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2018年9月 9日 (日)

「女坂」を歩く

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

「女坂(おんなざか)」とは、東山七条にある智積院と妙法院の間から東方向の阿弥陀ヶ峰へ延びていく坂道のことです。

「イル・パッパラルド」 イタリア料理のレストランで、ミシュランガイドのビルグルマンに選ばれました。ビルグルマンは2014年から導入された評価指標で、良質な料理をお手軽な値段(主に5000円以内)で楽しめる店だそうです。

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周辺に京都女子中学校・高等学校、京都女子大学などの校舎が並び、その通学路が親しみを込めてこの名でよばれます。「手作りの洋食屋さん里」

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いつから女坂と呼ばれるようになったかは不明ですが、京都女子学園の創立70周年の記念冊子(1969年)に「女坂」という名が現れているそうです。北には妙法院の塀が続きます。

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「フォーシーズンズホテル京都」 妙法院の境内の一部を利用して一昨年9月に開業しました。

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ところで、「女坂」という名の小説が二つあります。「カフェアリエッティ」

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一つは円地文子の作品ですが、明治初期の栃木を舞台にした小説で、この女坂とは関係がありません。右手前は「レストラン喫茶 坂」

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もう一つは花房観音(はなぶさ かんのん)の小説で、その出だしは「京都の東山の弥勒ヶ峰という山の中腹にある桜山女子学園大学に、水絵は入学することになった。東大路から桜山女子学園大学までの坂道は、〈女坂〉と呼ばれていた。」 「カスガ東林書房」

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花房観音は京都女子大学文学部教育学科を中退の後、派遣添乗員や旅行会社、映画会社など様々な職を経験、2010年「花祀り」で第1回団鬼六賞・大賞を受賞し、小説家デビューしました。(右に、先日記事にした「新日吉(いまひえ)神宮」があります。)

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花房観音の女坂は、学生時代の体験がもとになっているそうですが、官能小説とのことで内容は知りません。「フレッシュベーカリー」 新日吉神宮の参道入口にあります。

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新日吉神宮の鳥居横にある「京都女子大学 栄養クリニック」 管理栄養士の実践教育や健康・栄養に関わる研究施設として設置、市民を対象とした相談や講座、講習なども行っています。沢尻エリカ、小西真奈美らが出演したドラマ「天使の卵」のロケ地になりました。

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「BBS運動発祥の地」 BBS運動(Big Brothers and Sisters Movement)とは、青年らの手による青少年を対象としたボランティア活動です。日本では、終戦直後の混乱期に町にあふれる孤児と少年犯罪に若者の力で何かが出来ないかと考えた青年達がいました。

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少年審判所(現家庭裁判所)への学生の投書が契機となって、昭和22年「京都少年保護学生連盟」(現BBS会)が結成、京都女子専門学校(現京都女子学園)で創立総会が開かれました。現在、法務省保護局の協力団体として、更生保護活動を行っています。

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この道はプリンセスラインの赤いバスが行きかいます。

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右の「アルティム京都」は不動産屋さんで 左は「珈琲館ぐるんぱ」

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「京都女子大学」 1899年に顕道女学院、翌年文中園(後に文中女学校に改称)が創立、1920年京都女子高等専門学校が開学、1949年京都女子大学となり、以後文学部、家政学部、現代社会学部、発達教育学部、2011年には女子大で初の法学部が設置されました。

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昨年秋に開館した京都女子大学新図書館。約84万冊という女子大の中でもトップレベルの蔵書数を誇り、開架閲覧スペース「知恵の蔵」とAV機器やグループ活動、飲食可能な学習スペースを設置した「交流の床」で構成、「京女坂」や「板中のひろば」が設けられました。

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「錦華殿」は、大谷光瑞師(本願寺第22代)と籌子裏方の新居として、明治30年代に本願寺百華苑内に建てられたフランス様式の木造洋館です。その後、西本願寺仏教婦人会の援助によって開校した京都女子高等専門学校に移築されました。

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建学記念館として親しまれてきましたが、1981年老朽化のために解体されました。その後、同窓生や学生・教職員らの努力により、2000年に再建されました。鉄筋コンクリート製ですが、できるだけ当初の装飾部材を再利用して、内装も忠実に復元したそうです。

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左側は「豊国廟駐車場」 突き当りに豊国廟への石段があります。

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プリンセスラインバス「京都女子大学前」 この路線バスは、京都駅から東山七条間の混雑を解消するため、2005年に(株)プリンセスラインが開業した路線です。現在、京都駅、四条河原町、京都女子大学を結ぶ3ルートがあります。

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プリンセスラインバスは誰でも乗れますが、市バスの回数券やカードなどは使えません。知らない間に高いところまで上ってきました。

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コメント

おお~。懐かしや。
東林書房はあるんやね。
あの店はあそこにあった後にできたのかなと坂の様子を思い巡らしながら・・・。

投稿: Tacchan | 2018年9月 9日 (日) 11:58

バスがあるから大丈夫そうですが、
歩きだけとなると、緩い坂がずっと続いて、
かなりしんどいかもしれませんね。

投稿: munixyu | 2018年9月 9日 (日) 14:27

★Taccha~n こんばんは♪
女坂ほんとに変わったよ。某昔の有名俳優夫婦が住んでられたお家(覗きに行った経験あり)や、その前のクラシックな京女所有の大邸宅(ロケによく使われていたとか)・・もう無いよ。 立派な茶室もどうなったか?
馬町の方も京女の施設だらけ。
女子大の学園祭の度に母校の映画「女の園」見たね。

投稿: りせ | 2018年9月10日 (月) 21:21

★munixyuさん こんばんは♪
女坂は授業に遅れそうな学生にとってはしんどいかもしれませんね。

投稿: りせ | 2018年9月11日 (火) 00:54

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