« 城南宮 境内の梅咲き始める | トップページ | 城南宮 枝垂れ梅咲く春の山 »

2019年3月 3日 (日)

京の雛祭り

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

Dsc23889x
※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事の城南宮の続きは一休みして、今日の雛祭り(桃の節句)にちなんで、その歴史をだどってみます。最初の何枚かの写真は下鴨神社の「流し雛」です。

Dsc23888z

3月3日の「上巳(じょうし)の節句」(桃の節句)は、三国時代の頃の中国から伝わったといわれています。古代の中国では季節の変わり目の節日(せきにち、奇数月と同じ数の日)にお祓いをする風習がありました。

Dsc23862x

上巳の節句(現在では4月)は水もぬるみ、川で身を浄める禊がおこなわれました。やがて、人形(ひとがた)に罪・汚れを託して川に流す風習となり、日本にも伝来しました。桃が咲く時期で、桃が魔よけの力があると信じられていて、桃の節句とも呼ばれました。

Dsc23865z

一方、「雛祭り」の起源には諸説ありますが、平安時代には貴族の子女が雅な「人形あそび」をしていたという記録があるそうです。その頃から小さな御所風の御殿が飾られたと考えられています。有職故実などが体系化され、日本風の文化が生まれた時期です。

Ams_0554z

江戸時代には、人形あそびが武家階級から商人・庶民の家庭へと伝わりました。そして、次第に3月3日の桃の節句と結びつき、女の子の健やかな成長を願う儀式として、桃の花とともに人形を飾り、お祝い事をする雛祭りが定着していきました。

Ams_0594z

下鴨神社の流し雛は、古い桃の節句の形を残しているといえます。

Ams_0577z

この日、下鴨神社の橋殿に雛飾りが置かれていました。平安時代の宮中を表わしているとされ、段飾りの一段目には親王「男雛」、親王妃「女雛」、二段目は三人官女、三段目は五人囃、四段目は右大臣と左大臣の随身が並んでいます。

Dsc23894z

伏見稲荷大社の奥の院を越え、さらに上って山道から逸れたところに「神宝神社」があります。ここは珍しい狛龍(天龍と地龍)が社殿を護っています。

Amj_9058z

この神社には「叶雛(かなえびな)」があります。叶雛は埴輪に起源を発し、守護の象徴として奉製されました。後に紙で作られるようになって大祓の人形、流し雛となり、人形に願いを託す風習が始まりました。

Amj_9050z

こちらの神社の叶雛は、流し雛の古い形を今に残しています。ただし、現在では川に流すのではなく、宮司さんがお祓いをして、託された願いを祈祷するようです。

Imi_5845z

霊鑑寺の特別公開で見た雛人形、「内裏雛」ともいわれ皇族用の繧繝縁(うんげんべり)の厚畳に男雛が左、女雛が右に座っています(雛人形から見て)。宮中では左が上位なので、かっての雛人形は常にこの配置でした(京都では現在も続いています)。

Dsc17391z

明治の文明開化によって西洋文明に触れる機会が増え、皇室の対外行事も西洋化されていきました。大正天皇の即位式から、天皇は右に立つようになり、ほとんどの地域で雛人形もその配置にならうようになりました。仁和寺の御殿に飾ってあった雛人形。

Jmi_6239z

「料亭・ちもと」の雛飾りは、皇室が所蔵されているのと同じものといわれています。

Jmi_5398z

右にある小さな雛飾りは五段飾りで、多くの人形や道具を飾るために関東では段飾りが流行し、七段飾りも生まれました。

Jmi_5404z

一方、中央は「御殿飾り」とよばれ、江戸時代後期から始まり明治時代には絢爛豪華な飾りが生まれ、宮中での生活を再現するためのドールハウスともいえるものでした。

Jmi_5410z

一番上の段に紫宸殿があり、左手前に随身、その後ろに三人官女、その奥に御簾に隠れぎみの内裏雛、右の間に五人囃がいます。人形だけでなく、建物が本物と見分けがつかないほど精巧で感動しました。左近の桜、右近の橘もあります。

Jmi_5416z

御殿飾りももっと簡単なものもあり、明治・大正時代には関西の家庭で多く見られました。しかし、昭和40年頃までに姿を消し、関東で流行っていた段飾りが全国的に復旧しました。場所をとることや製造できる職人がいなくなったことが原因ともいわれています。

Jmi_5427z

こちらの御殿飾りはコンパクトに納められそうです。それでも、外側に蒔絵が施されていて、一般家庭にあったものとは違うかも知れません。

Jmi_5555z

お帰りの前に、ブログランキングの応援のクリック↓をよろしくお願いします。

★こちらを是非よろしく→   ブログ村→にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
-------------------------------------------------------------------

Ams_0539z

|

« 城南宮 境内の梅咲き始める | トップページ | 城南宮 枝垂れ梅咲く春の山 »

コメント

流し雛は、風情があっていいですね。
もう3月になるのですね。
流し雛の川の光りが、春を感じて嬉しいですね。

投稿: munixyu | 2019年3月 3日 (日) 12:25

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 城南宮 境内の梅咲き始める | トップページ | 城南宮 枝垂れ梅咲く春の山 »