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2018年12月 5日 (水)

法輪寺 2018秋

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

先日の記事の渡月橋を渡り、法輪寺を訪れました。今年の春にも訪れたので、お寺の歴史は簡単にして、秋景色を見ながら境内の見どころを巡ることにします。

山門の左手に稲荷社があります。以前は山門の内側の目立たないところにあったのを、最近こちらに遷して外からお参りができるようにしました。だだし、前がお寺の駐車場になっています。

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奈良時代の和銅6年(713)行基菩薩が木上山葛井寺を創建、以後、歴代天皇の勅願所として国家安泰、五穀豊穣、産業興隆などの信仰を集めました。平安時代の天長6年(829)空海の弟子・道昌が寺を再興、虚空蔵菩薩像を安置して法輪寺と改めました。

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幕末の禁門の変(1864)で本堂とともに鎮守社を焼失してしまいました。昭和31年に当時の近畿電波管理局長が主導して鎮守社の電電宮の再建が始まりました。まず、電気・電波の先駆者として、エジソン(右)とヘルツ(左)の胸像を配する電波塔が造られました。

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法輪寺の鎮守社は明星天子、雨宝童子、電電明神などの大空の自然に関連した神々を祀っていて、雷や稲妻の神を祀る電電宮が今日の電気・電波の守り神であると考えたのです。

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その後、昭和44年に、当時の近畿電気通信局長の主唱により、電気関係事業の発展と無事故安全を祈願する電電宮の社殿が再興されました。石段の途中にあります。

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最近では、電気通信事業者やコンピュータの関係者の信仰も集め、電気自動車やハイブリッドカーの電気システムの安全祈願もおこなっているそうです。

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石段を上ると、正面に本堂があります。本尊の虚空蔵菩薩(嵯峨虚空蔵)は、丑年と寅年の守り本尊だけでなく、記憶を増し智慧を授けるとの信仰があります。産業振興、技芸上達、学問向上、開運・招福などのご利益もあるとされます。左に狛牛、右に狛虎がいます。

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虚空蔵菩薩の信仰は、人間をはじめ動植物など生きとし生けるもの、全ての物質の誕生、生存、変遷を、その慈悲によって守りつかさどるという考え方なのだそうです。また、法輪寺の前身は工芸、技芸を職としてこの地を開拓した秦一族に深く信仰されていました。

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このような歴史のなかで、幼少年期から青年期に移ろうとする人生の転換期にある、数え年13の男女が、智福を与え技芸に長じさせ給えと参詣する「十三まいり」が生まれたと考えられています。

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「多宝塔」 1942年に再建された方形と円形の二重塔です。

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また、秦氏がこの地に養蚕や機織、染織などの技術をもたらしたことから、裁縫、服飾、芸術など技芸の上達を祈願する「針供養」(12月8日、2月8日)が行われるようになったと考えられます。上にある供養塔には平安時代から皇室で使われた針が奉納されてきました。

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石段の横に虚空蔵菩薩の化身とされる羊の像があります。

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展望台となっている舞台に行きます。

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北西の方向には五山送り火の鳥居形、右下に天龍寺が見えます。

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北の方には渡月橋。

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北東の方向には衣笠山やその前の丘の右に仁和寺の五重塔が見えます。

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東の方向には比叡山や双ヶ岡。さらに南東の方を向くと大文字山など東山三十六峰、京都タワーまで見えます(写真は省略)。五山送り火の日はこの舞台が開放されるそうです。

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境内の方を振り返って。かっては木造の舞台でしたが、全面がコンクリート製になっています。

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ところで、先日の記事で渡月橋の北詰と車折神社頓宮の前で「琴きき橋跡」の石碑を見てきました。『平家物語』では、高倉天皇の命を受けて小督を探していた源仲国が琴の音を聞いたのは法輪寺の近くとされます。

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仲国が見つけた小督の隠れ家は現在の小督の塚あたりだったといわれています。その時代には渡月橋はなく、法輪寺に渡るためだけの小さな橋があり、その橋を目印として仲国は高倉天皇に報告したのです。

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この日は、石段の途中から近道を通って渡月橋の方に戻りました。この道は秋になると紅葉が美しいことが分かりました。

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振り返ると、法輪寺の舞台がコンクリートの柱で支えられた丈夫そうな構造をしていることが分かります。この道の向かって左(上の写真では右)は通常立ち入りできない場所です。

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出口の近く、10月15日の人形の日に「人形感謝祭」が行われる場所があります(ここも通常は近くに寄れません)。この日、役目を終えた人形を持ち寄り、子供の成長祈願を兼ねて供養をしてもらいます。右には「集ひ桜」があります。

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人形の老舗「京都島津」の主催で50年近く前から行われ、毎年3000体の人形が持ち込まれ、記念品がいただけるそうです。かろうじて人形塚の石仏が見えました。

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出口は渡月橋の南詰ちかくにあり、知っていないと見逃してしまいます。

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コメント

見晴らしもいいし、紅葉もあっていいですね。
ここは紅葉の仕方がまばらで少し変わっていますね。
紅葉ももう冬紅葉になってきましたね。
もうすぐ紅葉も終わりですね。

投稿: munixyu | 2018年12月 5日 (水) 19:13

★munixyuさん こんばんは♪
冬紅葉は私にとっては新鮮なことばですが、季語なんですね。私のブログではまだ撮り貯めた紅葉の写真がいっぱいあって、これから本格的な冬になるのに別の意味で冬紅葉になりそうです。

投稿: りせ | 2018年12月 8日 (土) 00:14

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