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2012年7月21日 (土)

2012 祇園祭 山鉾巡行 2 

目次 からたっぷり京都をご覧ください。2006・1・27から毎日更新。

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※写真は全てクリックで拡大します。

2012 祇園祭 山鉾巡行の2回目は 11番から20番までです。

⑪ 太子山 (たいし山)
山鉾の真木は松が通例だが、この山のみ杉を立てる。聖徳太子が四天王寺を建立するさい、自らが良材を求め山に入り、老人に大杉の霊木を教えられ、六角堂をたてたことに由来する。太子は、日本の仏教の基を築いたことで知られ、宗派をこえての「太子信仰」が民衆の間に広くあった。山に飾る太子像は、江戸時代の作。トレードマークの鬟(みずら)に髪を結び、ふっくらした顔だち、白二重小袖姿で、高貴な印象をたたえる。

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⑫ 木賊山 (とくさ山)
京都市下京区仏光寺通西洞院西入ル木賊山町の山。世阿弥の謡曲「木賊」から着想され、木賊刈りの老翁が別れた愛児を思いながら舞う場面を表現している。等身大の老翁像は足台に元禄5年(1692)の墨書があり、右手にかま、左手に木賊を持つ。

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⑬ 菊水鉾 (きくすい鉾)
謡曲「菊慈童」から着想された鉾。魏の文帝の勅使が薬水を訪ねて山に入ったところ少年に出会う。聞けば、少年は700年前に、王の枕を誤ってまたいだのが原因で都を追われた。以後、普門品の偈を甘菊の葉に記しておいたところ露が滴り、この水を飲んで不老長生したという。慈童は、この薬水を勅使に献じた。昭和28年に復興。鉾頭には天に向いた16菊。この鉾に限り「菊水」と篆書が掘り出した額がつく。

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⑭ 伯牙山 (はくが山)
戦後に町会所が無くなったため、綾小路に面した旧家・杉本家の表の間の格子を外し、お飾り場にしている。琴をまえに、斧をもった人形は、中国・晋時代の琴の名手・伯牙。怒りの目、紅潮した両頬は、友人の訃報を聞き、悲しみに打ち震えながら、まさに琴を打ち破らんとしている様を表す。明治になり多くの山が名前を改めさせられているが、この山も「琴破(ことわり)山」から改称した記録がある。

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⑮ 四条傘鉾 (しじょうかさ鉾)
1987年、実に117年ぶりに巡行に復帰した。元治の兵火のあとも巡行に加わっていたが、明治5年以降、消滅同然となり、道具類も散逸していた。綾傘同様、壬生六斎の棒振り、囃子での協力が復活に力になった。祇園唐草模様の大傘に錦の垂(さがり)で飾った花傘は応仁いらいの傘鉾の原形を伝える。赤熊(しゃぐま)鬼面 の棒振り、踊り手、囃し方が歩くさまは地味だが、素朴な味わいがある。

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⑯ 芦刈山 (あしかり山)
御神体(人形)、衣装ともに山鉾のなかでも屈指の古さを誇る。人形のかしらには、天文6年の銘が、また、小袖は16世紀の作とみられ、重要文化財に指定されている。もっとも、現在の衣装は最近の作。謡曲「芦刈」は、摂津の国・難波にすむ夫婦は貧乏が原因で別れ、妻は都へ出て宮仕えする。が、夫が気掛かりで探したところ、落ちぶれて芦を売る夫を見つける、と言う話。山の正面 、側面に芦の造花が飾られる。

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⑰ 鶏鉾 (にわとり鉾)
中国古代の伝説「諫鼓」、天の岩戸の永世の長鳴鳥の故事にちなむとも。「諫鼓」は、暦を制定した伝説の聖天子・尭帝が、宮廷の外に太鼓をすえ、政治に不満があればたたかせ、木を立てて、訴えを書かした。世は治まり、太鼓は苔を生じて鶏が巣をつくったという。鉾頭は、紅白を互い違いに巻いた三角枠で、なかに同の円板が挟まれる。3つの角には紺いろの苧束の房がつけられる。中ほどに舟を担いだ人形が飾られる。

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⑱ 白楽天山 (はくらくてん山)
2体の人形の唐冠を付けたほうが白楽天、帽子(もうす)をかむった僧形が道林禅師の像。長恨歌などの名詩で有名な中国・唐の詩人、白楽天が道林禅師に仏法の大意を問いかけているシーンを表している。この山も過酷な運命をたどっている。天明、元治の大火で胴組や人形の胴を失い、そのたびに巡行中断と復元を繰り返している。

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⑲山伏山 (やまぶし山)
山に飾る御神体が山伏の姿をしているので、この名前がある。前(さき)の祭りでは一番北の山。役行者山と同様、当時民間信仰として人気のあった修験道・山伏から着想された。正面の水引は、雲中の竜、青海波と麒麟を精緻な刺しゅうで描いた中国からもたらされた豪華なもの。見送りも中国・明時代のものとされる。

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⑳ 保昌山 (ほうしょう山)
旧名に「花ぬす人山」という。平井保昌は藤原大納言方の孫で、致方の子で武勇にすぐれ、和歌も堪能であった。妻は、和泉式部。恋した女官から紫宸殿前の梅を手折ってほしいと頼まれた保昌が首尾よく一枝を得た。しかし北面の武士に発見され、射かけられた矢が頭をかすめ、保昌はほうほうの態で逃げ帰ったという。盗難除け、縁結びのお守りが授与される。

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明日は21番から最後までです。

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祇園祭も世界遺産になったからでしょうか、外人クルーも見かけます。

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コメント

動く重要文化財・美術品・・・私らの町の山車より装飾が数段違いますね!皆違った山車でもあるし。見映えしますねぇ。

京都の祇園祭は、山鉾巡行が祭りのハイライトで、祭りの中心と思ってましたが、実は前座?で、その後の神輿渡御が中心とは初めて知りました。

グルコサミン、CMでもやってますが、効きましたか!良かったですね、ほんとうに。医者も自分で試したことがないのでしょうね、きっと。
私も半世紀以上生きてきて、関節痛がしばしばでてきてます。腰、右肘痛、右膝痛・・・グルコサミン試してみます。

閑話休題:昨日のNHKで山登り(槍ヶ岳、谷川岳・・・)や渓流遊びを放送してましたが、私がもっと若くて、関節痛に悩まされなければ、山登りもいいもんだなぁと思いました。

投稿: kogomian | 2012年7月21日 (土) 20:08

りせさん、こんばんは
19日夕刻から神幸祭(神興渡御)がおこなわれるんですね。この日は一日中お祭りですね。今日BSフジで、祇園祭(お菓子も)の中継の録画が放送されたので、用事をしながらですが見ました。画面から伝わる、暑さと人波の多さで、見るだけで疲れました。このような場所から長時間かかって写真を撮って、ブログで教えてくださって、本当に感謝!感謝!です。
それから、膝の痛みが良くなってよかったですね。でも無理はしないでくださいね。

投稿: gomunoki | 2012年7月21日 (土) 20:57

おお、すごい。動画撮影仕様の一眼レフだ…って、すいません、反応するところ間違えてますね(苦笑)。

最近だと、映画撮影の機材で一眼レフが使われることもあるって言いますから、このテの機材もずいぶんと様変わりしたもんです。

投稿: わびすけ | 2012年7月21日 (土) 23:38

★kogomianさん こんばんは♪
サスガでしょ。京都の伝統の美術工芸の最高傑作の芸術品のオンパレードです。
神輿渡御・・・そうなんですよ。八坂神社本来のお祭りは神幸祭らしいですね。
総合ビタミン剤くらいは飲んでるんですが、グルコサミンとかはいかがなものかなあ・・・CMが調子良過ぎるのが不審だなあ・・・お医者さんも効かないっていうし・・・でした。
でも、「効くよ」って仰った方があって・・・「ピンポイントで効いて運が良い人だなあ」って思ってたくらいでした。
今日は昼から東寺に行って境内ぐるっと大きく一周。その後伏見稲荷大社の宵宮に行って「お山」。四つ辻まで行って、11時に帰宅しました。8時間ほど歩きました。帰りの下りの階段は膝がガクガクしましたが、通常の疲労だと思います。画期的に歩けたと思います。今夜は湿布薬をたっぷり貼って寝ます。
グルコサミンとコラーゲンというのを飲んでいますが、10日分くらいを試されたらいかがですか。1週間ほどすると、自分に効くかどうかが分かると思います。

槍ヶ岳には5-6回登っています。槍~穂高縦走もしました。なんせ冒険大好きなのですが・・・良い想い出です。

投稿: りせ | 2012年7月22日 (日) 00:17

★gomunokiさん こんばんは♪
祇園祭は17日に最高潮です。昼と夜。充実しています。(o^-^o)
京都関係のBSはほとんど録画してるから、多分私も見たかもしれません。
山鉾巡行の日の異常な暑さは何度も経験済みなので・・・行くのを躊躇してました。河原町御池のカンカン照りの中でまあ・・・w(゚o゚)w・・・3時間半!!(゚ロ゚屮)屮・・・最初から最後まで。。。ビックリでしょ。
有り難うございます。足は大切ですね。無理せず歩きます。

投稿: りせ | 2012年7月22日 (日) 00:46

★わびすけさん こんばんは♪
最後の写真ですね。何処でしょうか・・・フランス人かしら?
リュックから出てる竿みたいなのは何ですか?
スゴイですね。

投稿: りせ | 2012年7月22日 (日) 00:50

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