河原町三条から新京極通を歩く
←目次 2006年1月27日から毎日更新しています。
先日の記事で、寺町三条の矢田寺、新京極の誓願寺と誠心院を訪れました。今日はそこまでの道筋で目についたお店を紹介します。上は河原町三条の交差点から見た「三条名店街」の入口です。(昨日の予定だった時代祭は荒天のため中止です。)
ここは京都で最も古い商店街で、老舗に加えて、若者が集まる音楽やファッションの店などが並んでいます。商店街の入口付近にはかっては和菓子屋さんと和風喫茶がありましたが、現在は「ラーメン横綱」になっています。
「吉田源之丞老舗」 創業は織田信長が比叡山を焼打ちした翌年の元亀3年(1572)の仏具店です。その後、覇者となった秀吉が比叡山の再建を許可し各寺院が争うように再建・修復を始め、京都の仏具商人に特需をもたらしました。
「大西京扇堂」 安土桃山時代の天保年間(秀吉の時代)創業の京扇子の老舗です。この近くにはぬい針で有名な「福井みすや針」もあります。京のわらべうたに「一条の戻橋、二条のきぐすり、三条のみすやばり、四条のしばい・・・」とあります。
今では老舗ともいえる「リプトン三条本店」 1930年に「リプトン本社直轄喫茶部」として開業、喫茶、洋食、ケーキのお店です。
「JEUGIYA三条本店」 楽器だけでなく、CD・DVDや楽譜、音楽教室も併設した音楽総合ショップです。弦楽器売り場は少し西のサウンドステージビル2Fにあります。
「鳴門鯛焼本舗」 全国にある天然鯛焼きの三条寺町店です。天然鯛焼きとは一匹ずつ丁寧に焼く一丁焼きのことで、十勝産の小豆、鳴門金時芋を使っています。明治末に始まった鯛焼きの歴史を受け継いでいます。
「甘党茶屋 梅園」 寺町通との交差点にあり、今年7月にオープンしたばかりです。梅園は昭和2年(1927)創業の甘味店です。三条通は明治期の近代化の中心として発展し当時の建物が残っています。
隣の「かに道楽」 ここが京都本店で、北白川と伏見にもあります。
「1928ビル」 1928年に毎日新聞社の京都支局(京都大毎会館)としてとして建てられました。アール・デコ風、鉄筋コンクリート3階建て、武田五一の設計で、京都市登録有形文化財第2号です。現在はギャラリー、レストラン、フリースペースとして使用されています。
三条通をさらに西に行くと、京都文化博物館や京都中京郵便局など赤レンガの洋館が残り、近代西洋文化の雰囲気を感じることができます。ここからアーケード街に戻ります。外国人観光客めあての免税店も増えてきました。下は薬屋の「ダイコクドラッグ」。
「三嶋亭本店」 日本のすき焼き店の草分け的存在です。さる公家侍に仕えていた初代三嶋兼吉は、妻と共に横浜で牛鍋を学び、明治6年に京に戻り、ここで「三嶋亭」を創業、現在5代目だそうです。三条通から京極寺町通への入口にあります。
代々受け継いできた三嶋亭独自の目利きにより、全国から黒毛和牛の霜降り肉を厳選しているそうです。寺町通側では牛肉の販売もしています。
「たらたら坂」 かって誓願寺の北門があった場所で、ここから新京極通が始まります。ここから下り坂になっていますが、隣接する河原町通と寺町通には坂はなく、終点の四条通ではそれらの通りは同じ高さなので、京の不思議のひとつとされます。
この通りは明治初めに京都府参事槇村正直によって作られました。寺町通に並んでいた寺の境内に出店が並んでいたことに目を付け、東京遷都によって沈滞した京都の復興のために一大繁華街を作ろうと考えたのです。
明治の中頃には見世物小屋や芝居小屋が建ち並び、戦後は修学旅行の中高生を始めとする観光客も増えました。また、1931年キネマクラブ(のちの菊水映画劇場)で初めて『瞼の母』が公開され、松竹発祥の地といわれました。
以後、各社の映画館や劇場が20軒以上並び市民の娯楽の場所でしたが、現在ではこの松竹のシネコン「MOVIX京都」だけとなりました。
「箸ギャラリー門・小夏」 たくさんの種類の箸や季節の箸置きもあります。2階は京焼・清水焼の専門フロアになっています。
「グレイスリー京都三条」 昨年7月北館、今年5月南館がオープンした藤田観光のホテルです。全室独立式バスルームを完備、スタッフは英、韓、中国語でも対応してくれるそうです。
誓願寺の前の広場は新京極六角にあるため、「ろっくんプラザ・華舞台」と呼ばれ、いろいろなイベントも開催されます。
「辨天堂」 明治時代から小間物屋として京小物を扱っていましたが、終戦後に京みやげの製造、企画、販売を始めました。店構えも昔から変わらない京みやげの老舗です。
「しろたんフレンズパーク新京極店」 4年前にオープンした「しろたん」の専門店です。18年前に長野市の会社から販売されたタテゴトアザラシのキャラクターは、細く長く売れ続け、最近藤井4段の自宅で見つかり話題に。YouTubeで海外にも人気が広がっています。
誠心院の左隣の自称・ヘタな表札屋「光昭堂」 昭和10年創業の老舗で、様々な素材と書体を用います。賞状や免状などの制作もしてくれます。
右隣りは爆笑似顔絵の「カリカチュア・ジャパン」 当日作成する似顔絵だけでなく3週間程度かかるウェルカムオードの制作などもあります。祇園や二年坂にも姉妹店があり、店内の作品は自由に見学できます。
ボルダリングジム「アドスムム」 かって映画館だった建物を利用して数年前にオープン、4階まで壁があり、初心者から高度なクライマーも利用します。ローカー、更衣室、飲み物・菓子の販売など設備が整っていて、京都最大の人気のジムです。
帽子・雑貨の「SCRUM」 場所はちょっと戻り誓願寺の北ですが、にゃんこのバック・小物入が気になりました。
お帰りの前に、ブログランキングの応援のクリック↓をよろしくお願いします。
★こちらを是非よろしく→ ブログ村→
-------------------------------------------------------------------
| 固定リンク
コメント
変わらないお店も残っているけど、いろいろ考えさせられるわ。でも、うれしかったです。台風は無事やった?
投稿: Tacchan | 2017年10月23日 (月) 12:39
ラーメン屋があったり鯛焼き屋にカニ道楽。
免税店もあり古さと新しさの混ざった
楽しい商店街ですね。
投稿: munixyu | 2017年10月23日 (月) 13:51
★Taccha~n こんばんは♪
新京極の雰囲気は基本それほど変わってないけれど。四条通り入り口の漢方の店、ロンドン焼、蒸し寿司はあります。Tacchanがいた頃とすっかり変わったのが映画館がMOVIXが1つになったことかな。
寺町京極は若者向けに随分前に変わりました。昔は寂しかったやろ。
「錦通」が外人観光客で溢れています。立ち食い、歩き食いでお行儀関係なしです。
台風は結構きつかったです。深夜にケータイのアラームのうるさかったこと。植物園の樹木が120本倒れて休園だとか。
投稿: りせ | 2017年10月23日 (月) 20:55
★munixyuさん こんばんは♪
新京極は昔ながらの京土産、食べ物屋、そして今は外人さん向けの免税店もいっぱいです。
投稿: りせ | 2017年10月23日 (月) 20:59
京都文化博物館の方も煉瓦造りの建物やオシャレな建物が点在して楽しいですよね~。アーケードは大好きなんですが、仙台なんかと同じく、アーケードが交差してると、とたんにどこに居るかわからなくなりがちですwすき焼きやさんは誓願寺のほうの角にあるとばかり思ってましたw
かに道楽のあたりと蛸薬師の通りがまだ混同してるようです。。。(;´д` ) トホホ
かに道楽の横の定食屋さんは閉店だそうですね。。
寺町通を南に行った所の桜湯って銭湯も何度か利用したけど、今はなくなったし。。。MOVIXの辺りは小汚いゲームセンターとかもあったような。。。逆に今はすっきりして良くなった気がします。
ここ最近よく映画をみるようになって、小劇場でやる作品にも興味がわいて時々行きますが、大阪などは殆ど残ってないそうですね。京都も映画館はメジャーだけ何とか生き残ってるぐらいとなると、東京のありがたみが少し感じられますねw
投稿: ばるさろ | 2017年10月23日 (月) 23:29