« 岡崎を歩く 東大路から神宮道へ | トップページ | 神宮道を歩く 仁王門通から三条へ »

2020年5月31日 (日)

平安神宮神苑 池底の清掃と庭園の花たち

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

Amv_8792a
※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事につづいて、平安神宮の神苑に向かいました。4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大されて以降、平安神宮は境内と神苑の拝観時間を短縮しています。お昼過ぎでしたが、境内には人が見当たりません。

Amv_8801a

応天門前の手水舎や青龍・白虎の手水鉢も使用できないようになっていました。

Amv_8803a

神苑入口

Amv_8809a

入口を入ったところが「南神苑」、南端に「チンチン電車」が展示してあります。平安神宮と同じく、平安遷都1100年を記念して京都市内に敷設された日本最古の市街電車です。

Amv_8829a

この庭には北から小川となって水が流れ、南は小さな池になっています。

Amv_8842a

南神苑には源氏物語などの平安時代に書かれた書物に現れる200種余りの植物が植えられ、「平安の苑」ともいわれます。咲いている花は少なかったのですが、大根の花が印象的でした。

Amv_8853a

平安神宮の神苑は広大な池泉回遊式庭園で、明治の有名な造園家7代目小川治兵衛らの手になるものです。「ホタルブクロ」、それぞれの花には名前や解説が書かれたプレートがあります。

Amv_8867a

平安京千年の造園技法の粋を結集した庭園として、昭和50年(1975)国の名勝に指定されています。今は緑ですが、この道は八重紅枝垂桜のトンネルになっています。

Amv_8884b

小川を遡って北に行くと「白虎池」を中心とした「西神苑」があります。池には睡蓮、池の畔には花菖蒲が咲きます。

Amv_8905a

例年ならば6月上旬の花菖蒲の見頃の時期に神苑の無料公開があるのですが、今年は中止となりました。

Amv_8892a

樹の間から拝観入口の横に建つ「白虎楼」が見えます。

Amv_8919a

もう少し花菖蒲が咲いているのを期待していたのですが、まばらにしか咲いていません。時期が早かったのか、昨年の池底のしゅんせつ工事の影響かも分かりません。

Amv_8941a

昨年の6月~9月の期間に、神苑の四つの池底のしゅんせつ工事が行われました。鴨がまどろんでいます。

Amv_8926a

工事を手掛けたのは(株)アクティオで、そのHPに工事の様子が詳しく書かれています。アクティオは建設機械・重機のレンタル・リース・販売、および、関連する業務を行っています。

Amv_8946a

総面積7,203㎡の池から、4,763トンのヘドロを吸い上げて除去、総動員人数1,798人、総工事期間125日の大工事で、アクティオの社会貢献事業の一環として平安神宮に奉納されました。

Amv_8974a

平安神宮の池には、絶滅危惧種に指定されている貴重な魚が生息していて、池底のヘドロのせいで数が激減しているそうです。その魚を復活させるために、池底のヘドロを取り除くのが工事の目的でした。

Amv_8985a

この魚はイチモンジタナゴといい、体長は数センチ、虹色に光る体に一文字にラインが入った、日本固有の美しい魚だそうです。近年、河川環境の悪化や肉食外来魚の増加で絶滅が危惧されています。(白虎池の北から)

Amv_8997a

この魚は、マルドブガイという二枚貝のエラに卵を産み付けるという風変わりな習性を持っていて、この貝は砂地に生息するため、ヘドロの溜まった平安神宮の池では数が減っていたのです。(東の神苑に向かいます。)

Amv_9009a

平安神宮のイチモンジタナゴはもともと琵琶湖に生息していて、疏水によって平安神宮にやってきました。琵琶湖ではほとんど見かけることはなく、琵琶湖系のイチモンジタナゴは風前の灯火だそうです。

Amv_9015a

一昨年の秋、工事を依頼に東京のアクティオに出かけた本多宮司は、アクティオの小沼会長が快諾してくれて涙が止まらなかったそうです。(中神苑に来ました。)

Amv_9023a

アクティも同じような清掃工事を手掛けた実績があるので、当初は楽観視していたそうです。

Amv_9028a

ところが実際に工事計画を立てると、様々な障害がありました。国の名勝なので、何をするにも国の許可が必要で、そもそも重機を持ち込むことが困難でした。鎮守社の「地主社」から。

Amv_9041a

岩を動かす、地面を削るなど現状を少しでも変える作業は役所への申請と許可が必要で、許可が下りるまでに最大半年もかかるそうです。

Amv_9044a

台般を浮かてしゅんせつすることを考えましたが、池の深さは平均で60㎝、そこに30㎝ものヘドロが溜まり、実質の水深は30㎝しかないことが分かりました。

Amv_9056a

結局、作業員が直接池に入って手作業でヘドロを吸引することになりました。「東神苑」は大きな「栖鳳(せいほう)池」があり、途中に橋殿の「泰平閣」が架かっています。

Amv_9087a

春は桜、初夏は結婚式シーズン、秋には時代祭があり、工事ができる実質的な期間は盛夏の7,8月に限られたそうです。ここから琵琶湖の水が流れ込みます。

Amv_9118a

池底の工事が始まっても困難の連続でした。池の水を全部抜くことはできず、ヘドロを吸引するエリアを順に区切っていき、大きな生き物は捕獲し、小魚、貝から小さな生き物も見逃さず手作業ですくって清掃が済んだエリアへ逃がしていきます。

Amv_9144a

工事にはまだまだ様々な出来事があったようですが、ようやく池底の砂地が見える状態になったそうです。泰平閣には魚の餌が置いてあって、あまり人が来ないだろうとおもって奮発しました。

Amv_9141a

池の周囲の花や睡蓮にも工事の影響があったかも知れませんが、すぐ新しい環境に適応して元通りになると期待しています。

Amv_9146a

お帰りの前に、ブログランキングの応援のクリック↓をよろしくお願いします。

★こちらを是非よろしく→   ブログ村→にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
-------------------------------------------------------------------

Amv_9155a

|

« 岡崎を歩く 東大路から神宮道へ | トップページ | 神宮道を歩く 仁王門通から三条へ »

コメント

総面積7,203㎡の池から、4,763トンのヘドロって
凄い工事だったのですね。
しかも、ほとんどが手作業とは驚きです。
池の管理は意外と大変なことなのですね。
これで魚たちも泳ぎまくって、楽しく過ごせることでしょう。

投稿: munixyu | 2020年5月31日 (日) 16:55

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 岡崎を歩く 東大路から神宮道へ | トップページ | 神宮道を歩く 仁王門通から三条へ »