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2015年7月12日 (日)

祇園祭 お迎え提灯 鷺舞 2015

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

7月10日は祇園祭の中でも朝から色々行事のある日です。

夜に行われる「神輿洗式」のために、神水を四条大橋から汲み上げる「神水清祓式」。そして「神輿洗」の神輿を迎えるため、万灯会有志が提灯を立て行列を整え巡行する「お迎え提灯」の行列があります。

今日は「お迎え提灯」を南座前と市役所前での舞踊奉納をお届けします。

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午後4時半、触れ太鼓が叩かれ、石段下から御迎え提灯の行列が出発して四条通を西に進みます。祇園萬燈会と記された赤い提灯2基を先頭に、今年の祇園囃子の奉仕の「南観音山」の屋台車に太鼓と鉦を取り付け、お囃しをしながら行進します。

最初に、小武者組の提灯を掲げ、武者組の御神灯を先頭に鎧兜の男児が続きます。

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白鷺姿の鷺踊の行列が続きます。かっては鷺舞保存会が奉納してきましたが、現在は子供達の小鷺踊りとして鷺舞が継承されています。

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次に、「しゃぐま」「小町踊」「祇園祭音頭」と続いて・・・

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最後は馬長稚児(うまおさちご)の行列です。 騎乗の稚児は綾藺笠を被り、華やかな水干姿をしています。馬長稚児は、祇園祭の稚児とは違い、祇園御霊会の神事に騎乗して社頭の馬場を練り歩いた小舎人童(こどねりわらわ)の名残だそうです。

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行列は四条大橋を渡り、河原町通りを北上、市役所に向かいます。

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ここからは市役所前。

市役所の前の広場で舞踊の奉納が行われます。

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まず・・・「鷺踊」
頭に真っ赤の熊かつらをかぶった「しゃぐま」の男の子たちも「鷺踊」と一緒に踊ります。

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「しゃぐま」は手に小太鼓や笛を持ち、腰には榊と蘇民将来之子孫也」の護符を差しています。

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鷺舞
中国の七夕伝説をもとに、八坂神社の祇園祭で奉納された舞がはじまりとされています。本来は、七夕伝説で牽牛と織女のために天の川に桟を渡した「鵲(かささぎ)」の舞で、歌詞も鵲となっているそうです。ところが、京都では鵲が知られておらず、鷺の一種だろうと考えて笠を被った白鷺を鵲に見立てたものとされています。

鵲(かささぎ)の姿が黒色(胴と風切羽の一部は白、翼の縁は青)であるのに対し、姿が白いのはその為。口を閉じている鷺が雄。開いているのが雌です。

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江戸時代中期になると、山鉾や傘鉾巡行が絢爛豪華になり鷺舞の存在感が薄れいつしか廃絶してしまいました。一方、祇園祭の鷺舞は津和野に伝わり、一度も廃絶することなく400年の間、山口祇園祭に奉納されてきました。

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昭和31年(1956)、祇園会保存会の一員で狂言師・木村正雄が、逆に津和野の鷺舞を習得して、鷺舞を復活して再び祇園祭に奉納されるようになりました。

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しかしながら、豪華絢爛な山鉾巡行や花傘の陰に隠れ、平成18年(2006)以降、鷺舞保存会と神社、氏子組織の対立が深まり、再び鷺舞の奉納が途絶えてその保存が危ぶまれていました。

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つづいて「小町踊」、京舞篠塚流の奉仕です。

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江戸時代初期、七夕の日に少女が舞った舞が「小町踊」、元禄時代の粋で優雅な風情を感じさせます。

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鷺舞、小町踊、祇園祭音頭は動画も撮りましたが、今日は画像だけです。

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つづいて、「祇園祭音頭」。可愛いです。

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白地の浴衣の柄は赤と青で八坂神社の神紋が染め抜かれています。

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お迎え提灯はここで休憩をとり、寺町通南、御旅所を廻って再び四条大橋から八坂神社に戻り、石段下にて神輿洗の神輿を迎えます。

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沿道も市役所も四条大橋も人でいっぱいでした。鉾建ても始まり、祇園祭も盛り上がってきましたね。

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2015~ 祇園祭」カテゴリの記事

コメント

こんにちは
もう祇園祭りの季節なんですね。梅雨空が毎日続くのでそんな気がしません。7月1日から始まって17日が本番?宵宵宮、宵宮と本宮?一度宵宮とかに行ってゆっくり町を見たいと思いながらなかなか実現しません。TVなどで色々紹介されるので知るのですが。昔の風情が残っているようで懐かしいです。一度行って味わってみたいのですが。17日には梅雨は明けているのでしょうか?きのうセミが初めて鳴いたのですが・・・

投稿: レモン | 2015年7月12日 (日) 08:25

お迎え、もうそんな時期なんですね。
踊り。鷺舞の鷺。面白い衣装ですよね。楽しい。

投稿: munixyu | 2015年7月12日 (日) 12:44

祇園祭ってもういろんな行事が始まっていたんですね。
全然知りませんでした。
来年は是非お迎え提灯みにいきたいと思います。

投稿: うらうら | 2015年7月12日 (日) 13:36

★レモンさん こんばんは♪
宵山が梅雨明けで大雨というのが結構多いですね。今年は台風がどうかなってるか心配です。
祇園祭はきっちり1ヵ月間のお祭りで、山鉾巡行だけがメインじゃなく、勇壮な御輿もあります。
そうそう、私は一昨日かその前日くらいにセミの声を聴きました。夏ですね。

投稿: りせ | 2015年7月12日 (日) 20:48

★munixyuさん こんばんは♪
鷺の装束・・・羽根を閉じているとサッパリですが、開くと綺麗ですね。

投稿: りせ | 2015年7月12日 (日) 21:01

★うらうらさん こんばんは♪
2008年の宵山に行った時、四条通りで色んなイベントをやってましたが、その後は無くて・・・どうなったのかと思ってました。
去年のお迎え提灯は雨の為中止だったそうです。
この時期、梅雨空、台風でハラハラしますね。

投稿: りせ | 2015年7月12日 (日) 21:04

白塗りのお子ちゃまがカワイイですね~~
去年はお祭終了の時の神輿洗に少しだけ立ち会えましたが、なかなかタイミングが合いません~~
鷺舞の衣装は、白さは清潔感があるけど。。ちょっと志村けんを思い出してしまって。。。w
やはり祇園祭は一ヶ月で楽しみたいですねぇ。。
移住しようかなぁw

投稿: ばるさろ | 2015年7月12日 (日) 22:35

★ばるさろさん こんばんは♪
鷺舞の女の子、皆可愛いでしょ。白塗りだから特に可愛いのもありますよ。
芸舞妓さんの白塗りのお化粧もハッとする美しさがあります。
バカ殿様の白塗りとは全然違いますからね。
京都に定年後移住される方が増えているそうですよ。毎日観光できますから・・・。

投稿: りせ | 2015年7月13日 (月) 23:45

初めまして。
京都の歳時記を紹介する書籍を制作しているのですが、このページトップに掲載されている鷺舞の写真をお借りできないでしょうか。メールいただけましたら詳細をお送りいたしますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

投稿: 大西 | 2018年8月 7日 (火) 12:25

★大西さん 始めまして♪
お返事が遅れましたが、先ほどメールを送りました。詳細、よろしくお願いします。

投稿: りせ | 2018年8月 9日 (木) 01:26

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