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2018年10月12日 (金)

実光院 2018年10月

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事の大原陵の向かいに実光院があります。「実光院」は山号を魚山という勝林院の支院です。山門を入った正面に庫裏(拝観入口)があります。

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最初に、左にある客殿でお茶(有料)を頂きました。

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客殿は大正10年(1921)の建造で、仏間には本尊の地蔵菩薩坐像を安置しています。下は後で訪れる西庭です。

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南には江戸時代後期作庭の「契心園(けいしんえん)」があり、中央に心字池を配した池泉鑑賞式庭園です(TOPの写真も)。律川沿いの傾斜地を背にして、右の築山の松は鶴、池の島は亀を表しています。

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奥の築山には石造の五重塔があり、池の手前を俗世、向こうを浄土に見立てているそうです。

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左奥に滝口と蓬莱石組があり、律川の水が滝となって池に流れ込みます。

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実光院は、平安時代後期の1013年寂源が勝林院の支院として建立し、後に良忍が開いた来迎院と合わせて魚山大原寺と呼ばれ、天台(魚山)声明の中心道場でした。「声明(しょうみょう)」は、儀式で経典などに独特の節をつけて僧侶により唱和される音楽です。

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魚山声明は日本仏教の他宗派にも伝えられ、それぞれの経論に声明の譜が付けられました。また音曲は、琵琶による平曲、能の謡いや長唄、浪曲や明治の都々逸など、世俗音楽にも影響を及ぼしました。欄間には江戸時代中期の狩野派による「三十六歌仙画像」があります。

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実光院は、当初向かいにある後鳥羽天皇、順徳天皇の大原陵の場所にありましたが、1919年に勝林寺の僧院だった普賢院と理覚院を併合して、現在地(普賢院跡地)に移転しました。(床の間、客殿の部屋には様々な楽器が展示されています。)

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「編鐘(へんしょう)」 中国の雅楽で用いられたものが伝来し、音律の基準音を定める楽器としても使われました。戦国時代には並べた鐘で16音階を奏でる現在の形になったそうです。1983年に復元品が寄贈されました。

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受付の後ろから西の庭に下ります。

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この庭は理覚院が廃寺となって荒廃していたところを、以後の歴代住職が作庭・整備をして現在に至ったものです。緩やかに傾斜していて、その先の谷には大原の里、その向うには金毘羅山と小塩山が借景となっています。

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左手にある「不断桜」 秋の紅葉の頃から春(11月-4月)まで花を咲かせる珍しい品種です。この日も1~2輪の花が咲いていました。枝が斬られているのは台風の被害ではなく老朽化したからだそうです。

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不断桜の下に観音菩薩像と童像が置かれています。その下を先ほどの心字池からの水が流れて西庭の池に注ぎます。

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こちらの庭の池は中央に飛石がある瓢箪池になっています。

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池の周囲を始めとして、この庭には様々な草花が植えられ、それぞれの季節を彩ります。

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庭の斜面を西に下りたところに待合があり、そこから茶室「理覚庵」が見えます。前住職の設計によって昭和50年(1975)に建てられ、資材のほとんどを実光院領の山林から調達したそうです。

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大原を訪れる観光客の多くは三千院から宝泉院に向かい、この実光院を素通りしてしまいます。

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でも、ここには額縁の庭でもある端正な契心園と、歴代住職が整備していつも花が咲いている西庭ががあり、静かな雰囲気の中で心癒されます。

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「梵音寂」 声明の第一人者だった前々住職・天納傳中(あまのでんちゅう)が、中国の声明ゆかりの地・山東省魚山を訪ねた時に現地に石碑を建立して、同じ碑をこの庭にも建てたのだそうです。

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庭の南は律川沿いに塀が立っていますが、先日の台風21号によってそこにある南門が壊れたようです。

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客殿の前を通って、受付に戻ります。

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この後、勝林院に向かいました。

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コメント

赤い絨毯の敷いてある場所なんかも、
いいところに敷いてありますね。
庭を見ながらお茶、いい時間ですね。

投稿: munixyu | 2018年10月12日 (金) 13:13

★munixyuさん こんばんは♪
赤い毛氈がお茶席になっていて、庭を眺めるのに一番いい場所ということなんでしょうね。でもブログの写真を撮るためにはじっとしているわけにはいかず、立ち上がってあちこち動きまわります。

投稿: りせ | 2018年10月14日 (日) 00:51

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