« 夕日の大文字山に登る | トップページ | 蓮華寺 少し紅葉 »

2017年11月 8日 (水)

瑠璃光院 紅葉色づき始める

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

Jnj_1227a
※写真は全てクリックで拡大します。

昨日、八瀬にある瑠璃光院に行ってきました。京都の平野部より早く、比叡山の麓の八瀬では既にカエデが色づき始めていました。「瑠璃光院」は正式名称を無量寿山光明寺瑠璃光院という浄土真宗東本願寺派の寺院です。

Jnj_1386a

明治時代初め、この地には実業家・政治家の田中源太郎(1853-1922)の別荘が建っていました。田中家は代々亀山藩御用商人の家で、父は亀山藩の会計方として仕えました。兄が早く亡くなった次男の源太郎は、家督を継ぐべく英才教育を受けて育ちました。

Jnj_1149a

その後、源太郎は京都を中心に30を超える事業の設立に関わりました。そのうち著名なものは、京都銀行の前身・亀岡銀行、のちに京都証券取引所となる京都株式取引所、京都電燈株式会社、後に山陰本線となる京都鉄道株式会社などです。

Jnj_1180a

また、田中源太郎は京都府議会議員、衆議院議員、貴族院多額納税者議員なども務め、関西政財界のトップとして君臨しました。別荘には本願寺歴代門跡もしばしば訪れ、明治の元勲・三条実美は、当時の庵に「喜鶴亭」と名付けて直筆の額を贈りました。

Jnj_1183a

現在の建物は山の斜面に建てられ、山門から玄関(下の写真)までは石組みや樹木の中の石段を上り、「山露路の庭」といわれています。

Jnj_1191a

その後、大正末から昭和の初めにかけて、12,000坪の敷地に延240坪に及ぶ数奇屋造りに大改築するとともに、自然を借景とした名庭を造営しました。(拝観受付を過ぎると、まず書院の2階に上がります。こちらは高野川の方向。)

Jnj_1205a

建築にあたった棟梁は、京数寄屋造りの名人と称された中村外二、築庭は佐野藤右衛門一統の作と伝えられます。(こちらは「瑠璃の庭」)

Jnj_1211a

昭和40年(1965)-昭和60年(1985)頃、「八瀬のかま風呂」が有名な高級料理旅館「喜鶴亭」が営業し、当時は隠れ里として知られました。

Jnj_1221a

その後、土地・建物は京福電鉄の所有を経て、平成17年(2005)に岐阜に本坊がある光明寺の京都本院瑠璃光院として寺院に改められました。(植えられている楓は数10種ともいわれ、黄、橙、桃、紅色など様々な色に紅葉します。)

Jnj_1239a

光明寺は、平安中期の延喜式神名帳に記載された意富布良(おほふら、大洞)神社に始まります。神社には神仏習合して神宮寺が創建され、室町時代に本願寺第8代蓮如上人によって、寺院が分離されて光明寺の祖となる近江祖坊となりました。(写経中です)

Jnj_1267a

その後、いろいろな変遷を経て岐阜に光明寺の本坊、京都に本院が設立され、東京、千葉、埼玉、滋賀などに支院ができました。(書院の2階から下屋敷の茶室と「臥龍の庭」が見えます。連なる建物が龍が雲を昇る様を表しているともいわれます。)

Jnj_1265a

書院の1階にはお茶席が設けられています。一階から見えるカエデの下の方はまだ紅葉していません。

Jnj_1274a

瑠璃の庭は、絨毯のように数十種の苔が敷き詰められています。ある気象条件が整うと苔が一瞬光を放ち、瑠璃色の極楽浄土が現われるといいます。瑠璃色とは群青色のことで、瑠璃色の極楽浄土は悟りの世界を表しているともいいます。

Jnj_1293a

寺院になってからは、建物や庭の修復が続けられてきました。近年では囲碁本因坊や将棋名人戦の対戦場となったり、様々なメディアに取り上げられ、年々訪れる人が増えています。

Jnj_1275a

書院の横に本堂があり、人々の所業を救うために左足を差し出したという阿弥陀如来像を祀っています。ちょっとお高い拝観料(2,000円)にはボールペンと「佛説観無量寿経」の浄土論の一節の写経が含まれ、それを本尊に奉納するようになっています。

Jnj_1306a

お坊さんに、ここから撮るといいと教えていただきました。

Jnj_1311a

下の茶室に行く前に釜風呂に寄りました。飛鳥時代の壬申の乱(672年)の際、背中に矢を受けた大海人皇子がこの地の窯風呂で傷を癒したことから、「矢背」または「癒背」と呼ばれ、転じて「八瀬」となったという伝承があります。

Jnj_1302a

この伝承にちなんで後に多くの窯風呂が作られ、中世以降は主に公家の湯治場として知られるようになりました。日本式の蒸し風呂の原形といわれ、こちらは現存する数少ない遺構の一つだそうです。

Jnj_1305a

茶庵「喜鶴亭(きかくてい)」、三条実美が命名した茶室で、和敬静寂の精神を映す千家第六代覚々斉原叟(かくかくさいげんそう)好みの佇まいとされます。(こちらは裏庭)

Jnj_1335a

「臥龍の庭」 天にかけのぼる龍を水と石で表した池泉庭園。眺める人の心を解放し、昇運の兆しをもたらすといいます。

Jnj_1347a

秋の特別公開は、10月1日から12月10日までで、拝観時間は通常10:00~17:00です。ただし、11月11日~12月3日の期間は9:00~18:30で、人数制限があります。チケットの販売は18:00までで、予定人数になりしだい販売終了だそうです。

Jnj_1352a

また、当日の状況によっては開門時間が早くなることもあるそうです。最近特に人気が出てきたのは嬉しいのですが、昔のひっそりした時代が少し懐かしい気もします。

Jnj_1354a

お帰りの前に、ブログランキングの応援のクリック↓をよろしくお願いします。

  ★こちらを是非よろしく→   ブログ村→にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
-------------------------------------------------------------------

Jnj_1328a

|

« 夕日の大文字山に登る | トップページ | 蓮華寺 少し紅葉 »

コメント

いい感じに紅葉していますね。
一番赤いのは櫨だろうから、
今週末から来週末が見ごろでしょうか。
いい天気が続くといいですね。

投稿: munixyu | 2017年11月 8日 (水) 13:36

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 夕日の大文字山に登る | トップページ | 蓮華寺 少し紅葉 »