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2017年11月 9日 (木)

蓮華寺 少し紅葉

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事の瑠璃光院から、高野川沿いに下って10分ほどのところに蓮華寺があります。

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「蓮華寺」は山号を帰命山(きみょうざん)という天台宗延暦寺派の末寺です。正面の庫裏の玄関から入ります。

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拝観受付を過ぎて、庫裏と一棟になった書院にきました。書院の東(左)から南(右)に庭園が広がっています。「蓮華寺庭園」ともよばれ、作庭者は石川丈山という説があるものの記録はないそうです。

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蓮華寺の創建年代などの詳細は不明ですが、かつて西八条塩小路にあり、西来院という時宗の寺だったといわれています。西来院は室町時代の応仁の乱(1467-1477)で焼失し、その後荒廃しました。(書院の東は池を中心とした池泉回遊式庭園です。)

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一方、この地には加賀藩、前田利家家老の今枝重直(1554‐1628)の隠居所がありました。重直は織田信長、豊臣秀次に仕え、勲功により豊臣の姓を許されるほどでした。秀次の死後前田利長に仕え、その間の戦いに加わりましたが、1619年に隠居しました。

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池の中央(写真では左)に中の島(亀島)があり、南岸(右)から石橋がかかっています。橋の左の立石は鶴石だそうです。右手前に舳先が上がった舟石があります。出舟ではなく入舟を表す珍しい例だそうです。

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江戸初期の寛文年間(1661-73)に加賀藩家老・今枝近義(ちかよし)は、祖父・重直(しげなお)の菩提を弔うために、洛中にあった西来院をこの地に移し、中興開山として延暦寺・実蔵坊実俊(じつぞうぼうじっしゅん)を迎えて再興しました。(向うに本堂が見えます。)

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池の左後方に蓬莱山の岩組があり、茂みの中に亀の背に石碑「朝散大夫内史今枝府君碑」が立てられています(今は木が茂りよく見えません)。石碑には今枝重直の一代記が刻まれ、木下順庵の撰文、石川丈山の篆額(てんがく)があるそうです。

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先ほどの入舟の舟石は、対岸の彼岸ではなく此岸(しがん)を目指していて、浄土世界は現世にあることを教えているのだそうです。

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先ほどの今川重直の功績碑は寛文6年(1666)の作成で、庭園も寺の再興時に造られたと考えられています。篆額(碑の上部に篆字で刻まれた題名)を寄贈した石川丈山は今枝氏と親交があり、作庭も行った可能性があると考えられています。

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書院の南東隅から向うの本堂まで板張りの道がつけられています。ここから先は写真撮影ができません。本堂は安土桃山時代の様式をつたえる黄檗禅様式で、釈迦如来像を安置しています。

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本堂の前(南)には、六角形急勾配の笠をつけた蓮華寺型石灯籠が2基あり、茶人の間では有名だそうです。書院からは本堂の裏にある半跏思惟石像が見えます。

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書院の南(本堂の西)は広い苔庭になっています。ここはまだ紅葉していませんが、イチョウの葉が敷き詰められていました。

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苔庭の西の土蔵は、明治5年(1872)の学制以前には、男女共学の寺子屋の教室として使われていたそうです。

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書院・庫裏から出て参道周辺の境内を見て回ります。

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庫裏の前にはいろいろな草花が植えられています。

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参道の西には300体ほどのお地蔵さんが祀られた「百体地蔵」があります。河原町通の路面電車敷設工事の際に、土中より堀り出されたものだそうです。明治の廃仏毀釈を受け、京都では明治4年に地蔵撤去の京都府布令が出て町中の地蔵が処分されました。

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地蔵を壊すことをためらった市民は、近くの寺社に持ち込んだり、井戸や土の中に埋めたそうです。埋葬地や刑場以外でも、いたるところから地蔵が掘り出されるのはこのような理由だと考えられています。中央に地蔵菩薩、周囲に大日如来像が置かれています。

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参道の東には井戸、鳥居、鐘楼堂が並んでいます。

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鳥居の先に石畳が続いていますが、柵があって行けません。先ほど見た書院の南庭になりますが、その隅に鎮守社だと思われる祠が見えます。

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「鐘楼堂」は、宝形造、檜皮葺、格子にむくり破風で黄檗宗萬福寺の様式。釣鐘には「黄檗二世・木庵性?(しょうおとく)山僧」の銘が入っていて、こちらも萬福寺と同じ形式です。今枝氏は木庵禅師とも交流があったことが知られています。

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賑やかだった瑠璃光院とは違い、ここでは誰にも出会いませんでした。

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コメント

薄紅葉にツワブキに万両。
秋の深まり、趣き深く楽しい秋。いいものですよね。

投稿: munixyu | 2017年11月 9日 (木) 10:57

紅葉はもう少し先まで楽しめそうな感じですね~
常緑樹も多いのかなぁ。。
本堂の方の木はそれほど多く感じないのに陽が結構陰っているのが、まるで屋根がある所みたいな雰囲気で好きなんですが、写真撮れないんですよねぇw
灯篭も蓮華寺型灯篭と言われているんだから、もっとアピールしても。。と思うんだけど、お寺さんのほうが、観光目的で来る人に冷たい感じですからねw余裕があれば、月末寄って見たいとは思ってます~

投稿: ばるさろ | 2017年11月 9日 (木) 22:28

★munixyuさん こんばんは♪
蓮華寺は場所も不便なところにあり、かっては知る人ぞ知るというお寺でした。一時期話題になり大勢の人が訪れましたが、また落ち着きを取り戻したようです。秋を満喫するにはよい雰囲気の寺です。

投稿: りせ | 2017年11月12日 (日) 17:57

★ばるさろさん こんばんは♪
蓮華寺は京都の歴史的景観の保護運動に積極的な寺の一つです。庭園に下りての写真撮影ができないのは、一人だけしか通れない本堂への通路の上で、カメラマンがトラブルを起こしたからです。かっては、通路や本堂の内部以外の写真撮影は黙認されていて、蓮華寺型灯篭も含めてたくさん写真を撮りました。今では公開できないのが残念です。

投稿: りせ | 2017年11月12日 (日) 18:10

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