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2015年7月 8日 (水)

七夕会 高台寺 

目次  2006年1月2 7日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

7月4日、5日には高台寺で「七夕会」がありました。

この2日間は、高台寺境内も夜間にライトアップされるということで、雨の止んでいた5日の日曜日に行って来ました。
昨日の七夕の日も雨、晴れ間が貴重な時期ですね。

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今日は七夕の風景を見ながら、古代の中国の伝説がどのようにして現在の七夕になっていったのかをたどってみます。

(二年坂と七夕飾り)

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幼稚園、保育園から寄せられて短冊や、インターネットから受け付けた短冊などが飾られています。

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中国の織女と牽牛の伝説は、古くは漢の時代に編纂された「古詩十九首」に初めて現れ、現在知られている七夕のストーリーは、六朝・梁代の殷芸(いんうん)が著した「小説」に現れているそうです。

(自分の書いた願い事の短冊を見に、多くの園児も訪れています)

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やがて、この伝説にちなんで、二つの星が逢う七月七日の夜に、女性が手仕事の上達を織女の星に祈る乞巧奠(きこうでん)という行事が行われるようになました。

(提灯の明かりも輝きを増してきました。そろそろ高台寺のライトアップを見に入ります)

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この行事は、宮中行事としては定着しませんでしたが、王朝貴族の家の年中行事として伝えられていきました。

(昨日7日の七夕の日にはいくつかの神社で七夕祭があったので、行くことを計画していたのですが、あいにくの雨で・・・残念でした)

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一方、日本では棚機津女(たなばたつめ)の伝説がありました。棚機津女とは、水辺の機屋で衣を織り、神の子を宿すためにその降臨を待つ聖女の話です。

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この伝説から、穢れを知らない女性が俗世から離れて神聖な布を織って水神に捧げ、村を病気や災厄が起こらないように願うという風習が起こりました。

(美しくライトアップされた高台寺境内は次の機会に紹介します)

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奈良時代には、中国の伝説や行事が日本に伝わり、宮中や貴族の家で七夕の詩賦や乞巧奠が行われ、雑令によって7月7日が節日と定められました。

(高台寺の境内から出てくると、七夕飾りも明かりに照らされていました)

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また、七夕伝説と(似ているところがある)棚機津女の伝説とが結びついて、「七夕」を「たなばた」と読むようになったのだそうです。

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「平家物語」によれば、貴族の邸では願い事をカジの葉に書き、織女と牽牛の伝説を想い、詩歌・裁縫・染織などの技芸上達を願ったそうです。

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江戸時代になると、手習い事の願掛けとしての(乞巧奠の流れをくむ)七夕が武家や町人の社会に広まり、五節句の一つとして定着します。

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一方、農村では棚機津女の伝説が各地に残り、七夕が水神を奉る農耕儀式しての性格を持ち、お盆の行事の一環として行われていきます。

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現在では、短冊に願い事を書き葉竹に飾ることが一般的に行われています。この風習は、夏越祓の茅の輪の両脇の笹竹にちなんで、江戸時代から始まり、日本独自のものだそうです。

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ところで、乞巧奠にちなんでいることから、短冊に書いてご利益のある願い事は芸事だけという説もあります。でも、ロマンチックな七夕の方がいいですね。

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コメント

七夕、いいよね。
うちも玄関に飾ってるけど、今年は
ふなっしー、とかミステリーなのがたくさんあります。

投稿: munixyu | 2015年7月 8日 (水) 12:36

大人になると七夕は あ~よく雨が降る日ね。。ぐらいの認識になってしまっていますw
仙台や平塚みたいに七夕まつりが盛大に行われる土地だったら少し違ったかもしれませんが。。
高台寺以外の所でも京都なら節句の一つとしてちゃんと残ってるんでしょうね~ 乞巧奠てどこかで聞いて調べた記憶があるんですが。。思い出せない~~(;´д` ) トホホ
芸事が今更上達しても、ちょっと使い道がないですが、楽器が上手になるなら自己満足になっていいかなぁ。。久々にギターを弾こう~

投稿: ばるさろ | 2015年7月 8日 (水) 22:05

★munixyuさん ばるさろさん こんにちは♪
コメント有り難うございます。m(_ _)m

ブログ用の撮影と記事作りに追われていまして、コメントのお返事が出来ません。m(_ _)m

投稿: りせ | 2015年7月11日 (土) 11:35

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