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2015年5月18日 (月)

三船祭 新たな再出発

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

一昨年の台風18号の影響で昨年は「三船祭」が中止になってしまいましたが、今年は再開されると知り、嵐山に行ってきました。まず、大堰川左岸で神事と来賓の挨拶がありました。

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今まで三船祭の主催だった車折(くるまざき)神社が、台風による豪雨で浸水し修復費用がかかり、祭の費用を工面できないことから昨年は中止になったのです。 御座船

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神社の窮状を知った地元住民らが協力を申し入れ、今年2月に「三船祭保存会」を結成しました。当初は、財政的な面から再開まで数年かかる見られていましたが、今年新たな形で祭を再開することになりました。鏡開き

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境内に清少納言をまつる社があることから、新たに清少納言役の女性を地元関係者から選ぶことになり、今年は元宝塚歌劇団員の舞台女優・千葉吉美さんが選ばれました。

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千葉宗立宗匠による呈茶 ちなみに、千葉吉美さんは宗匠のご令嬢。

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もともと三船祭は、宇多天皇が嵐山に行幸の際、大堰川で舟遊びをしたことにちなんで、車折神社例祭の関連神事として昭和3年に始められました。この後、関係者たちは船に分乗して川に繰り出しました。

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「三船」とは白川天皇が行幸の際に、和歌、漢詩、奏楽に秀でたものを3隻の船に乗せて舟遊びをしたことにちなんでいます。龍頭船

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「いちひめ雅楽会」が雅楽と舞楽を奏します。

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鷁首(げきしゅ)船 鷁は中国の想像上の水鳥。白い大形の鳥で風によく耐えて大空を飛ぶといわれ船首にその形を置いて飾りとするのだそうです。

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上の二隻を合わせて「竜頭鷁首」といい、平安時代に貴族が池や泉水などに浮かべて管弦の遊びなどをするのに用いたとか。ここでは、「日本今様謌舞楽会」が今様を舞います。

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御座船 清少納言が乗って扇流しをします。和歌に秀でた清少納言が乗り込むのは故事にちなんでいるといえます。以前の御座船は煌びやかな神社の社そのものでしたが、修復できていないのかも知れません。 

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その他に関係者が乗った御伴船4隻が浮かびます。以前は約20隻の船を出していましたが数を減らして、大堰川に浮かぶ船の様子をよりゆったりと風情豊かに見せ「優雅な平安の王朝絵巻を再現する」という原点に戻るのだそうです。

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ところが、ボートや遊覧船でも観覧できるので、中央付近ではかなりの混雑でした。

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そのうち、「竜頭鷁首」の二隻が右岸から渡月橋の方に向かいました。

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写真を撮るにはチャンスです。下流に堰があって流れが速く、ボートが近づき難い場所なのです。

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ところで、御座船に乗った清少納言の扇流しを見逃してしまいました。扇流しは足利尊氏の故事にちなんだ行事です。

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尊氏が天龍寺へ参詣の折に、お供の童子が誤って落した扇が川面を流れる様を優美であると喜び、以後お供が競って扇を川に流したといわれています。

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ところが、「竜頭鷁首」を追いかけるのに夢中で、あまり目立たない御座船を見失ってしまいました。いままでは、公募で選ばれた「平成の姫君」や芸・舞妓さんらが乗った華やかな船があり、そこからの扇流しが祭のクライマックスだったのですが・・・

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以前は、車折神社から三条通を通って中之島まで神幸行列があり、平安装束の子供たちもいたのに、今年は中之島から左岸までの清少納言道中だけでした。最後に、「竜頭鷁首」が再び左岸に近づいたところで

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いろいろありましたが、雅な王朝文化の雰囲気を十分感じることはできました。来年以降どのような形で三船祭が復活(発展)していくのか楽しみです。

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祭 行事 ライトアップ 春 3」カテゴリの記事

コメント

青鷺君が見に来てるあたりが、
京都らしくていいよね♪

投稿: munixyu | 2015年5月18日 (月) 15:16

市民の力でよみがえるお祭り。。。いいですね~
祇園祭の再開に通じるものを感じます!
祭りをボートで観覧ってのも粋ですねぇ~
毎年この時期だったんですか。。。三大祭だけじゃなくて他のお祭りも見に行きたいなぁ

投稿: ばるさろ | 2015年5月18日 (月) 22:18

★munixyuさん こんにちは♪
堂々悠々とアオサギが飛んで来て、我が物顔でしたよ。
「今日は何事!」な感じ。

投稿: りせ | 2015年5月19日 (火) 12:29

★ばるさろさん こんにちは♪
今年も三船祭は中止だと思っていました。
規模としてはかなり縮小されてました。長い間待った割には・・・物足りなかったですが。
来年は規模も戻ると良いですね。
ボートは特等席です。順番待ちとかスゴイかなあ???

投稿: りせ | 2015年5月19日 (火) 12:32

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