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2020年3月31日 (火)

醍醐寺・霊宝館 2020

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事の醍醐寺三宝院を出て、霊宝館に向かいました。三宝院の向かいの南北の道は中央の参道より道幅が狭いので桜のトンネルになっています。

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「霊宝館」は、醍醐寺が所有する仏像や絵画、工芸品、文書などを収蔵、公開を行う施設です。塔頭の諸堂の尊像を除いて、ほとんどの寺宝・伝承文化財が霊宝館に安置されています。「表門」

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これらは、国宝75,522点、重要文化財425点(平成30年度現在)、その他未指定を含めると約15万点におよびます。特に、古代、中世以後の文化財の国宝数としては全国で突出しています。最初に「本館」とその奥の「平成館」に入ります。

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膨大な寺宝・文化財は、開山以来の歴代の座主や多くの僧侶達によって守り継がれてきました。(建物内では休憩室だけが撮影可能です。「醍醐深雪桜」が見えます。)

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しかしながら、明治維新後に起きたいわゆる「廃仏毀釈」によって、京都や奈良を中心とする多くの寺院は困難な状況に追い込まれました。(本館前のスロープにある八重桜が満開でした。)

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多くの寺院は、廃寺や統合されたり、財政難から仏像や什物の譲渡・売却を余儀なくされました。多くの文化財が海外へ流出したのはこの時期です。(もう一つの建物に向かいます。)

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臨済宗相国寺派の大本山・相国寺は、伊藤若冲の『動植綵絵』30幅を明治天皇に献納、下賜金1万円を受けて1万8千坪の敷地をなんとか維持できました。ただし、これは最も幸運な例です。「土産物とカフェの建物」

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醍醐寺では、二つの法流(三宝院流と恵印法流)が一致して、一山に伝わるすべての宝物を一つも流出させてはならないと困難な時期を乗り越えたそうです。(一昨年の台風で被害を受けた樹齢100年のソメイヨシノ、何とか生きています。)

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明治以降の文化財指定は彫刻や建造物が中心で、古文書は古紙同然の扱いでせいぜい参考史料と見なされてきました。それが「醍醐寺文書」の調査とともに、文献史料の重要性が認識され、文書の文化財指定が進みました。「醍醐深雪桜」

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醍醐寺に伝わる古文書・聖教類の調査は、桃山時代の義演座主が、平安期より伝承されている文書一紙一紙を箱に入れ保存したことに始まります。

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明治35年(1902)からは東大史料編纂所員・黒板勝美氏が予備的調査を行い、その数658函(箱)と確認、内容的にも仏教史料に留まらず、政治、経済、芸能の分野に至るまで、日本史に関わる貴重な史料であることが明らかになりました。「仏像館」

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大正3年(1914)の本格的調査から百年以上調査は継続され『醍醐寺文書聖教目録』として作成されつつあります。その結果、第1函より558函までの69,378点が昭和25年に「醍醐寺文書聖教」として国宝に指定されました。(霊宝館の裏側に回ります。)

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霊宝館の裏に来ました。ここには比較的古く奉納された桜の木が多く、種類もいろいろのようです。

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寺宝を管理・展示する施設の面でも、醍醐寺は先駆的な役割を果たしてきました。醍醐天皇の没後1100年にあたる昭和5年(1930)から霊宝館の建設が始まり、昭和10年(1935)に最初の施設が公開されました。

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早い時期に私設の展示施設が建設され、当時として最高の設備が備えられました。(下の大きな紅枝垂桜は、おそらく、醍醐寺で最も背の高い桜の木だと思われます。)

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その後、所蔵品の増加に伴って昭和54年(1979)には新たに収蔵庫3棟が新築(後に本館として改築)され、平成13年(2001)に新たに「平成館」が増築されました。

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伝承されるすべての文化財をデータベース化して「醍醐寺文化財総合管理システム」が構築され、積極的管理に努めているそうです。現在ではWEBサイトでも伝承された宝物の概要を見ることができます。

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現在の醍醐寺の寺宝・文化財の調査・研究は「醍醐寺文化財研究所」があたっています。文書類で調査が完了したのは、当初の全658函のうち1~60函と101~130函で、全体の7分の1弱にとどまります。(現在では800函に増えているようです。)

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古文書の一つ一つはその時代のワンシーンを表し、様々な情報が政治や文化、宗教などの歴史の貴重な資料となっています。これから、日本史の謎を解く鍵が発見されるかも知れません。

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コメント

今年の桜は、
例年以上の輝きを感じます。
心理的なものでしょうか。
ウイルスもなにもない、
のんびりとした春を迎えたいものですよね。

投稿: munixyu | 2020年3月31日 (火) 19:33

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