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2017年8月 4日 (金)

伝道院 本願寺のモダン建築

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事の東本願寺を出て花屋町通を西に行きました。この通りには東西の本願寺にお供えする生花店が多かったことからこの名が付いたともいわれています。

下は東本願寺の北にある「しんらん交流館」、この日2階のホールで人気の磯田道史氏の講演がありました。

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南側は白壁となまこ壁の建物が続きます。東本願寺の倉庫だそうです。

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倉庫の西側に、控所を両脇にもつ唐破風の内事門があります。拝観できない東本願寺境内の北部が覗けます。

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途中で新町通を横切ります。ここも仏具を扱う店が多い通りです。

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さらに西に行くと「本願寺国際センター」があります。西本願寺と海外を結ぶ窓口で、海外の本願寺派の活動の紹介、海外で活躍する開教使の養成、翻訳事業などを行っています。

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さらに西の油小路通を南に行くと、向うの建物の上にドームが見えます。

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「本願寺伝道院」 この建物は明治28年(1895)に設立された真宗生命保険株式会社の社屋として、明治45年に東京帝国大学教授・伊東忠太が設計、竹中工務店の施工により建造されました。(交差点の向いから)

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当初は「本館」の他に、「付属屋」、「倉庫」2棟、「物置、人力車置場、便所」、「屋根付伝ひ廊下」がありましたが、現在は本館だけが残っています。本館は2011年に竹中工務店によって改修されました。玄関、内部は公開されていません。

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伝道院は伊東忠太が提唱した「建築進化論」を明確に表現した建物だといわれています。建築進化論とは、石材や鉄に依存しつつも、欧化でも和洋折衷でもなく、日本建築の木造伝統を進化させることだそうです。(南から)

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外観は古典様式に基づくものの、開口部まわりや軒まわり、塔屋の形態などにサラセン様式、日本の伝統的様式が用いられています。サラセン様式とは、中世インドのイスラム様式のことだそうです。

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煉瓦造りで外壁には化粧タイルを貼り、花崗岩の白帯を張り巡らせるのは英国風。建物上部には石組みの「破風」が設けられ、懸魚(板飾り)まで付いています。

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塔屋(ドーム)の外見はインド風、花頭窓は従来の日本の寺院建築、高欄は中国建築に見られるものです。

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玄関の灯りも凝ったデザインです。

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「南通用門」はサラセン様式?

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建物下部にある通気口も手を抜いていません。

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建物の周囲の石柱には妖怪の石像が乗っています。伊東忠太は妖怪好きでも有名だったそうで、彼が設計した一橋大学・兼松講堂や震災祈念堂(現東京都慰霊堂)などでも様々な妖怪や怪獣が見られるそうです。

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帳面入り口にも

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東の方から眺めると、屋根の南東の隅にも塔が建っています。この東西の通りは正面通で、向うに西本願寺の総門が見えます。

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こちらの塔屋は六角形をしていて、窓は変わった形をしています。

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建物の北側にも妖怪の石像が並んでいます。

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ヒンドゥー教やインド神話に出てくる妖怪に似ているともいわれますが、伊東忠太のオリジナルだそうです。

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現在、建物は本願寺伝道院として、浄土真宗本願寺派の僧侶の布教・研修の道場として使われています。

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2階建て煉瓦造りですが、一部は地上3階、地下1階となっていて、建築面積628㎡だそうです。

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2014年9月18日、この建物は「伊東忠太の建築進化論に基づく初期の代表作であり、我が国における建築様式の道程を体現した建築として価値が高い」として、国の重要文化財に指定されました。

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コメント

変わった面白い建物ですね。
こういうのを特別公開で内部も見学させていただきたいですね。
写真upありがとうございました。

投稿: kimikagesou | 2017年8月 4日 (金) 10:51

本願寺伝道院、中之島公会堂とか東京駅みたいなデザインですね。
京都と大阪と東京が混ざった感じで面白いですよね。

投稿: munixyu | 2017年8月 4日 (金) 12:12

京都の近代モダンというと辰野金吾、武田五一かなぁ~なんて思うのですが、やはり伊藤忠太も辰野金吾門下なんですねぇ。祇園閣や築地の本願寺など、特徴的な建築が多いですね~
旧京都中央郵便局、旧日本銀行京都支店などと似た雰囲気ですが、伊藤らしい個性もしっかり入っているってところでしょうか。。。都内にも伊藤の設計が多くあるという事なので、時間があったら見てみたいと思います~

投稿: ばるさろ | 2017年8月 5日 (土) 20:24

★kimikagesouさん こんばんは♪
コメントありがとうございます。もと生命保険会社の社屋ということで、内部はそれほど変わったものはないかも知れませんが、一度は見てみたいですね。

投稿: りせ | 2017年8月 5日 (土) 23:58

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