下鴨神社 流鏑馬神事 2017
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昨日行われた下鴨神社の流鏑馬神事に行ってきました。今年は例年よりも人出があり、的への的中も多くて盛り上がりました。下鴨神社に着くと、行列が楼門の方に向かっていました。
流鏑馬に先立って、午後1時から本殿祭が行われます。これから流鏑馬を執り行うことを祭神に報告し、無事に終了することを祈願します。
1時間近く本殿祭が行われた後、行列が馬場にやってきました。下鴨神社の流鏑馬神事は葵祭が平穏無事に行われるように沿道を祓い清める神事です。 行列は馬場を1往復半してその安全を確かめます。
最初に南から公家装束の3名の射手が登場し、500mの馬場に設けられた3つの的を馬上から鏑矢で狙います(騎射)。これは2の的です。
そのあと武家の狩装束の2名が続き、5名が射ると南の馬場口(出発点)に引き返します。次からは狩装束の5名が登場して、それを3回繰り返します。結局20名の射手が登場します。
実は、最初の回の公家装束の3名の騎射だけが神事で、後の狩装束の流鏑馬は奉納行事だそうです。公家装束の3名の装束は、それぞれの位をあらわす色となっています。
公家装束の3名は引き返す途中、中央に造られた馬場殿で長官から神禄を頂戴します。長官は近衛府(このえのつかさ)大将が努め、神禄(それぞれ異なる色の襷)は手で触らずに鞭で肩にかけます。
下鴨神社の流鏑馬の歴史は古く、続日本紀によると7世紀には行われていたという記録があります。一時期、余りにも過熱して危険だったので禁止されたこともあったそうです。以下は武家の狩装束の射手です。
明治時代に一時途絶えましたが、昭和48年(1973)に復活しました。現在では全国で流鏑馬は行われていますが、平安時代の古式のを今に伝えているのは下鴨神社の流鏑馬神事だけといわれています。
現在の流鏑馬の射手は弓馬術礼法小笠原流の皆さんです。5頭の馬がそれぞれ4回走りますが、射手はその都度交代します。この日は女性、中学生、フランス人も登場しました。
射手は「いんにょう」(陰陽)という大きな掛け声を出して馬を走らせます。
的の大きさは1尺5寸(45cm)の四角形です。ただし、公家装束の3名の場合は衣装が不自由なので、少し的が大きいそうです。
今年の射手は優秀で、ほとんどの方が1~2個の的に当て、3つとも当てた方(全的)が6名もいました。
打ち抜いた的板は縁起もので、 当たり的として授与されます。それぞれの的の場所で、御朱印をした当たり的に行列ができていました。
この方は全的です。
各々の的には、的役、矢執り、采揚げ、各射手の的持ちがいて、「下鴨神社青年会」と、ボーイスカウト、ガールスカウトの皆さんがボランティアで努めています。
糺の森を拠点とするボーイスカウトとガールスカウトで、下鴨神社の多くの祭(神事)に参加して、糺の森の自然や日本の伝統文化に触れる活動をしているそうです。
動画(YOU TUBE)を作りましたので、よかったら雰囲気を味わってください。
最後にもう一度行列をつくって、楼門前に向かいます。
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最後に記念撮影
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コメント
おはようございます。
神事にのっとり歴史ある流鏑馬の行事、外国の方も居るとは驚きですね。
この世界もグローバル化しているんですね。
丁寧なる解説ありがとうございます。
分り易かったです。
投稿: さゆうさん | 2017年5月 4日 (木) 08:46
もう流鏑馬の時期なのですね。
馬、かなり早いですね
普通の人なら捕まってられないかもしれません。
両手放すと相当怖いのでは。
凄いと思います。
投稿: munixyu | 2017年5月 4日 (木) 09:36
★さゆうさん こんばんは♪
お返事が遅れてすみませんでした。神事には、いろいろな儀式があってよくわからないことが多いです。それでも、何年も写真を撮って後で調べていると少しずつ分かってきて、興味が増してきました。テレビを見ていると、日本の伝統文化に魅力を感じて、日本で活躍している外国人の方がよく登場しますね。もっと多くの日本人にも魅力を感じてほしいと思っています。
投稿: りせ | 2017年5月 5日 (金) 23:19
★munixyuさん こんばんは♪
お返事が滞りすみませんでした。
確かに両手を離して馬に乗るのは難しそうですね。流鏑馬の稽古は、両手を離して木馬にまたがるのが基本だそうです。スピードがあってあっという間に通り過ぎてしまうので、写真を撮るのに緊張しました。
投稿: りせ | 2017年5月 5日 (金) 23:37