紅葉2016 大河内山荘
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一昨日の記事の天龍寺を出て、竹林の道を通り大河内山荘を訪れました。
「大河内山荘(おおこうちさんそう)」は、時代劇などで知られる俳優・大河内傳次郎が別荘として造営したものです。庭園の広さは約2万平方メートル。小倉百人一首でも知られる小倉山の南東面の荒地であったところに造営されました。
拝観受付を過ぎてしばらく行くと、右にお茶席左に上りの散策路が分かれています。お茶は後で頂くとして、まずは散策路を行きます。
昭和9年(1931)、傳次郎34歳のとき、当時長期保存が難しかったフィルムに対し、永く消えることのない美を追究するため自身で設計しこの庭の造営を始めたといわれています。上の写真で少し上がったところにある「中門」(登録有形文化財)を入ります。
映画出演料の大半を注ぎ込み、64歳で亡くなるまでの30年の歳月をかけてこつこつと作り上げた庭園です。広い場所に出て、向こうに休憩席が設けられています。
「大乗閣」(登録有形文化財) 寝殿造、書院造、数寄屋造など日本の住宅の伝統的様式を合わせ取り入れた建物です。他の建物も同様ですが、傳次郎の構想に基づいて数寄屋師の笛吹嘉一郎が施工しました。
下に先ほどの休憩席が見え、展望が開けてきました。庭園は、三段の高さにある建物を巡る回遊式になっていてこのあたりが一番下の段です。
途中で見晴らしの良い場所があります。向こうに比叡山、手前に衣笠山が見えます。比叡山頂上の真下に仁和寺の五重塔があるのですが、写真を縮小したので見えないかも知れません。
ちょっとした谷になっていて、高床式の「持仏堂」(登録有形文化財)があります。1931年に一番最初に建てられ、二尊院、九条家の位牌堂を写したといわれています。ここから散策路は右に曲がり少し高い場所に行きます。
向こうに茶室があり、露地庭に飛び石があります。ここが庭園の中段になります。、
この付近の紅葉はかなり散っていました。
「滴水庵」 1937年に移築され、木造平屋建で、2室の広間の茶室と土間のある数寄屋造りの水屋です。
散策路はさらに上り、開けた尾根に出ます。このあたりは嵐峡展望台というそうです。
保津川の上流の方向、左に大悲閣が見えます。
東側の斜面に茶室があります。
「月下亭」 ここが庭園の上段になり、眺望が一番開けています。
傅次郎はこの山荘に住み、自ら木を植え石を据えて庭園を造り続け、最期は大乗閣で亡くなったそうです。
ここから別の道を通ってお茶席に向かいます。よく見ると瓦が敷いてあります。
傅次郎が亡くなってから40年後の2002年、山荘は国の文化財に指定されました。現在この山荘は大河内家kら京都市に寄贈され、「大河内山荘庭園」として京都市が管理しています。
お茶席の横にもきれいな庭があります。
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コメント
緑に赤。
全てのものからでてくる趣、
秋はやっぱり特別ですよね。
投稿: munixyu | 2016年11月22日 (火) 10:37
初めましていつも拝見していますが、コメントは初めてです。
撮影日はいつなのでしょうか?
29日に大河内山荘に行こうと思っていますが、紅葉まだ大丈夫でしょうか?
投稿: はんなり | 2016年11月22日 (火) 22:54
★はんなりさん 初めまして♪
お返事が遅れてすみませんでした。この記事の撮影日は11月17日です。この日のモミジは、緑、黄色、赤といろいろな色があり、全体としては色づき始めという状態でした。それでもほとんど落葉している場所もありました。平地に植えられ一斉に紅葉するモミジとは異なり、自然に近い状態なので、そのときどきの季節を楽しむべきかも知れません。
私が予想することはできませんが、いつもチェックしている「京都新聞の京都・滋賀の紅葉情報」をご参考にしてください。URLは以下です。
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/koto/momiji/
投稿: りせ | 2016年11月24日 (木) 01:14