« 北向山不動院 王城鎮護の寺 | トップページ | 東山花灯路2015 その1 »

2015年3月13日 (金)

城南宮 境内の枝垂梅

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

Jmq_9330a
※写真は全てクリックで拡大します。

いろいろ考えましたが、結局今日の記事は昨日の続きで城南宮にしました。城南宮も鳥羽離宮の一部だったので、説明がしやすいと思ったからです。

平安京ができる以前からこのあたりは秦氏の勢力圏で、その氏神を祀る「真幡寸(まはたき)神社」という式内社がありました。式内社とは、当時の「官社」に指定され、神社一覧「延喜式神名帳」に記載されている神社のことです。

Jmq_9287a

神功皇后の三韓征伐の際に船上に立てた旗に、神功皇后・八千戈神(大国主神)の神霊を添えて奉斎しました。このことが「真幡寸神社」と朝廷とのつながりの契機となりました。社務所

Jmq_9291a

鳥居を入ったすぐ右にある摂社「真幡寸神社」 どうして式内社であった「真幡寸神社」が、摂社となっているのでしょうか?

Jmq_9294a

平安遷都の際に、真幡寸神社に国常立尊が併祀され、城(平安京)の南にあることから「城南神」と呼ばれるようになりました。白河天皇が鳥羽離宮を造営してからはその一部となり、代々の天皇や上皇がしばしば訪れました。

Jmq_9296a

後代になると、京都御所の裏鬼門を守る神とされたことから、貴族の方違(かたたがえ)の宿所となり、方除けや厄除けの神としても信仰されるようになりました。方違とは、外出や儀式などの際にその方角が悪いと、いったん別の方向に出かけ、目的地が悪い方角にならないようにすることです。菅原道真を祀る芹川神社(唐渡天満宮)にはやはり梅がありました。

Jmq_9302a

応仁の乱などの戦乱で荒廃しましが、江戸時代になって復興され、幕末の文久3年(1863)には孝明天皇がここで攘夷祈願をおこないました。慶応4年(1868)の鳥羽・伏見の戦いの主戦場となったものこのあたりです。

Jmq_9304a

明治10年(1876)には式内社「真幡寸神社」に比定され、社名を「真幡寸神社」に改称しました。延喜式に記載された神社と同一、もしくはその後裔と推定される神社のことを「比定社」といいます。拝殿が植木屋さんになっています。

Jmq_9297a

しかし、昭和43年(1968)になって社名を「城南宮」にもどし(?)、境内摂社として新たに「真幡寸神社」の社殿を設けたのです。下の写真は2枚をつなげています。

Jmq_9315_16

本殿正面にある鳥居 城南宮鳥居と呼ばれ、柱下に饅頭があり棟の部分に島木・笠木を重ね、さらに屋根を葺いているのが特徴です。

Jmq_9317a

その島木の正面中央に日月星からなる神紋の金具がはめこまれています。この神紋の別名を三光紋といい、神功皇后の三韓征伐の際に船首に立てられた紋章とされています。

Jmq_9599b

祈祷殿

Jmq_9320a

鳥居を入って右にある枝垂梅 一本だけですが、このあたりを華やかな雰囲気にしています。

Jmq_9329a

Jmq_9605a


Jmq_9324a

Jmq_9328a

祈祷殿から

Jmq_9363a

前殿 本殿はこの後ろにあります。

Jmq_9338a

振り返って祈祷殿

Jmq_9335a

多くの人は庭園に直行し、こちらにお参りする人はあまり多くありませんでした。

Jmq_9341a

前殿の左右には翼廊が伸び、右手は寝殿造の神楽殿に繋がっています。

Jmq_9339a

本殿の横 前殿と本殿は1978年に再建されたものです。

Jmq_9340a


Jmq_9345a

この後庭園に向かいました。でも、明日の記事は「東山花灯路」(3月15日まで)になるかも知れません。

今日もお越しいただき、ありがとうございます。お帰りの前に、ブログランキングの応援のクリック↓をしてくださると嬉しいです(一日一回有効です)。

  ★こちらを是非よろしく→   ブログ村→にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
-------------------------------------------------------------------

Jmq_9353a

|

« 北向山不動院 王城鎮護の寺 | トップページ | 東山花灯路2015 その1 »

花の京都 春 6」カテゴリの記事

 3 伏見 稲荷 藤森 鳥羽」カテゴリの記事

コメント

枝垂梅。枝垂桜より鄙びたような感じがありつつ、
明るさ存在感は、枝垂桜より強いような。
表現の難しい花ですよね。

投稿: munixyu | 2015年3月13日 (金) 12:33

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 北向山不動院 王城鎮護の寺 | トップページ | 東山花灯路2015 その1 »