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2019年10月25日 (金)

広沢の池 北嵯峨を歩く

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

一条通(きぬかけの路)と山越通との交差点に「千代の古道(ふるみち)」という石標があります。千代の古道は平安貴族が北嵯峨(大覚寺)に遊行に出かけるときに通った道です。

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上の交差点から西に行く一条通も千代の古道の一つと考えられています。

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印空寺の向かいから西にかけて「植藤造園」の敷地が広がっています。天保3年(1832)以来植木職人・佐野藤右衛門として御室御所(仁和寺)に仕え、明治からは造園業を営み、欧米にも造園や造園材料の販路を広げています。

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14代目からは滅び行く桜を憂い、各地の名桜の保存に努めて現在約200種を育てています。昨年の台風の被害が大きく、毎年春に行われてきた桜畑の公開は回復するまでの2,3年間は中止となるそうです。

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「三晃金属工業 嵯峨野寮」 この向うに個人宅をオペラや演劇などの劇場に開放している「SUENOPERA」があります。  

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「岡田茂吉記念館」 世界救世教の教祖・岡田茂吉の書画の展示や、平安郷(へいあんきょう)庭園の四季の情景などを紹介しているそうです。11月22日(金)~24日(日)の夕刻から19:30まで紅葉のライトアップが公開されます。

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「平安郷」 世界救世教の聖地として昭和27年(1952)から広沢の池の畔で庭園整備が始まり、現在では桜と紅葉の名園として知られるようになりました。入園は、最初に岡田茂吉記念館を見学する必要があります。

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同様に美しい自然環境と芸術空間との調和を願う聖地として、箱根には箱根美術館と神仙郷、熱海にはMOA美術館と瑞雲郷が造営されました。既に紅葉が色づき始めているようです。

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「広沢の池」は、嵯峨野を開拓した渡来系の氏族・秦氏が、灌漑用として開削したといわれています(異説もあります)。向うは愛宕山。

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平安時代になると、観月や花見の名所として貴族が訪れ、多くの歌が詠まれました。源三位頼政「いにしへの人は汀に影たえて 月のみ澄める広沢の池」。西の山には五山送り火の「鳥居形」が見えます。

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北西の方角には「嵯峨天皇嵯峨山上陵」への参道石段が見えます。嵯峨天皇(786-842)は桓武天皇の第二皇子で、退位後も離宮・嵯峨院(後の大覚寺)に住み、朝廷内で大きな力を持ち続けました。

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多数の皇子皇女があり財政を圧迫したので、多くに姓を賜り臣籍降下させました(源氏もその一つ)。死刑を廃止、漢詩や書をよくし、空海、橘逸勢とともに三筆の一人に数えられ、華道嵯峨御流の開祖と伝わっています。

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湖畔にはコスモスが咲いていました。

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「池の茶屋」 このあたりでは唯一の茶店です。右手に広い前庭があり、様々な石造美術品が置いてあります。

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池の南の湖畔にある「澤乃屋」、完全予約制の懐石料理の料亭です。左は離れの座敷で、母屋は向かいにあります。振り返って西からの写真です。

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広沢池は東西、南北ともに約300mで面積13ha、周囲12㎞あります。池の北にある「遍照(へんじょう)山」は嵯峨富士ともいわれています。

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かって池の西に広大な「遍照寺」があって、ここから見える対岸はその跡地です。

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広沢池は、奈良時代の永祚元年(989)ここに遍照寺を建立したときに造られたという説もあります。

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池には鴨が浮かび、サギが飛び交っていました。

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広沢の池には、毎年春に鯉や鮒などの稚魚1万匹を放流するそうです。

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12月上旬に水抜き/鯉揚げが行われ、冬の風物詩となっています。獲った鯉や鮒は地元の人や料亭に安く販売されるそうです。

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池の西近くに松本章男(1931-)の歌碑「山の名のしめすことくに 月よいま偏(かたむ)く 照らせ広沢の池」。松本章男は京都の歌人で、京都の地誌、古典などの著作が多数あります。

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上の右の看板は「松本章男撰 広沢月詠」で20首の歌があります。そのうちの2首を、西行「宿しもつ月の光のををしさは いかにいへども広沢の池」、藤原定家「散る花に汀のほかの影そひて 春しも月は広沢の池」

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池の西端に来ました。ここから少し南に移転した遍照寺に立ち寄りました。

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コメント

桜の保存も、今や重要問題となってきましたね。
桜並木は、永遠に続いて欲しいものです。
池が紅葉しつつあるようですね。
秋の深まりを感じます。

投稿: munixyu | 2019年10月25日 (金) 13:25

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