立本寺 桜咲く境内
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桜を見に訪れた西陣のお寺の最後は立本寺(りゅうほんじ)です。
立本寺 日蓮宗本山。元亨元年(1321)日像が京都最初の道場として四条大宮に開いた妙顕寺龍華院が始まりです。七本松通に面する山門(京都市指定有形文化財)
何度も比叡山の衆徒に破却されるが、応永20年(1413)に立本寺として再興。その後、後水尾天皇より「園林堂(客殿)」を賜る程の名刹となりました。山門を入って振り返ると
以後何度か場所を変えますが、宝永の大火(宝永5年、1708年)で類焼した後、現在地に移りました。左は児童公園になっていて、子供たちが行き来していました。
当時は広大な境内を有し、明治維新前は20に及ぶ塔頭を擁していましたが、現在では4ヶ寺の塔頭が残るだけです。
刹堂(鬼子母神堂) 安産・子育て守護で有名な子安鬼子母神(北野の鬼子母神さん)のご開帳は毎月8日です。
刹堂に祀られている日審上人には「幽霊子育て飴の伝説」があります。右に見えるのは妙見堂
身ごもった母が病で急逝し、墓地に葬られました。雨降る夜に墓地からかすかな赤子の泣き声が聞こえ、急いで塚を掘り返します。掘り出された壷の中にいた赤子が、後の日審だったという話です。
母親の幽霊が飴で子を育てたとされ、その逸話にゆかりの「幽霊子育て飴」が寺務所で販売されているそうです。こちらは、祖師堂
蓮上人座像は、かつて祖師堂にありましたが、現在は本堂に安置されています。この像には「兜の御影の伝説」があります。
戦国武将の松永久秀家臣・佐々木広次が信仰し、出陣の際に生還すれば一寺を建立すると祈願して、像に冑を被せ地中に埋めました。盗賊がこれを盗もうとしましたが、像は岩盤のように重くて動かなかったという話です。
本堂の前の枝垂桜 満開のもあれば、5分咲き程度のもありました(3月31日)。
境内の西から南へ広がる庭園は嘉永3年(1850)頃に造営されたもので、京都市の指定名勝になっています。平成23年には6年の歳月をかけた庭園の修復が終わりました。
この日はときどき風が強く吹き、花びらが舞っていました。でも、写真に撮るのは難しいですね。
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境内の東側は駐車場になっています。
境内の西には、吉野太夫を身請けした灰屋紹益や石田三成の軍師・島左近らの墓地があります。
境内の南3分の1は児童公園になっています。
もう陽が傾いてきて、子供たちも帰り支度です。
児童公園の南にある鐘楼 戦時中に供出されて梵鐘がありません。
立本寺は、参拝客により一定の収入が得られるお寺ではなく、いわゆる街中のお寺です。駐車場や児童公園は地域の役にたっているとは思いますが、ちょっとさびしい気もしました。それでも、境内一円に咲く桜から、隆盛を誇った当時の面影がしのばれます。
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コメント
桜づくし。今週がピークみたいですよね。
雨が多いんだけど、やっぱり晴れの桜が一番いいよね。
投稿: munixyu | 2015年4月 4日 (土) 12:29
立本寺 桜咲く境内
お寺と桜古風で良いですね。
素敵な写真見せていただき有難う御座います。
投稿: hiroki-nara | 2015年4月 5日 (日) 07:44
立本寺公園近隣の者です。素敵な写真をありがとうございます。1月26日の京都新聞でごらんになったかもしれませんが、2016年3月31日をもって、公園が閉鎖され、老人ホームになります。公園から見られる桜、今年で最後かと思われます。どうぞお立ち寄りくささい。
投稿: smile | 2016年2月 1日 (月) 00:14
★smileさん こんにちは♪
立本寺の公園のこと、知りませんでした。教えていただき、ありげとうございます。風景が変わってしまうことと、子供たちの遊び場がなくなってしまうのが残念ですね。桜の開花に間に合うか分かりませんが、是非寄らせていただこうと思います。
投稿: りせ | 2016年2月 1日 (月) 15:57