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2017年4月 8日 (土)

上品蓮台寺 2017春

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

千本通にある上品蓮台寺を訪れました(4月5日)。ソメイヨシノの開花が遅れ、まだ見頃には程遠いときに、枝垂桜が満開になっていました。

「上品蓮台寺(じょうぼんれんだいじ)」は、蓮華金宝山九品三昧(れんげこんぽうざんくぼんざんまい)院という真言宗智山派の寺です。

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飛鳥時代に聖徳太子が母の菩提を弔うために建立した香隆寺(こうりゅうじ)が上品蓮台寺の始まりとされます。山門の正面(TOP)は玄関、右手(下の写真)は庫裏です。

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平安時代の天徳4年(960)宇多法皇の勅願によって、東寺の寛空(かんくう)僧正が再建し、寺号を上品蓮台寺と改めたといわれています。この頃は広大な寺域に荘厳な伽藍が建ち並んでいたそうです。最初に境内の南側(山門の左手)に行きます。大師堂

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室町時代の応仁の乱(1467-77)により焼失し、衰退してしまいました。安土桃山時代の文禄年間(1592-96)になって、豊臣秀吉の援助を得て、紀州根来寺の性盛上人(しょうせいしょうにん)が復興しました。

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当時は千本通をまたがって十二の子院を有していたことから、「十二坊」とも呼ばれました。このあたりの地名「北区紫野十二坊町」からその隆盛がしのばれます。下は南門。

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江戸時代の寛文年間(1661-1673)、霊元天皇の命により、僧・宝山が洛外・六地蔵以外の48か寺の地蔵尊を選んだ洛陽四十八願所の霊場のひとつになりました。鐘楼の横に紅枝垂桜がありますが、まだ2~3分の咲きでした。

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「本堂」には平安時代中期の村上天皇より賜った勅額を掲げ、本尊の延命地蔵菩薩像を安置しています。信仰すれば八つの恐怖が取り除かれ、十の幸福が得られるといわれています。本堂の裏に墓地があります。
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平安時代後期の仏師・「定朝の墓」 定朝は大規模な工房を構え、数々の仏像を制作して仏師として初めて法橋(僧位の第三位)に上り詰めました。現存する確実な遺作は平等院本尊の木造阿弥陀如来坐像(国宝)だそうです。

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もう一度山門の前に戻り、境内の北側に行きます。途中にある鳥居の向こうに歓喜天を祀る「歓喜天社」があります。右の看板に「十二坊」の名で、ここで幼児を遊ばせないようにと書いてあります。大人も入ってはいけないように見えます。

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明治時代になると、政府の上知令によって大部分の寺領を失い、子院(塔頭)も3院だけとなってしまいました。

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歓喜天社の横の道、この右は塔頭「真言院」の境内・墓地になります。

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かって、このあたりは「鳥辺野」、「化野」と並ぶ葬送の地「蓮台野(れんだいの)」が広がっていました。その道沿いに千本の卒塔婆が立っていたことが千本通の名の由来だそうです。

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通りは平安時代には朱雀大路となり、明治時代には市電が敷かれて多くの石仏・石塔が掘り出され、近隣の寺社に持ち込まれました。

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真言院の墓地の北西隅に椋の大木があり、その根元に「源頼光朝臣塚」(土蜘蛛塚)があります。頼光は平安時代中期の武将で酒呑童子討伐や土蜘蛛退治で知られています。ここには、頼光によって退治された土蜘蛛が埋められているといわれています。

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北野天満宮参道にある東向観音寺にも土蜘蛛の塚があります。実際にどのような事件があったのか気になりますね。

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弘法大師・空海の母の墓とされる「阿刀氏(あとし)塔」 この石塔はかつて、肺病祈願で知られていました。石塔の前で、病人が身に触れた衣服を祈とうして焼き、その灰を飲むと全快したという伝承が残っているそうです。

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ところで、ここに塔頭の真言院があるはずですが、建物が見当たりません。廃寺ではなく、再建途中のようです。向こうの木は土蜘蛛塚がある椋の木です。

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上品蓮台寺を訪れるときは、いつも気になってここに来るのですが、あまり再建は進んでいないように見えます。立派な山門が残っています。

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由緒のある塔頭ですので、なんとか再建してほしいと思っています。

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最後に、京都市内の桜情報を少し。ソメイヨシノは、遺伝子から一本の木から生まれたクローンであることが分かっているそうです。そのため、同じ気候条件の下では、全ての木が一斉に開花して、満開となるといわれています。

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山沿いや北部(岩倉以北)を除いて、市内中心部のソメイヨシノはほぼ満開になっています。

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少し遅れて哲学の道や岡崎疏水も満開に近い状態になっています。山門に戻ります。

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一方、鞍馬や大原はつぼみや咲き始めの状態、あるいはそこから少し進んできました。

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嵐山・嵯峨野も市内中心部より遅れて、つぼみや咲き始め、あるいは少し進んだ状態です。ただし、車折神社はいろんな種類の桜があり、全体としては見頃の状態が続いています。

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以上は大まかな情報ですので、お出かけの際には目的地の状況をお確かめください。

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コメント

ここの石仏は石ころ感が強く、
少し生々しいですね。
桜にメジロ、やっぱりこの風情にかなうものはないと思います。
日本の春、いいですよね

投稿: munixyu | 2017年4月 8日 (土) 10:57

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