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2015年6月18日 (木)

智積院 青葉まつり・柴燈護摩

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

6月15日に智積院で行われた「青葉まつり」に行ってきました。青葉まつりは、真言宗の宗祖・弘法大師空海と中興の祖・興教大師覚鑁(かくばん)の誕生を祝う行事です。

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弘法大師は宝亀5年(774)6月15日、興教大師は嘉保2年(1095)6月17日に生まれ、六月が緑の美しい季節ですので、このお祝いを「青葉まつり」というのです。

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朝から「お練り行列」、「慶祝法要」が行われ、私が智積院に着いたときには「柴燈(さいとう)大護摩供法要」が始まるところでした。柴燈護摩道場に入場する山伏(上)と僧侶たち(下)

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護摩(供)とは、古代インドの「ホーマ」を音写したことばで、「清らかな火を焚き、その火中に供物を投じてご本尊さまに供養する」という意味だそうです。護摩道場には既に護摩壇が設けられていました。

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「柴燈護摩」とは、野外で行われる護摩を指すのだそうです。護摩壇の上には、「奉請大日大聖不動明王天地中央守護所」と書かれています。向こうに見えるのは不動明王立像

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化主(けしゅ)が智積院の縁起などを奏上します。智積院では住職を化主とよび、今年95歳ですが、はっきりしたよく通る声でした。化主は能化(のうけ)ともいい、「よく衆生を教化する」という意味だそうです。

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護摩壇に点火するまで、様々な作法があります。まず、護摩壇の前で法螺貝を吹きます。

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法斧を使って壇木を清める所作をします。

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各方角に色のついた矢を射って結界を張り、邪気を祓います(法弓作法)。

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護摩壇にも矢を射て、五大明王を勧請します。最後に鬼門の方角にも矢を放ちます。

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「臨・兵・闘・者・皆・仁・烈・在・前」を唱えながら九字を切る九字護身法(くじごしんぼう)。これは、煩悩や悪魔を退散させて、災難を除く密教の修法です。

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持っておられる丸木が何を表わすのか聞き逃しました。

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祭文が読まれて、

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いよいよ点火です。

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白い煙が上がり、最前列で見ていたのでしばらく煙に包まれてしまいました。

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燻製?になってしまいそうでしたが、煙(けむ)たくはありませんでした。水蒸気が多いのかも知れません。本当に体が清められたような気になりました。

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護摩木を次々と投げ込みます。

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やがて煙が真っ直ぐに立ち上がるようになりました。

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護摩壇に被せてある葉が燃え尽きると、煙が出なくなり勢いよく炎が燃え上がります。

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最後に、見物客の持ち物を火にかざして清めてくれます。

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燃え上がる炎は「仏さまの悟りの智慧」そのもので、煩悩を象徴する護摩木を燃やすことで智慧によって煩悩が焼き滅され、生きる力を授かるという意味があるとのことです。

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最後は、山伏が法螺貝を吹きながら退場します。山伏の衣装が様々であることは、宗派を超えて智積院に縁がある全国の山伏の方が参加しているからです。中には天台宗系(本山派)や金峯山寺修験道の方もおられるとのことです。

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護摩供養の間、山伏の装束や、それぞれの作法の意味どをマイクで丁寧に説明してくださり、初めて見ても分かりやすく興味深い儀式でした。

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コメント

いろんなお祓いをして点火された、清らかな火。
これはご利益ありそうですよね。

投稿: munixyu | 2015年6月18日 (木) 13:21

なかなか修験道系の行事って見る機会がないので、これは興味深いですね~
智積院で行われているなら、見に行きやすいですね
しかし煙がすごい!不動明王と護摩は、セットって感じですが、室内でやる護摩では小さい護摩木を焚くだけなのでこんなには出ないですよね~
やはり外で豪快にやると見ごたえがあります~

投稿: ばるさろ | 2015年6月18日 (木) 22:49

★munixyuさん こんばんは♪
規模が大きいお祭りです。
ものすごい煙に迫力ありです。

投稿: りせ | 2015年6月19日 (金) 23:05

★ばるさろさん こんばんは♪
山伏さんのお祭りといえば、ここ智積院と聖護院ですね。
ここは広いから迫力満点です。
いやはや凄い煙です。

投稿: りせ | 2015年6月19日 (金) 23:09

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