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2019年5月13日 (月)

真如堂 新緑の伽藍を訪ねて

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

神楽岡通の途中から真如堂を訪れました。上は「総門」で元禄8年(1695)完成、赤門とも呼ばれます。神楽岡(吉田神社)の神々が夜にお参りに来る際につまずかないように敷居がないとされています。

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真如堂は、正式には鈴聲山真正極楽寺(れいしょうざん しんしょうごくらくじ)といい、永観2年(984)に戒算上人が開創した天台宗の寺院です。「極楽寺と名乗る寺は多いが、ここが正真正銘の極楽の霊地」という意味だそうです。

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本堂の真如堂が寺の通称となりました。今日は真如堂の伽藍と露仏(野外に安置されている仏像)を見て歩きます。

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「茶所」 本堂への参道の左にあり、茶店ではなく茶や甘酒の接待をする仏堂です。建物中央の仏間には、一光三尊の善光寺如来の分身が祀られてています。

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三重塔は昨年の台風21号によって、初重と三重の瓦のめくれや落下の被害があり、現在修復工事中です。

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塔の西の「鎌倉地蔵尊」には伝承があります。中国殷から渡ってきた狐が朝廷で様々な謀略を企てました。陰陽師・安倍泰観が見破り狐は殺されましたが、その魂は石となり「殺生石」と怖れられました。

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室町時代の僧・玄翁禅師が石を割って地蔵菩薩を刻みました。江戸時代初期に真如堂に持ち込まれ、福寿、延命、無実の罪を晴らし、心の病を治すとされます。下の手水舎には綺麗な花が添えられていました。

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「本堂」 度々の戦火で焼失、享保2年(1717)に再建。7間4面総欅、本瓦葺の入母屋造で、内陣は金箔の天蓋や瓔珞(ようらく)で飾られ、本尊の阿弥陀如来、不動明王、千手観音が祀られています。

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右の菩提樹と左の沙羅双樹はともに若葉が茂っています。本堂の前の絵馬には長寿不動尊とあり、後で訪れます。

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三重塔の南にある「縣井(あがたい)観音堂」 鎌倉時代の承久年間(1219-1222)東洞院にあった「縣井」から夜な夜な光が放たれ、お経が聞こえました。順徳天皇の命により調べると、井戸の底に五寸あまりの仏が見つかり、真如堂に祀られました。

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本堂から右に行くと墓地があり、春日局の父・斎藤利三、画家の海北友松や望月玉泉、藤原氏一門、正親町家、冷泉家、油小路家、六角堂池坊家、三井高利ら三井一族の墓などがあります。

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「鐘楼堂」 元禄年間の建立当時は極彩色で今も部分的に名残があります。梵鐘は宝暦9年(1759)に鋳造、戦時中に供出されましたが、溶かされる直前に終戦となりました。ただし、材質検査のための穴が4か所残っているそうです。

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「身代(みがわり)観音」 由緒は不明ですが、新しい石像で蓮の花を持っています。全国各地に身代(り)観音があり、多くは身代りとなって災厄を引き受け、願いをかなえてくれたという伝承があります。

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「阿弥陀如来露仏」 江戸時代に木食正禅養阿上人が建立。上人は功徳日参りを3年3ヶ月間続け、無病息災、家運隆盛、祈願成就のご利益があるという「洛陽六阿弥陀巡り」を発案した僧です。

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本堂の南にたくさんの石仏が安置されています。

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本堂の裏(東)にある「万霊堂」、1934年に三井財閥本家の寄進により建立、地蔵菩薩を安置しています。

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「石薬師堂」 平安遷都の頃、地面から光沢のある蓮華の蕾のような大石が現れ、桓武天皇が石の頭で薬師如来を彫り、石の上に建てたお堂に安置しました。江戸時代、正親町天皇が命じて、真如堂の僧・全海が本尊として祀ったといいます。建物は、1966年に金光院(東山五条)から移されたものです。

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門の向こうの「書院」には、「涅槃の庭」「随縁の庭」という趣の異なる2つの枯山水庭園があります。右手前に「なんじゃもんじゃ」の木があって、高い木の枝に花が咲いていました。

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本堂と書院の間の渡り廊下を横切って、本堂の北に行きます。

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「元三大師堂」 元禄9年(1696)完成し、おみくじの創始者といわれる高僧・ 元三大師良源を祀ります。「京洛十八大師めぐり」第3番札所です。このお堂に「長寿不動尊」も祀られています。

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「赤崎弁天」 室町時代の1519年、善阿弥という念仏行者が、真如堂の完成行事のため周防国赤崎弁財天に祈念、京の近くで勧進を行いようやく費用が工面できました。感謝のためにここに赤崎弁天を勧請したとされます。

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「伝教大師巡錫之像」 天台宗を開iいた最澄が東国を巡り、上野国・下野国に宝塔を建てた時の姿をイメージして、仏師・西村公朝師が作ったブロンズ像です。平成11年に池のほとりに設置され、これを原型として、群馬県藤岡市の浄法寺に大きな像が造られました。

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「新長谷寺」 平安時代、越前守・藤原高房が西国で猟師が殺そうとしている亀を助けると、翌朝、過って海に落ちた子をその亀が救いました。子は後に中納言・藤原山蔭となり、子を授かりましたが継母に海へ突き落とされました。

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すると、かっての亀が現れその子を助けました。二度も命を救った亀は観音のご加護であるとして、神楽岡に新長谷寺を建立。吉田神社の神宮寺となりましたが、明治の廃仏毀釈によって真如堂に遷されました。

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上は塔頭の「理正院」で工事中でした。下の左は去来の菩提寺の塔頭「円覚院」で墓があります。

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山門の外にある塔頭「法伝寺」は既に閉まっていましたが、門前にシャガが咲いていました。

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コメント

いつもいろいろなところに出掛けているようですが、
各地へのアクセスはどうなさっているのですか?

車ですか?公共交通機関(市バスなど)ですか??

投稿: manabu | 2019年5月13日 (月) 11:56

森林浴というか新緑浴、
思いっきり深呼吸したくなりますよね。
もうだいぶ暑くなってきましたが、
こういう新緑の淡さには本当に癒され、
心和みますよね。

投稿: munixyu | 2019年5月13日 (月) 18:55

★manabuさん こんばんは♪
お返事が遅れてすみませんでした。近くへは自転車で行くことが多いです。近くといっても、市内のかなりの部分をカバーしていますが。それ以外はバス、京阪、阪急、嵐電、叡電など目的地にできるだけ便利な交通手段を選びます。車は特に遠出をする以外は利用しませんし、市内の観光にはオススメできません。駐車場を探すのが大変ですし、雰囲気を感じながら通りを歩く(自転車が多いですが)のが京都観光の楽しみと思っているからです。

投稿: りせ | 2019年5月16日 (木) 23:20

★munixyuさん こんばんは♪
新緑の境内は気持ちいいですね。これが暑くなってくると、同じ緑でもむせかえるように暑苦しく感じます。

投稿: りせ | 2019年5月16日 (木) 23:24

なるほど。
それにしてもアクティブですね。

きょう、わたしはカフェで朝活のおしゃべり会に参加したのですが、
そこでも、アクティブに、いろいろなところに出かける人と話して、話を聞きました。

僕自身の腰がおもいんですかね…

りせさんのアクティブさに、車の利用が多いのだとばかり思っていました。

神護寺や西明寺にも出掛けてみたいのですし(高雄にはぜひ行きたいです)、
一度行ったことのある大原にももっと行きたいのですが、

JRバスや、京都バスが混雑して、長時間、立っていないといけないのが、
つらくて、なかなか出掛けられないです。

もっと気楽に、高雄や大原に、出掛けられればいいのですが。

(わたしも上京に住んでいるので、自転車を含めて、市外からわざわざ来るよりは、ずっとアクセスは良いほうなのですが)

30代の頃はいろいろと出掛けていたのですが、
40代になってからは、出かけることが少なくなってしまいました。

投稿: manabu | 2019年5月18日 (土) 11:05

★manabuさん こんばんは♪
上京にお住まいとはうらやましいです。歩いて訪れることができる見所が一杯ありますよね。私も京都のブログをしていなかったら、出歩くことはあまりなかったと思います。高雄や大原方面は、京都にお住まいの方に、是非一年に一度は訪れて欲しいと思っています。観光客が交通の便利がよい市内の数か所に集中しているのは、現状では仕方がないかも知れません。京都にお住いの方にとって、メジャーと思われている高雄や大原は、10年前と比べると観光地としてちょっと寂しい状態になりつつあります。それでも、数が多い京都をよく知っている外国人観光客が支えているといってもよい状態です。

投稿: りせ | 2019年5月20日 (月) 04:45

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