« 駒ヶ瀧最勝院と駒大僧正 | トップページ | 南禅院 緑の名勝庭園 »

2015年9月 7日 (月)

嵐山奇観 知られざる寺社

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

Jmt_3853a
※写真は全てクリックで拡大します。

今日は、嵐山で見かけたちょっと珍しい寺社を紹介します。「奇観」とは大げさですが、私が今までよく知らなかったという意味ですのであしからず。

JRの嵯峨嵐山駅(あるいはトロッコ嵯峨駅)から渡月橋に行く途中に、ちょっとした賽の河原のような一角があります。それが「亀峰山 平成院(へいじょういん)」です。

Jmt_3849a

存在は以前から知っていたのですが、ようやく最近になって詳しいことが分かりましたので紹介します。

Jmt_3851a

平成院は、現住職の猪川益真(いかわやくしん)氏が1987年に大本山大覚寺を訪れたことに始まります。それ以降約10年間参禅し、弘法大師の教えである真言密教に深く帰依するようになりました。

Jmt_3858a

その後、住職は平成という平穏な世相とは裏腹に、余りにも多くの人が迷い、苦しみ、人の道を誤ることの多い世の中を憂慮して、そんな人々のために修行道場(お寺)を建立することを決断しました。この建物がおそらく本堂

Jmt_3862a

「真言密教の奥義と供養、および儀式行事を執り行い、信者の方々を教化育成し、皆様の心を平穏へと導くことを目的」としているとのことです。

Jmt_3863a

近くの小倉山はかって亀山と呼ばれ、その亀山の峰からとって「亀峰山(きほうざん)」と山号をつけたそうです。また、現在の元号の「平成」は、もとは中国の古典にある「内外、天地とも平和が達成される」という意味だそうです。

Jmt_3882a

戦争の時代でもあった「昭和」から、これからは平和な時代をという願いが込められた元号にあやかって寺を「平成院」と名づけたそうです。

Jmt_3876a

毎月1日と15日に写経、 毎月28日に護摩を行い、本堂でご詠歌の練習もしているとのことです。 下は写経道場

Jmt_3884a

渡月橋まで来ると、レンタサイクル屋さんの横に鳥居が見えます。その路地の奥に「大井神社」があります。駒札によると、大堰川の守り神、商売繁盛の神として古来住民の信仰が厚く、秦氏や角倉了以も帰依したとのことです。

Jmr_3184a

創立年は不詳ですが、延喜式神名帳(927)や三代実録(876)に記載があり、おそらく秦氏の葛野大堰造営(8世紀初頭)の際に治水の神として祀られたものであろうと考えられています。

Jmr_3185a

一方で、上の文書にある神社は松尾大社の末社の「大堰神社」であるという説もあります。だだし、松尾大社の記録には「大堰川にかかる渡月橋の北詰に、古くは松尾大社とゆかりのあった大堰神社(大井神社)が祀られている」とあります(これが末社とは書かれていないそうです)。

Jms_5733a

いずれにしても、この大井神社が古来からこの地にあったことは確かなようです。現在の社殿は野宮神社の旧社殿を移築したものだそうです。

Jms_5734a

渡月橋を渡り、法輪寺の山門をくぐると右手に「電電塔」があります。

Jmr_2637a

昭和31年(1956年)に電気電波関係者の霊を顕彰するために建てられたもので、電気研究者の代表としてエジソンと電波研究者の代表としてヘルツの肖像が掲げられています。

Jmr_2638a

本堂への石段を上がる途中から、法輪寺の鎮守社の「電電宮」への道があります。奈良時代に虚空蔵菩薩を本尊とする法輪寺が創建され、後に神仏習合の流れで鎮守社が作られたのです。

Jmr_2652a

奈良時代の僧・道昌が行った求聞持法の満願の日に、空から明星が降りそそいで虚空蔵菩薩が示現したという言い伝えから、明星を表す明星天子を本地仏として、雷の神の電電明神を祀る明星社が鎮守社として作られました。

Jmr_2654a

古くから雷の神は田の神と同一視され、電電宮は住民から広く信仰されていました。しかし、元治元年(1864年)の禁門の変により、本堂とともに焼失して、長く仮宮に鎮座したままとなっていました。

Jmr_2656a

昭和31年(1956年)、当時の近畿電波監理局長・平林金之助は、今後電波の利用が多くなることから、電電明神を電気電波の祖神として祀り、併せて電気電波関連の研究先覚者や事業者の霊を顕彰すべきであると提唱しました。

Jmr_2657a

これに賛同した関西の電気電波関係者により明星社が再興(社殿は仮宮のまま)され、電電塔が建立されたのです。昭和44年(1969年)に大阪万博を記念して社殿が再建され、電電宮と改称されました。

Jmr_2661a

現在では、コンピュータ関係者や電気通信事業者からも信仰を集めており、電気自動車およびハイブリッドカーの電気システムの安全祈願も行っているそうです。

Jmr_2805a

最後は、宝厳院の前にある「嵐山羅漢」です。既に広く知られていますが、羅漢像が置かれたのは古くはありません。宝厳院の呼び掛けで阪神淡路大震災の犠牲者を供養するために,各地の人々が石仏を寄進したの始まりです。

Jmt_4012a

宝厳院によれば、「五百羅漢を天下の景勝地・嵐山に建立する事により、人類の安心立命と嵐山の守護・景観保全を祈念するとともに、有縁無縁の菩提を弔うものである」とのことです。現在約70体の羅漢が置かれているそうです。

Jmt_4282a

最後に、励みにしていますので、ブログランキングの応援のクリック↓をお願いします。

  ★こちらを是非よろしく→   ブログ村→にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
-------------------------------------------------------------------

Jmt_4020a

|

« 駒ヶ瀧最勝院と駒大僧正 | トップページ | 南禅院 緑の名勝庭園 »

コメント

平成院、結構新しい仏さんなんですね。
石の色が、若々しいよね。

投稿: munixyu | 2015年9月 7日 (月) 13:14

お寺は思ったより新しいことが多くて、神社は思った以上に古いってことがよくあるような気がしました。新しいものだと、つい怪しげなものじゃないかと思ってしまいがちなんですが、こういう尊敬できる信念のもと、頑張っておられる方には少しでも協力できたらいいなぁ~と思い始めております~

投稿: ばるさろ | 2015年9月 8日 (火) 21:56

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 駒ヶ瀧最勝院と駒大僧正 | トップページ | 南禅院 緑の名勝庭園 »