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2020年5月18日 (月)

新緑の天授庵と高山彦九郎

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

まだ外出自粛中です。季節の写真として南禅寺の塔頭・天授庵(過去の写真)と、おなじみの高山彦九郎像について気になったことを。

「天授庵」は、南北朝時代の1339年南禅寺開山・無関普門の塔所として建立されました。山門の正面は庫裏で、その向うの書院越しに南庭が見えます。

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無関普門は、1281年から東福寺3世として住持を務めていましたが、1291年の南禅寺創建のおりに亀山上皇に開山として招かれました。(受付の横にある庭園の入口を入ります。)

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しかし、病にかかり住坊であった東福寺・龍吟庵に移り、同年龍吟庵で亡くなってしまい、龍吟庵が無関普門の塔所(墓所)となりました。(南禅寺の三門のすぐ横にあります。)

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室町時代になって、南禅寺15世・虎関師練(こかんしれん)は、南禅寺山内に開山の塔所がないことを遺憾に思い、光厳天皇から塔所建立の勅許を得て天授庵を創建、開山塔となりました。

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天授庵の庭園は、ここ本堂の前庭と、書院南庭に分かれます。紅葉の時期には行列ができますが、今頃は静かで、目に優しく癒される緑の中についつい長居をしそうです。

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この庭は「淵黙庭」とよばれる枯山水庭園で、南禅寺創建時に造営されたと考えられています。向うの正門から、緑苔を添えた幾何学的な石畳が本堂に続いています。

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白砂が真っ赤な紅葉や緑の葉と美しく際立ちます。 ひし形の石の周りの苔もそろそろ新芽が出てきそうです。

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順路はは書院南庭に続きます。「書院南庭」は、鎌倉時代末から南北朝時代にかけて造られた池泉回遊式庭園で、天授庵創建当時の面影を残しているといわれます。

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門から見えていた書院です。青葉に赤い紅葉が混じっていて、年中赤い種類なのでしょうね。

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こちらは小さい方の東池で、左端にある滝や出島には作庭当時の石組みが残されているそうです。

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書院南庭は「澄心庭」ともいわれ、東池の木橋を渡ると大きい方の西池があります。

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西池の周囲を回ります。

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睡蓮が咲きだせばまた美しさが増すことでしょう。

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色とりどりの錦鯉が優雅に泳いでいます。

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ところで、今日の「気になったもの」は川端三条(三条京阪)にある銅像「高山彦九郎皇居望拝之像」です。今までに何度か登場していますが、この像ができたいきさつを紹介します。

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高山彦九郎は、上野国新田郡細谷村(群馬県太田市)の郷士の二男として生まれ、13歳の時に「太平記」を読んだことをきっかけに勤皇の志を持つことになります。

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18歳の時に遺書を残して家を出て、各地を遊歴して勤皇論を説き、前野良沢・大槻玄沢・林子平・藤田幽谷・上杉鷹山・広瀬淡窓・蒲池崑山など交友し、蝦夷地へ渡ろうとするが果たせませんでした。

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京では岩倉具選(ともかず)宅に寄留し、奇瑞の亀を献上したことにより光格天皇にも拝謁しました。岩倉具選は岩倉家9代当主で、岩倉具視は子孫の岩倉具慶(ともやす)の養子です。

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光格天皇に拝謁した感激を詠った歌は、「愛国百人一首」にも選ばれました(下はその歌碑)。「我を我としろしめすかやすべらぎの玉のみ声のかかる嬉しさ」

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しかし、松平定信など幕府の警戒を呼び、1791年には薩摩藩を頼ろうとするが退けられ、一時は日田で捕縛されます。その後も幕府に監視され、1793年久留米の友人森嘉膳宅で自刃、享年46。墓は近くの遍照院にあります。

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銅像の初代は昭和天皇の御大典を祝して有志からの寄付により1928年に作られましたが、戦時中に金属供出。現在の銅像は昭和36年(1961)に彫刻家・伊藤五百亀によって再建されました。

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故郷の群馬県太田市には高山彦九郎を祀る高山神社が建てられています。(天授庵に戻ります。)

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天授庵は、新型コロナウイルスの感染拡大により、5月31日をめどに拝観休止中です。はやく拝観が再開できるといいですね。

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コメント

コロナはだいぶ終息に向かっているようですよね。
蓮の咲くころにはソーシャルディスタンスを保ちながらでも、
拝観が再開されているといいですよね。

投稿: munixyu | 2020年5月18日 (月) 15:49

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