蹲踞も雪に埋もれています。
庫裏の周囲には様々な草木が植えられています。
この後、三千院に向かいました。
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コメント
こんな日は、鯉も寒そうですね。
雪の中の、これは万両か南天の赤というのも、
風情があっていいですよね。
最後のさくらは返り花。
これもまた儚くて綺麗です。
投稿: munixyu | 2021年2月 1日 (月) 14:05