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2017年9月 1日 (金)

歌の中山から清水寺へ

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事の清閑寺の石段を下りたところに、「歌の中山」の石標があります。そこには、「清閑寺山門より清水寺子安の塔までの山路」と書いてあります。歌の中山は清閑寺の山号、あるいは清閑寺の通称にもなっていますが、それにはあるいい伝えがあります。

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清閑寺に住む真燕僧都が夕暮れに美しい女が一人でこの道を歩いているのを見て、ひとめぼれして声をかけます。

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ここで、五条通から上がってくる道と合流します。左の石標には、「六條天皇陵 高倉天皇陵 参道」とあります。二つの天皇陵は先ほどの歌の中山の石標の背後にあります。

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真燕僧都は毎日のように歩いている道にもかかわらず、「清水への道は何れですか」と声をかけたのです。

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すると女は「見るにだに まよふ心のはかなくて まことの道を いかでしるべき」と言い残して消えてしまいました。そのような迷いがあっては、仏の道を知ることができないでしょうと、真燕僧都は歌でたしなめられました。

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真燕僧都は女は仏(観音菩薩)の化身だったのかと自分の不思議な体験を言い伝え、いつしか不思議な女が歌を詠んだ道は「歌の中山」と呼ばれるようになりました。

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歌の中山は清閑寺にとって不名誉な名前なのに、なぜその山号になったのかは伝わっていません。おそらく、その伝承を戒めとして仏の道に精進するという意味があったと思われます。

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かって清閑寺は隣の清水寺と並ぶほどの大寺院で、二つの寺院の本尊はどちらも観音菩薩(十一面千手観世音菩薩)です。真燕僧都は二つの寺の本尊にたしなめられて、こたえたのかも知れません。

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歌の中山は世阿弥(1363‐1443)の傑作の一つ「融」に登場します。この謡曲は源氏物語の光源氏のモデルといわれる嵯峨天皇の第12皇子・源融(とおる)が主人公で、六条河原院を舞台に、人の栄光と時の移り変わりを謡い語ります。

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その中で「語りも尽くさじ言の葉の、歌の中山清閑寺、今熊野とはあれぞかし」とあり、室町時代初めにはすでに歌の中山が清閑寺の山号になっていたことが分かります。(ここには民家が数件並んでいます。)

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途中で「京都一周トレイル」の東山コースが交差します。稲荷山から東山三十六峰を北に歩くコースで、ここから清水山、東山山頂公園、将軍塚の方へ続きます。

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もう一つ東山山頂公園への登山口があります。

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しばらくすると、左手(西)が開けてきます。このあたりは「高台寺山国有林」で、「世界遺産貢献の森」と呼ばれています。麓に多くの世界遺産の社寺があり、その景観を作る役割をしています。

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この道沿いには花の咲く木が多く、貴族がここで歌を詠んだのが歌の中山の由来という説もあるそうでが、その歌が見つかりません。かわりに、昨日の記事の与謝野礼厳の歌を、「西に入る春の日かげはわが住める庵より低し宇多’歌)の中山」。

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清水寺の南門に来ました。

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南門を入ると左手に子安の塔があり、ここまで歌の中山は水平な道です。清水寺の音羽の瀧が歌の中山の終点たという説もあります。

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清水寺では、平成20年から「平成の大改修」を行っていて、子安の塔は解体修理の後塗り替えられました。

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子安の塔の北の坂道から本堂(舞台)と三重塔が見えます。三重塔は塗り替えられましたが、本堂は工事中です。

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上の道を通って本堂の方に向かいます。工事中でも舞台には上がれるようです。

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三重塔と本堂の間にある、轟門や朝倉堂も修理が終わっています。

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平成の大修理の最後として、50年ぶりに本堂の檜皮屋根の葺き替え工事を行っています。本尊に参拝はできるそうです。

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奥の院は小屋梁までを解体する半解体修理を行い、あわせて彩色・塗装の塗り直しをしました。舞台の奥に「ふれあい観音」を祀っています。

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釈迦堂は屋根の葺き替えが完了しました。

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この後、久しぶりに地主神社を訪れました。

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コメント

この辺りは結構山道で、傾斜もきつそうですね。
秋だからハイキングに、いいのかもしれません。

投稿: munixyu | 2017年9月 1日 (金) 11:59

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