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2019年8月 3日 (土)

石峰寺とぬりこべ地蔵

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

先日宝塔寺を訪れた後、北にある石峰寺に立ち寄りました。すでに五百羅漢の拝観時間が終わっていましたが、境内の写真を撮らせていただきました。

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「石峰寺」は山号を百丈山という黄檗宗の寺院で、伊藤若冲ゆかりの寺としても知られています。上は龍宮造の総門で、拝観終了の立札が立っています(帰りに撮った写真です)。

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本堂への参道の途中に鈴鹿野風呂の句碑「春風に五百羅漢のとはれ皃(かほ)」。鈴鹿野風呂(1887‐1971)は京都に生まれ高浜虚子に学び大正から昭和初期に活躍した俳人です。日野草城らと「京鹿子」を創刊のち主宰しました。

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石峰寺は江戸時代の宝永年間(1704-1711)に萬福寺住持だった千呆(せんがい)和尚による創建で、当時は諸堂を完備した大寺院だったそうです。

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度重なる火災で堂宇の大部分を失い、現在の本堂は昭和60年(1983)に再建されたものです。本尊の薬師如来を安置していますが、拝観時間を過ぎていたので扉が閉まっています。

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伊藤若冲は、江戸時代の天明の大火(1788)によって家を焼かれ、寛政年間(1789-1801)の1791年頃から石峰寺の門前に草庵「斗米(とべい)庵」を結びました。

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若冲は、禅境を好み仏世の霊境を化度利益する事を願い、7代蜜山和尚の協賛を得て裏山に五百羅漢を創りました。化度(けど)とは衆生を教え導き悟りへ到達させることだそうです。

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五百羅漢の制作は、安永年間(1772-1781)の半から天明年間(1781-1789)初めまでを中心とする前後10年余の期間です。その後の1798年、若冲は石峰寺の観音堂に天井画「花卉図」を描きました。

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本堂前から五百羅漢への拝観順路の途中に地蔵尊が祀られています。

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下は、1985年に地蔵尊の下から掘り出されたマリア像で、最上部に十字架が刻まれ、下にマリア像らしきものが浮き彫りされています。

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左の石段の上の中門をくぐると五百羅漢が安置されています。右の道を行くと「斗米庵若冲居士」と刻まれた若冲の墓碑、隣に筆塚があります。拝観時間が終わっていたのでここから引き返しました。

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若冲は1800年9月10日に亡くなり、相国寺で法要が行われこの地に埋葬されました。観音堂は明治初年までに破却されてしまいました。

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毎年、9月10日の「若冲忌」では、法要のあと墓前回向、筆供養が行われ、若冲による掛け軸の一般公開があります。

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ここから下は、今年の3月に隣接する深草墓苑から撮った写真です。

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石峰寺の五百羅漢は、若冲が磊落な筆法で下絵を描き石工に彫らせてものです。現在500以上の石仏があり、かつては1000体あったといわれています。これらの石仏は現在撮影禁止になっています。

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マナーが悪いカメラマンによって2007年には30体が倒壊され、3体が破損しました。その後もトラブルが相次ぎ、撮影禁止にせざるを得なくなったそうです。墓苑から金網越しに五百羅漢が見えます。

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釈迦の誕生から涅槃に至るものを中心として、諸菩薩、羅漢を一山に安置しています。私のブログの以前の記事(撮影可能だった時期)には少し詳しく説明してあります。

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撮影禁止の趣旨もいろいろあり、本尊や秘仏などもともと写真に写して欲しくない場合もあります。この五百羅漢の場合は、石仏やその周囲がカメラマンによって荒らさたことが原因です。

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敷地の外からの金網越しで、石仏の横や後ろ見ることになり顔がよく分かりませんが、雰囲気を味わうことはできると思います。

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昨年の台風の影響が気になっていたのですが、竹林なので被害は分かりませんでした。

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石峰寺・深草墓苑から伏見稲荷大社(外拝殿前)に行く道の途中に「ぬりこべ地蔵」があります。約1メートルの石仏で、少なくとも江戸時代から歯痛にご利益があるとして知られています。

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ぬりこべの名は、かつて土を塗り込めた壁のお堂に安置されていたからという説があります。また、「塗り込め」が転じて「病気を封じ込める」、特に「歯の痛み」を封じるご利益があるとされたともいわれています。

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歯痛の平癒を祈るハガキが全国から寄せられ、右の小さな堂内に山積みされているそうです。平癒のお礼には塗り箸を奉納するのが習わしとか。

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虫歯予防デー(6月4日)には、地元の深草稲荷保勝会が中心になって供養を営んでいるそうです。東丸神社(伏見稲荷大社の境内)に祀られている荷田春満の墓の西にあります。

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コメント

マナーやモラルのない少数の人間のせいで、
結局、ちゃんとした人まで規則で締められてしまうのですよね。
常識が非常識化されてしまう現代社会は、恐ろしいものです。
息苦しい社会は、悲しいですよね。

投稿: munixyu | 2019年8月 3日 (土) 18:10

★munixyuさん こんばんは♪
誰でも知らずにマナー違反をしてしまうことはあります。問題は、注意されたときに反省して謝るのか、禁止と書いていないと逆切れするかです。後者の人が一人でもいたら、次の日から撮影禁止にせざるをえなくなります。個々のマナー違反を見張っていることは不可能ですから。

投稿: りせ | 2019年8月 7日 (水) 00:48

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