« 夏の宇治 あじろぎの道から宇治神社へ | トップページ | 夏の白川を遡る »

2016年7月20日 (水)

宇治上神社とさわらびの道

 s←目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

Jmz_6324a
※写真は全てクリックで拡大します。

昨日の記事の宇治神社を出て、東にある宇治上神社に向かいました。この道は「さわらびの道」とよばれ、鳥居の向こうに神社の表門が見えています。

「宇治上(うじがみ)神社」は明治以前は宇治神社と一体となって、「離宮社」あるいは「離宮八幡」と呼ばれていました。その創建のいきさつは昨日の記事の宇治神社のところをご覧ください。

Jmz_6329a

離宮社の時代には、宇治神社が下社あるいは若宮社、宇治上神社は上社あるいは本社と呼ばれていました。

Jmz_6389a

「拝殿」(国宝) 鎌倉時代の建物ですが、平安時代の住宅様式が取り入れられ、独特の屋根の美しい曲線が目を引きます。 もとは離宮の建物だったのではないかと考えられていす。右手前の看板は、後ろにある本殿も拝観して欲しいという意味でしょう。

Jmz_6332a

拝殿の右に湧き水「桐原水(きりはらすい)」があります。室町時代に発展した宇治茶の「宇治七名園」に伴って「宇治七名水」が定められました。他の六名水は失われてしまいましたが、桐原水だけが今もなお涌き出しています。

Jmz_6334a

「春日社」(重文) 拝殿の後ろに並んでいる摂社の一つで鎌倉時代の建造。平等院の鎮守社であった離宮社に、一族の繁栄を願って藤原氏が建てたものと考えられます。藤原氏は現在の奈良県の出身で、その氏神は春日大社でした。

Jmz_6351a

手前の岩は「天降石」あるいは「石神」と呼ばれ、かって社殿があった場所を示しているそうです。古くは神が降臨したとされる磐座遺跡ではないかとも考えられています。その向こうえw本殿があります。

Jmz_6354a

この建物は本殿の覆屋(おおいや)で、中に三つの社が収められています。(見えませんが)右が「莵道稚郎子(うじのわきいらつこ)、中央がその父「応神天皇」、左がその兄「仁徳天皇」です。それらは平安時代後期に建造された日本最古の神社建築です。

Jmz_6374a

昨日の記事では離宮社の創建のきっかけになった莵道稚郎子の悲しい物語を紹介しました。本殿を一対の狛犬が護っています。右が拝殿。

Jmz_6371a

本殿の左にも摂社があります。左は「武本稲荷社」 祭神は倉稲魂命(うがのみたまのみこと)で食物、穀物を司る神です(伏見稲荷大社の主祭神でもあります)。 

Jmz_6368a

石段の上に「武本大神」、右に「武比地大神」が祀られています。これらは伏見稲荷大社の「お塚」と同様に祈願や感謝のために奉納されたものと考えられます。上の武本稲荷社も「武本」さんの奉納ではないかと思います。

Jmz_6364a

もう一度拝殿の前に戻ってきました。表門の脇に授与所・受付があります。その後ろにご神木の欅(けやき)があり、樹齢300年以上で宇治市名木百選の一つだそうです。

Jmz_6382a

宇治上神社を出て、「さわらびの道」を北に歩きます。この名は『源氏物語』の宇治十帖にある早蕨(さわらび)の巻にちなんでいます。早蕨の大半は八の宮邸が舞台となっていて、八の宮のモデルは宇治上神社の祭神・莵道稚郎子といわれています。

Jmz_6394a

「ヒカルゲンジ」 江戸時代からある椿の園芸品種の一つで、2月から4月に咲き、花径12センチ以上、桃色地に紅色の縦絞りが入る八重牡丹咲きの大輪で、花弁の縁は白い縁取りが入るそうです。(昨日の匂宮と浮島のモニュメントの横にもありました。)

Jmz_6396a

「与謝野晶子の歌碑」 晶子は「源氏物語」の現代語訳「新新訳源氏物語」全6巻を完成し、加えて源氏物語54帖を54首の歌で表現した「源氏物語礼讃」を著しました。そのうち、宇治十帖の10首が晶子の真筆で刻まれています。

Jmz_6397a

「総角(あげまき)之古跡」 総角も宇治十帖の一つで、この付近が源氏物語の八の宮邸跡と想定され、1970年に石碑が建立されました。与謝野晶子は総角に対して、「こころをば火の思ひもて焼かましと願ひき身をば煙にぞする」と詠んでいます。

Jmz_6401a

ちなみに、早蕨に対しては「さわらびの歌を法師す君に似ずよき言葉をば知らぬめでたさ」。

Jmz_6406a

途中に「源氏物語ミュージアム」への道があります。

Jmz_6412a

「源氏物語ミュージアム」は平成10年に開館した宇治市の施設で、「源氏物語」に関する催し物や資料の展示などが行われています。映像展示室ではホリ・ヒロシ氏制作の人形を使った映画「浮舟」が上映されています。

Jmz_6417a

コンピューターを使ったゲームやクイズなどで楽しみながら源氏物語に親しむこともでき、図書室、喫茶コーナーやグッズショップもあります。

Jmz_6421a

以前から入ろうと思っていたのですが、この日は遅くなって閉館していました。

Jmz_6426a

「彼方(おちかた)神社」  祭神は大物主命、彼方は宇治川の流れ落ちる方向を示し、水難除けの神と考えられています。左に「椎本(しいがもと)之古蹟」の石碑があります。椎本も宇治十帖のひとつです。

Jmz_6428a

宇治の記事はこれでおしまいです。今回訪れた以外にも、源氏物語ゆかりの地やそのモデルとなった歴史上の出来事や人物ゆかりの地がいろいろあります。いつかそれらをゆっくりと散策したいと思っています。

Jmz_6445a

お帰りの際には、ブログランキングの応援のクリック↓をよろしくお願いします。

  ★こちらを是非よろしく→   ブログ村→にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
-------------------------------------------------------------------

Jmz_6409b

|

« 夏の宇治 あじろぎの道から宇治神社へ | トップページ | 夏の白川を遡る »

コメント

夏は石の静けさと存在感がいいのかな。
夏といえば石なのかも。

投稿: munixyu | 2016年7月20日 (水) 09:05

この辺りはちょうどいい具合に木陰が出来ていて
世界遺産のわりに静かですよね~
さわらびの道は途中までで時間切れ。。。同じく源氏物語ミュージアムにも行けてません~
琴坂の方もお気に入りの場所なので、いい季節に行きたいんですが、なかなか時間が取れません~

投稿: ばるさろ | 2016年7月20日 (水) 21:47

★munixyuさん こんばんは♪
お返事が滞りすみませんでした。夏の宇治の散策でしたが、歴史を思い浮かべながら歩いていると暑さを忘れます。

投稿: りせ | 2016年7月20日 (水) 21:49

★ばるさろさん こんばんは♪
宇治は見所がいっぱいあって、一日ではまわり切れませんね。よそからの観光客は京都市内に泊まって日帰りで行くことが多いので、どうしても限られた場所に集中してしまいます。もっと宿泊客が増えないと、いろんなところを見てもらえないと思います。

投稿: りせ | 2016年7月21日 (木) 00:36

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 夏の宇治 あじろぎの道から宇治神社へ | トップページ | 夏の白川を遡る »