« 出町妙音堂 2019年正月 | トップページ | 下御霊神社 怨霊と民間信仰 »

2019年1月 7日 (月)

清荒神とお知らせ 2019年正月

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

Jns_9227a
※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事の出町妙音堂の次に清荒神(きよしこうじん)を訪れました。「清荒神」は、正式名称を「護浄院」という天台宗延暦寺派の寺院で、このあたりの荒神という地名の由来となった寺院です。

京の七口の一つの志賀越道の起点は荒神口で交差点の名前でもあります。荒神口橋から寺町通までの東西の道は荒神口通で、その南に山門があります(TOP)。

Jns_9223a

奈良時代の宝亀2年(722)光仁天皇の皇子で桓武天皇の異母兄の開成皇子が仏門に入り、勝尾山(今の大阪府箕面市)で修行中三宝荒神尊が現れたのを見て、自らその姿を模刻しました。そして、守護神として清(きよし、箕面市)に祀ったのが始まりとされます。

Jns_9235a

「三宝荒神尊」とは仏・法・僧の三宝を守る神で、憤怒の形相をした八面八臂の鬼神の姿をしているそうです。皇子が守護神として祀った像は、日本で最初の荒神尊といわれています。(左にお堂が並んでいますが、最初に本堂にお詣りします。)

Jns_9300a

南北朝時代の1390年、北朝の後小松天皇の勅命により、荒神尊は摂津国から醒ヶ井高辻(高辻堀川東)に遷されました。(玄関)

Jns_9269a

安土桃山時代の慶長5年(1600)、後陽成天皇が王城守護のために荒神尊を現在地に遷しました。その際、かっての所在地から清三宝大荒神尊、あるいは清荒神と称し、後陽成天皇自作という如来荒神七体(七体荒神)も合祀したといいます。(寺務所)

Jns_9273a

可愛い猪のおみくじがありました。

Jns_9322b

以来、歴代天皇が国家安泰、皇室安寧、五穀豊穣を祈願する祈願所となり、現在でも御札を皇室に献上しているそうです。(本堂の前に鳥居があるのは珍しいと思います。)

Jns_9275a

荒神尊は不浄や災難を除去する神とされることから、火と竈(かまど)の神として民間にも荒神信仰が広がりました。家庭では最も清浄な場所として台所に神棚を祀ります。

Jns_9281a

本尊の清三宝大荒神尊は秘仏で、松久宗琳(1926-1992)作の御前立が置かれています。

Jns_9317a

江戸時代の1694年、住持・実誉に僧官が与えられ、東山天皇により護浄院と命名されました。僧官は僧尼を取り締まる役職です。1788年の天明の大火により護浄院は焼失しましたが、ほどなくして再建されました。手水舎には名水「無垢の井」が湧いています。

Jns_9283a

平安時代の文章博士・三善清行の子で、修験道の浄蔵(891-964)が護摩を焚いたという「採燈護摩壇旧跡」が本堂の横にあります。

Jns_9272a

本堂の横に大絵馬が掲げられています。何回か訪れた写真を見ると、その年の干支と清荒神と関係のある神仏が描かれているようです。猪に乗っているのは烏天狗のようですが、毎年絵馬を描いているご住職に伺うと迦楼羅(カルラ)をイメージしたそうです。

Jns_9297a

迦楼羅は仏教を守る八部衆の一つで、その起源とされるガルダはインド神話に現れる巨鳥で、常に火炎を吐き龍を常食としていたそうです。不動明王の背後の炎は迦楼羅が吐いたもの、あるいは迦楼羅そのものだといわれています。

Jns_9236a

境内の東に様々な神仏が祀られている長屋のような建物があります。その一番南には「薬師如来」が祀られています。来世の安泰を司る阿弥陀如来に対して、現世で苦しみを取り除いて人々を救う仏です。

Jns_9257a

「大聖歓喜天」 他の神仏にはお願いできない無茶な願い事もかなえてくれるといいます。でも、祟りも強烈で、約束を守らない者には容赦ない罰を与えるとされます。覚悟を決めて、この仏を奉ると7代後の子孫まで福徳をもたらすとか。(薬師如来は右にあります。)

Jns_9253a

その左の「不動明王」は平安時代の慈覚大師・円仁(794-864)作とされ、幕末の1681年に荒神の本地仏として安置したといわれます。本地仏とは姿が見えない神が、人々を救うために仏の姿になって現れたものです。

Jns_9251a

不動明王の左手前にある「光格天皇胞衣塚」 江戸時代後期の光格天皇(1771‐1840)の胞衣塚で、この塚にちなんで、安産の信仰もあります。

Jns_9263a

「准胝観世音菩薩像」は江戸時代初期作とされ、あらゆる仏の母でとしてべての人々を救済します。特に、清浄と母性の守護として女性の守り本尊、子授けの信仰を集めています。洛陽三十三観音巡礼第3番札所の本尊、京の通称寺霊場7番です。

Jns_9249a

左手前には夫婦円満、縁結びのご利益があるとされる「道祖神」が置かれています。

Jns_9246a

一番左には「弁財天」が祀られ、同じ厨子内に「恵比須神」、「福禄寿」、「吉祥天」なども安置されています。これらは明治維新後の東京遷都の際に、御所や堂上家に祀られいたものが、ここに遷されたそうです。堂上家とは御所の殿上間に昇段を許された公家です。

Jns_9243a

恵比須神は「京都七福神」、福禄寿は「京洛七福神」、「京の七福神」に選ばれています。山門の横の「延命地蔵大菩薩」は子供を守り、寿命を延ばすとされる地蔵です。

Jns_9266a

明日の1月8日(火)19時からBS朝日で放映される「京都ぶらり歴史探訪4時間スペシャル 冬の絶景 一挙公開」で、私の撮った写真が何枚か登場します。よろしかったらご覧ください。

Jns_9291a

お帰りの前に、ブログランキングの応援のクリック↓をよろしくお願いします。

★こちらを是非よろしく→   ブログ村→にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
-------------------------------------------------------------------

Jns_9240a

|

« 出町妙音堂 2019年正月 | トップページ | 下御霊神社 怨霊と民間信仰 »

コメント

赤い旗のたくさんある賑やかなところですね。
猪のおみくじ、かわいいですね。
3つぐらい買ってしまいそうです。

投稿: munixyu | 2019年1月 7日 (月) 18:22

★munixyuさん こんばんは♪
清荒神の今年の絵馬は、何が描かれているのか分からずに随分困りました。結局、ご住職に伺って疑問が解決しました。

投稿: りせ | 2019年1月 8日 (火) 00:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 出町妙音堂 2019年正月 | トップページ | 下御霊神社 怨霊と民間信仰 »