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2018年5月 5日 (土)

橋寺放生院 宇治橋の守り神

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

一昨日の記事の宇治上神社を出て、最後に訪れた寺社が橋寺放生院です。さわらびの道を出て宇治川沿いの道(府道247号宇治公園線)を宇治橋の方に少し歩くとすぐに、「開運不動尊 正覚寺」というお寺があります。

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真言宗の寺院で、石段の上の本堂には不動明王が祀られています。開運不動尊という縁起のよい御朱印がいただけます。

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隣に橋寺放生院の山門があります(TOPの写真)。正式名称を放生院常光寺、山号を雨宝山(うほうざん)という真言律宗の寺院です。「橋寺」の名で知られる京の通称寺霊場の一つでもあります。

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創建は古く、寺伝によれば飛鳥時代の604年、厩戸王(聖徳太子)の発願により、秦河勝(はたのかわかつ)が宇治橋を架けた際に創建したといわれます。秦河勝は渡来系氏族秦氏の長で聖徳太子の側近でした。

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一方で、江戸時代の1791年に境内の土中から「宇治橋断碑(だんひ)」(重文)が発見され、646年に元興寺の僧・道登が道昭と協力して宇治川に架橋した際に寺を創建したとされます。断碑とは石碑の断片のことで、本堂横の覆屋に安置されています(拝観料が必要)。

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発見されたのは宇治橋架橋の由来を刻す石碑の上部三分の一でした。しかし『帝王編年記』(14世紀後半成立)に碑の全文が収録されており、尾張の学者小林亮適らが、古法帖の文字をつらねてこれを補刻して1793年に欠損部を復元しました。

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社伝と宇治橋の創建時期が異なることには幾つかの理由が考えられています。いずれにしても、この断碑は日本最古の石碑の一つです。断碑の前に、橋寺の石標と織部灯籠(キリシタン灯籠)がありますが、由来は分かりません。

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鎌倉時代後期の1281年、勝宝山西大寺(南都西大寺)の再興などで知られる僧・叡尊によって、当寺も再興されました。叡尊は宇治川での網代漁を停止し、1286年に宇治橋の修造を行った際に、万物の霊を弔うために浮島に十三石塔(下)を建立しました。

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この時、橋寺で放生会を営み、放生院の院号になったといわれています。また、後宇多天皇から寺領300石を贈られて宇治橋の管理を任されました。以後、「宇治橋の守り寺」といわれ、洪水や戦火で損壊する度に、橋の再建の中心的な役割を担いました。

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室町時代の1479年、三室戸寺との争いで焼失しましたが、幕府は三室戸寺に寺領半分を充て放生院の修造を行うことを命じました。江戸時代前期の1631年にも焼失しましたが、その後再建されました。本堂の前に、マニ車があります。

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本尊の「地蔵菩薩立像」(重文)は鎌倉時代作とされ、均整の取れた美しい姿で「橋寺地蔵」とも呼ばれています。本堂には他に、平安時代作の等身大木彫「不動明王立像」(重文)や珍しい座像の「清凉寺式釈迦如来」などが安置されています。

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右の「菊桜」(現在は葉桜ですが)は、菊の花のように一つの木に花弁が300ほど咲くそうです。

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山門の向かいに「十二支守本尊」が祀られています。

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右から千手観音菩薩(子)、虚空蔵菩薩(丑、寅)、文殊菩薩(卯)、普賢菩薩(辰、巳)、

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勢至菩薩(午)、大日如来(未、申)、不動明王(酉)、阿弥陀如来(戌、亥)です。

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本堂と反対側に大きないちょうの木があり、推定樹齢250年、宇治市名木100選に選ばれています。

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「橋かけ観音」 恋のはしかけ、極楽のはしかけ、合格のはしかけにご利益があるとか。

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上田三四二(みよじ、1923-1989)の歌・新年同詠橋の碑があります。「橋寺にいしふみ見れば宇治川や大きいにしえは河超えかねき」。三四二は、兵庫県に生まれ内科医のかたわら、小説、文芸評論を書き、歌誌「新月」に参加するアララギ派の歌人でもありました。

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現在の宇治橋の管理は京都府ですが、浮島の十三重塔(重文)は橋寺の所有で、境内には動物の慰霊碑があります。

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宇治橋断碑の見学は、3~5月、9~11月の期間、午前9時~午後4時の時間帯で、本堂横のベルを押して申し込むそうです(拝観料300円)。

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コメント

緑の静けさが初夏を感じでいいですよね。
樹齢250年の、いちょうの木、
存在感が大きいですね。
夏は暑くて嫌ですが、この独特の緑の静けさは好きです。

投稿: munixyu | 2018年5月 5日 (土) 15:02

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